相次ぐ車の値上げ 原材料高を転嫁

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相次ぐ車の値上げ 原材料高を転嫁
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 相次ぐ車の値上げ 原材料高を転嫁

相次ぐ車の値上げ 原材料高を転嫁

ニッケルなど原材料価格の高騰や、安定調達に向けた不安感の高まりを受け、各EV関連企業はさまざまな取り組みを進める。その内容は主に、(1)ニッケルなど希少金属の安定調達、(2)代替バッテリーの使用の2つだ。

一般に、EVの製造コストの約3分の1はバッテリーと言われている。ニッケルなどバッテリー製造に用いられる原材料費が高騰すると、バッテリー価格に加え、最終的にはEV本体価格にも影響を与える。中国でも2022年1月以降、原材料価格の高騰を理由として、EVメーカーが価格を引き上げる動きが顕在化している。例えばBYDは1月21日、リチウム電池原材料などの高騰や新エネルギー車購入補助金の打ち切りを理由に、同年2月1日から新エネルギー車の価格を1,000~7,000元(約1万9,000~13万3,000円、1元=約19円)引き上げると発表した(「汽車之家」2022年1月24日)。

ロシアのウクライナ侵攻後の原材料価格の高騰を受け、価格引き上げの動きにも拍車がかかる。原材料費などの高騰が加速したこともあり、中国で20社以上のEVメーカーが販売価格を引き上げている(表参照)。引き上げ幅は3~5%が多い(「未来汽車日報」2022年4月15日)。各社が説明する価格引き上げの理由をみると、ほとんどの企業が原材料価格の高騰を挙げている。

自動車メーカーで、鋼材など原材料費の高騰を販売価格に転嫁する動きが相次いでいる。

自動車業界でも輸入車の価格改定が相次いでいる。牛丼の値上げは数十円程度だが、クルマはもともとの価格が高いので、値上げ額は万単位になってしまう。なかでも「ベントレー・コンチネンタルGT V8マリナー」は50万円アップと大幅値上げだが、新価格は3500万円なので、1.4%アップにすぎない。割合だけを見れば、牛丼よりも控えめな値上げなのだ。それでも、一庶民としては「50万円あったら並盛りが1173杯食べられるのに……」などとぼやきたくなるが、そこはぐっとこらえて、最近の価格改定について考えてみたい。

ほかにも円相場や地政学、法改正なども影響するわけだが、原材料費高騰をそのまま製品価格に転嫁すれば、顧客の離反を招きかねない。そのため企業は個々の変動に左右されないようにリスクを分散するとともに内部留保をもって対処するのが一般的だ。しかし、変化をチャンスに転換することもできる。例えば、「チロルチョコ」はオイルショックのときに原材料費が高騰したため、小型の正方形にして低価格を維持したことが、現在の商品コンセプトの基盤になっている。きっかけは原材料費高騰でも何でもいい。それを起点により良い製品を開発し、世に送り出すことこそ企業の果たすべき使命だ。輸入車メーカーの価格改定が単なる値上げにとどまらないことを願っている。

以上、原材料の価格変動に対する対策について説明しましたが、輸入原材料の価格は為替相場だけでなく、他国の需要動向、生産国の政治状況等々さまざまな原因で変動します。円安に振れているのに、原油価格が下がるようなことも起きるわけです。

明らかな原材料の値上げ分を価格に転嫁せず、理不尽な価格設定を取引先から要求される場合は、全国に設置されている「下請かけこみ寺」の相談窓口に相談するとよいでしょう。相談員による相談対応の他、弁護士による紛争解決、下請け取引に関する講習会も行われていますので、ぜひ活用してみてください。

乗用車メーカー7社は2023年3月期連結業績予想で全社が増収を見込む。値引き販売の抑制や為替の円安効果が収益を押し上げ、7社合計の売上高見通しはコロナ禍前の19年3月期を上回る。一方、原材料費価格の高騰が利益を大きく押し下げ、当期増益予想はホンダなど3社にとどまる。急激なコスト上昇は1年間の改善努力で補うことは難しく、負担や利益を中長期で分かち合うサプライチェーン(供給網)の構築が求められる。

そんな影響力が大きい“モノ”の一つが原油だ。2021年後半から原油価格が高騰し、市民生活にもガソリン代や灯油価格の上昇といったかたちで影響が出ているが、産業界も打撃を受けている。化学製品・プラスチック製品など、石油を原材料として使う産業では原材料費の負担が増し、加工時に多くの熱量を必要とする鉄鋼業や窯業では燃料費高騰のあおりを受けている。ある程度の価格変動は吸収できても、今回の原油高は長期化する見込みで、製品価格への転嫁を回避できないケースは今後も出てきそうだ。

自動車業界は自動車メーカーを頂点とする巨大な産業ピラミッドで成り立ち、自動車には多数の協力会社によってつくられた膨大な数の部品が使われている。仮に一台あたりの部品が3万点だとして、およそ半分は鉄を使った鋼板が使われるので、もしも鉄の市場価格が高騰して部品1点が平均10円の値上げとなったら、自動車1台あたりの原材料費は15万円アップする。実際にはこのような単純計算ではないが、多くの部品や工程に影響する“モノ”の費用が上がれば、全体には大きな影響を及ぼすというわけだ。

多くのメーカーが価格改定の理由として挙げるのが、原材料費の高騰だ。牛丼の場合は主材料である輸入牛肉の価格が高騰すると原価が上がり、仕入れ負担の増大を経営努力で吸収できなくなると商品価格に転嫁する、つまり価格を改定する。

一方、記録的な原材料価格の上昇局面でも、商品価格への転嫁には細心の注意を払う。「カローラ」など30年以上続く車種を多く抱えるトヨタは「インフレになり価格を急に上げていては期待に添えないことになる。原価低減に長期で取り組み、お客さまの期待に応えたい」(長田准執行役員)とした。日産自動車の内田誠社長は「値上げという言葉は好きではない。車の価値を認めてもらえるかが重要だ」とし、商品力の向上に注力する。

23年3月期は米国や中国を中心に前期を上回る需要が見込まれ、各社が多くの受注残を抱える。前期は減産が相次いだが、要因となった半導体など部品不足の影響は継続。全7社が増加を見込む世界販売台数の実現には安定生産が課題になる。

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