FX/為替見通し「ECB総裁は慎重だが、市場には連続0.75%利上げ観測くすぶる」週刊為替レポート ハロンズ ユーロ/円 ポンド/円 2022年9月11日

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FX/為替見通し「ECB総裁は慎重だが、市場には連続0.75%利上げ観測くすぶる」週刊為替レポート ハロンズ ユーロ/円 ポンド/円 2022年9月11日

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2022年9月9日 22時00分

ECB総裁は慎重だが、市場には連続0.75%利上げ観測くすぶる

9月12日週のユーロ/円、ポンド/円は底堅い展開

インフレ高進からECBが0.75%の利上げに踏み切ったほか、追加利上げに対しても前向きだったことがユーロを支えました。ユーロ/円は円安の流れも手伝って、144.720円まで年初来高値を塗り替えました。ポンド/円も、第78代の首相に就任したトラス氏が、エネルギー価格上昇を抑制する施策を発表したことが好感されて、166.310円(執筆時点)まで戻しました。

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

ユーロ安アラート聞かれず

8日のECB理事会では、0.75%の政策金利引き上げが決定されました。ラガルド総裁は「0.75%は標準ではなく、次回の利上げは0.75%である必要はない」と市場のはやる気持ちをいなしましたが、「今後数回の理事会で一段の利上げを予想する」としており、金利の先高見通しは否定しませんでした。市場の一部には10月も0.75%利上げが実施されるのではとの思いが燻り始めています。こうした点は、ユーロを何かと支えそうです。しかし、これまでも述べてきましたが、金融引き締めが成長を鈍化させることは間違いないほか、欧州の市場分断化への懸念も高めます。また、ラガルド総裁をはじめとして金融当局者から、直近のユーロ安に対する懸念の声はほとんど聞かれておらず、ある意味ユーロ安を容認している節すら感じます。そのため、そう簡単にユーロが持ち直すとは考えにくいです。持ち上げられたところは丁寧に戻り売りで対応した方が無難なように感じます。ただ、主要国通貨の中で円が最弱通貨であり、ユーロ売りは円以外の通貨で仕掛けるべきかもしれません。

英中銀会合延期で手がかり難

来週15日に開催予定だった、英中銀金融政策委員会(MPC)はエリザベス女王の逝去によって9日から10日間、国を挙げて喪に服すため、22日に変更になりました。メインの材料がなくなったことで、ポンドの動向は他力本願的になりそうで、米消費者物価指数や本邦金融当局の円安けん制姿勢がポンド/円の動意を誘いそうです。もっとも、インフレが加速する中で、英国もこれまで以上に積極的な引き締めに動かざるを得ない状況であることは間違いありません。0.5%利上げなのか、それとも0.75%利上げなのかをめぐる織り込みは続くことになるでしょう。また、英国で包括的な光熱費抑制策が発表されました。この施策によって光熱費が抑えられ英経済やポンドを支えるとの期待はあります。ただ、政府は1000億ポンド(約16兆5700億円)規模にもなるとみられる関連費用を借り入れで賄うとしており、財政負担は甚大です。債務コスト上昇により国債価格が暴落する危険はあり同施策への判断は分かれています。こちらも今後の動向に注意が必要です。英国はエリザベス女王の逝去にあたり週末、喪に服するわけですが、テロなどの不埒な行動で市場を動揺させる人々もまれにいるため、突発的な事件・事故にも警戒は怠れません。

ユーロ/円、高値警戒

チャネル上限を上抜けて上昇に弾みが付き144円台まで上伸しました。ただ、多くのオシレーター系指標は高値警戒レベルに達しつつあり、さすがにやり過ぎ感があります。まずは調整目線が無難なように感じます。節目としては、9月8日の23時ごろにつけた押し目の143.177円を割り込んできていますので、141.000円を目指す展開が考えられます。上方向は145.000円手前では戻り売りと見ています。

【ユーロ/円チャート 2時間足】

EUR/JPY2時間足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/JPY:141.000-145.000

ポンド/円、まだ下目線を維持

直近、1カ月程度のレジスタンスラインであった164.000円を抜けて、166円前半まで上伸しましたが、もう少し長めの期間まで広げれば、その外側の水平チャネルの中での振幅にとどまっていると見れます。上向きのトレンドが形成しづらい中で、チャネル上限まで戻したこともあり、今度はチャネルの中心レベルである163.000円への回帰が中心になるのではないでしょうか。

【ポンド/円チャート 日足】

GBP/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:GBP/JPY:161.800-166.500

9/12 週のイベント

9/12(月) 15:00 イギリス 7月月次国内総生産(GDP)
9/12(月) 15:00 イギリス 7月鉱工業生産
9/12(月) 15:00 イギリス 7月製造業生産指数
9/12(月) 15:00 イギリス 7月貿易収支
9/13(火) 15:00 ドイツ 8月消費者物価指数(CPI、改定値)
9/13(火) 15:00 イギリス 8月失業率
9/13(火) 18:00 ドイツ 9月ZEW景況感調査
9/13(火) 18:00 ユーロ 9月ZEW景況感調査
9/14(水) 15:00 イギリス 8月消費者物価指数(CPI)
9/14(水) 18:00 ユーロ 7月鉱工業生産
9/16(金) 15:00 イギリス 8月小売売上高
9/16(金) 18:00 ユーロ 8月消費者物価指数(HICP、改定値)

一言コメント

外為どっとコム総合研究所のTEAMハロンズ(@TeamHallons) が平日毎日21時よりライブ配信しています。番組では、注目材料の紹介、テクニカル分析でエントリーポイントや利食い・損切りポイントを解説し、実際にリアルトレードも行っています。ご興味のある方は、一度、こちらにアクセスしてみてください。

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FX 為替見通し ECB総裁は慎重だが

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