トルコリラの焦点「ドル高・円安修正の余波でリラ安に」FX予想

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トルコリラの焦点「ドル高・円安修正の余波でリラ安に」FX予想

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執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也

米CPIを受けアメリカの利上げペース鈍化、円高につられトルコリラ円下落

先週のトルコリラ/円は10日、11日と週後半に続落。週明け14日には、7.440円前後まで下落して8月19日以来の安値を付ける場面もあった。ドル高修正の動きでドル/円が146円台から138円台へと反落した影響が大きかったようだ。10日の米10月消費者物価指数(CPI)を受けて米国の利上げペース減速が意識される中、ドルは広範囲に下落しているが、トルコリラに対するドル売りは限定的。ドル/リラが一進一退の横ばい圏で推移しているため、足元ではドル/円の下げがほぼダイレクトにリラ/円の下落に繋がっている。トルコはインフレ率が記録的な高水準にあるにもかかわらず中銀が利下げを継続中だ。このため、米国の利上げペースが減速するとの観測が高まっても、リラはドルに対して買われにくいのだろう。当面のリラは上値の重い展開が見込まれ、下落警戒ムードがくすぶり続けそうだ。

【トルコリラ/円(TRY/JPY) 日足】

トルコリラ円

【ドル/トルコリラ(USD/TRY) 日足】

ドルトルコリラ

【ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY) 日足】

ユーロトルコリラ

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【トルコリラのチャート】
 「為替チャート|トルコリラ/円(TRYJPY)|60分足」はこちら
 「為替チャート|米ドル/トルコリラ(USDTRY)|60分足」はこちら
 「為替チャート|ユーロ/トルコリラ(EURTRY)|60分足」はこちら  

 
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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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トルコリラの焦点 ドル高 円安修正の余波でリラ安に

しかし、2008年当時は円高基調で、今回は【Q2】で論じたように「日本売り」の意味合いが含まれる円安基調だ。

この時には、米大統領選において、大方の予想に反してトランプ前大統領が勝利し、同氏の掲げる大規模な財政出動が米景気回復・物価上昇をもたらすとの観測が台頭した。さらに、当時のイエレンFRB議長が、1年ぶりの利上げを示唆したことで利上げ期待が高まり、米長期金利と実質金利の急上昇を通じて円安ドル高が進行した。

名目実効為替レート1を見ると、年初以降にドルの実効レートが上昇に転じる一方、世界的なリスク選好(株高)地合いの中でリスク回避通貨とされる円はドルのみならず多くの通貨に対して売られ、円の実効レートは下落基調を辿っている。

GDP統計等からは、一見するとトルコの実体経済は堅調に推移しているようにも見える。4~6月期の実質GDPは前年同期比+7.6%と8四半期連続でプラス成長を維持している(図表3)。

一般的に、インフレ局面では金利を引き上げて需要を抑えることで、需給バランスを調整してインフレを鎮静化させる金融政策が取られる。しかし、トルコ中銀の対応はこうした金融政策の常識に逆行する動きであり、市場ではさらなるインフレ加速や通貨下落が進行する懸念が強まっている。

8月以降、トルコの消費者物価指数(CPI)は食料・エネルギー高を主因に前年比+80%を超えるなど、記録的なインフレが進行している(図表2)。

円安の原因について、筆者は金利より需給に動かされている印象を強く持っていて、実際に需給のほうが重要だと考えている。

こうした状況の中、3大格付機関であるフィッチ、ムーディーズ、S&Pも7月から9月にかけて相次いでトルコのソブリン債格付けを引き下げた。元々、トルコ債は「投機的格付け(いわゆるジャンク債)」の水準にあり、一連の格下げによりトルコ政府の資金調達環境は一段と厳しさを増した形だ。

結局現状の相場が、未だ第5波の下落の中にあるのか?それとも75.31円で円高が、一旦終了して、次の波動に中にあるのかの判断が不透明なことが、現在の相場の膠着感の要因なのかもしれません。そうなると来年以降ドル円相場が、一定のチャート・ポイントをブレイクできるのかが、将来的なドル円相場の見通しを左右しそうです。

米国・日本・ユーロ圏・中国の実質GDPや政策金利、ドル円・ユーロ円・ポンド円・豪ドル円の見通しをデータで表示しております。

円安のメリットで得をするのは、輸出や海外投資の還流に近いグローバル大企業だけで、内需主導型の中小企業や家計部門はデメリットで損する面が圧倒的に大きい。

また、日銀の金融緩和後退観測にも注意が必要になる。日銀は3月の政策修正で「貸出促進付利制度」を導入し、長短金利引き下げ余地を作ったと主張しているが、引き続き引き下げのハードルは高い(後述)。一方で、副作用への対応の一環と見られるが、4月の長期国債買入れ予定は3月の実績から軒並み減額されている。こうした対応が続けば、金融緩和の後退と受け止められて円高圧力が高まる可能性がある。

トルコ国債の保証コストを示すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは、2008年の世界金融危機時を上回る871ベーシスポイントまで上昇。政府・中銀の介入や輸出・観光産業の好調等で若干の持ち直しがあったものの、足元でも危険水準の700ベーシスポイントを超える水準が続いている。

今後は増税や規制強化、米中対立激化などに対する市場の懸念が台頭することで、ドルの上値が抑えられる場面がたびたび発生するとみている。

そして、年初以降の長期金利上昇ペースの加速と実質金利反転のきっかけとしては、米国の上院補選において予想に反して民主党が勝利し、(大統領と上下院の多数派が民主党で揃う)トリプルブルーが実現したことが挙げられる。この結果、米国における早期の追加経済対策成立期待が高まり、米国の景気回復・物価上昇期待が高まったことが金利上昇をもたらした(そして、3月には実際に1.9兆ドルという巨額の経済対策が成立することになった)。

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