米FRB 2回連続075の大幅利上げ
【政策金利の水準】今回の会合で、FRBは会合の参加者19人による政策金利の見通しを示しました。参加者がそれぞれ適切だと考える金利が点=ドットで示されることからドット・チャートと呼ばれ、市場ではその中央値がFRBが目指す金利水準だと受け止められています。それによりますと、ことし・2024年末時点の金利水準の中央値は4.4%で前回6月の想定より0.7ポイント引き下げられました。FRBの会合は年内11月と12月の2回予定されていて残り2回の会合であわせて0.5%の利下げが行われる想定です。また、来年・2025年末時点の金利水準の中央値は3.4%で前回より0.7ポイント、2026年末時点では、2.9%で前回より0.2ポイント、それぞれ引き下げられました。【個人消費支出の物価指数】FRBは、インフレの実態を見極める指標として重視しているPCE=個人消費支出の物価指数の上昇率の見通しも示しました。それによりますと、ことし10月から12月のPCEの物価指数の上昇率は去年の同じ時期と比べて2.3%で前回から0.3ポイント引き下げられました。価格変動の大きいエネルギーと食品を除いた指数は2.6%と、前回から0.2ポイント引き下げられ、2026年に2.0%とFRBの物価目標に到達するという予測は前回から変わりませんでした。【失業率・GDP】一方、ことし10月から12月の平均の失業率については4.4%で前回の見通しから0.4ポイント引き上げられました。またことし10月から12月のアメリカのGDP=国内総生産の予測は、去年の同じ時期と比べた実質の伸び率で、2.0%で前回より0.1ポイント引き下げられました。
FRBは18日までの2日間、金融政策を決める会合を開き政策金利を0.5%引き下げることを決めました。これによって、政策金利は、4.75%から5%の幅になります。利下げは2020年3月、新型コロナの感染拡大で株価の急落などに対応するため臨時の会合で利下げを決めたとき以来、4年半ぶりです。記録的なインフレを抑えこむため異例の利上げを続け、その後も高金利を維持してきたFRBの金融政策は大きな転換点を迎えました。会合後の記者会見でFRBのパウエル議長は「私たちの過去1年間の忍耐強いアプローチが実を結び、インフレ率が持続的に2%に向かっているという自信を強めている」と述べました。また今回、大幅な利下げに踏み切った理由についてパウエル議長は、雇用の伸びが鈍化するなど労働市場の減速を踏まえたものだという考えを示したうえで「おくれをとらないというわれわれの決意の表れだと思う。これは大きな行動だ」と述べました。今回の会合では、会合の参加者19人による政策金利の見通しも示されました。それによりますと、ことし・2024年末時点の金利水準の中央値は4.4%で前回6月の想定より0.7ポイント引き下げられました。年内残り2回の会合であわせて0.5%の利下げが行われる想定となっています。1回の利下げ幅を通常の0.25%とすると、年内にあと2回の利下げが行われる予測です。経済を悪化させずに今後、2%の物価目標を実現できるかが課題となります。
アメリカのFRB=連邦準備制度理事会は先月に続いて0.75%の大幅な利上げを決めました。 FRB・パウエル議長:「労働市場は非常に力強く、インフレ率は非常に高い。 これらに対峙するため、政策金利を0.75%引き上げることを決定した」 0.75%は1回の利上げとしては通常の3倍の上げ幅となります。 アメリカでは6月の消費者物価指数が41年ぶりに前年比で9.1%上昇していて、FRBは高いインフレを抑え込むため、6月に続き2回連続で0.75%という大幅な利上げを決めました。 これにより政策金利の誘導目標は2.25〜2.5%となります。 今後は経済の先行きを見ながら必要な調整を行うとしていますが、市場では景気後退の懸念も意識されるようになっています。


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