前日の海外市況
海外市場概況
- ドル・円:米金融不安再燃で131円72銭まで円高・ドル安推移後、複数銀行が地銀支援を発表し、133円83銭まで反発。
- ユーロ・ドル:欧州中央銀行(ECB)による50BP利上げ決定を警戒し、1.0635ドルから1.0551ドルへドル高・ユーロ安推移後、1.0626ドルまで戻した。
- ユーロ・円:139円13銭まで円高・ユーロ安推移後、142円01銭まで上昇。
- NY原油市場:株高を受けて反発。
- NY株式市場:上昇、金融混乱深刻化の回避を期待。
本日の予定
- <国内>
- 13:30 1月第3次産業活動指数(前月比予想:+0.5%)
- <海外>
- 19:00 ユーロ圏・2月消費者物価指数改定値(前年比予想:+8.5%)
- 22:15 米・2月鉱工業生産(前月比予想:+0.2%)
- 22:15 米・2月設備稼働率(予想:78.4%)
- 23:00 米・3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:67.0、2月:67.0)
- 23:00 米・2月景気先行指数(前月比予想:-0.3%)
経済指標
- 米・2月輸入物価指数:前月比-0.1%(予想:-0.2%)
- 米・2月住宅建設許可件数:152.4万戸(予想:134.3万戸)
- 米・2月住宅着工件数:145万戸(予想:131.0万戸)
- 米・3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数:-23.2(予想:-15.0)
- 米・先週分新規失業保険申請件数:19.2万件(予想:20.5万件)
要人発言
- 欧州中央銀行(ECB)「主要政策金利を0.50ポイント引き上げ3.50%」「インフレは依然、高すぎで過剰に長期化すると予想」
- ラガルドECB総裁「他の政策選択肢は提示されなかった」「3、4人のメンバーは本日の決定を支持しなかった」「インフレ制御の公約を弱めていない」
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前日の海外市況ほかドル 円米金融不安再燃で131円72銭まで円高 ドル安推移後
16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、131円72銭まで下落後、133円83銭まで上昇し、133円83銭で引けた。米地銀ファースト・リパブリックの経営難が深刻化し金融不安が再燃する中、欧州中央銀行(ECB)が大幅利上げを決定したためリスク回避の円買いや米長期金利の低下に伴うドル売りに拍車がかかった。その後、複数の銀行がファースト・リパブリック支援を協議していると報じられ株式相場や長期金利が上昇に転じた。連れて円の売戻やドルの買戻しが加速。
16日のドル・円は、東京市場では132円50銭まで下げた後、133円49銭まで反発。欧米市場では一時131円72銭まで売られたが、133円83銭まで反発し、133円75銭で取引終了。本日17日のドル・円は主に133円台で推移か。米長期金利の反発と米国株高を受けてリスク回避の円買いは縮小する可能性がある。
地銀のファースト・リパブリック銀行(FRC)は、金融セクターへの連鎖的な悪影響を回避するため市中銀のシティ(C)や金融のゴールドマンサックス(GS)などを含む複数の銀行が同行支援で300億ドル預金することを発表したため大幅高。同業のコメリカ(CMA)も上昇した。写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)やソーシャルメディア「フェイスブック」を運営するメタ・プラットフォームズ(META)は、政府が国家安全保障に与える影響を懸念してバイトダンスに対し、動画共有アプリ「ティックトック」を運営する傘下企業の株式売却を指示し、売却に応じない場合の国内利用を禁止する方針を示したとの報道でそれぞれ上昇。
ドル円は売りが一服。朝方から売りに押されて一時133.34円まで値を下げたが、日経平均株価の上昇などをながめ、9時以降は売りも一服した。9時5分時点では133.51円付近で推移している。 なお、時間外の米2・10年債利回りは前日比終値付近で始まった。
日経平均株価指数は、前日比183.09円高の27193.70円で前場引け。 東京外国為替市場、ドル・円は11時31分現在、133.18円付近。
ユーロ円は小動き。12時時点では141.68円とニューヨーク市場の終値(141.91円)と比べて23銭程度のユーロ安水準だった。対ドルで円もユーロも底堅く推移するなか、ユーロ円は限られたレンジで推移した。
日経平均株価指数前場は、前日比221.62円高の27232.23円で寄り付いた。 ダウ平均終値は371.98ドル高の32246.55。 東京外国為替市場、ドル・円は3月17日9時00分現在、133.36円付近。
報道によると、複数の米大手銀行は16日、米銀ファースト・リパブリック・バンクに対して300億ドルの預金を預け入れるとの声明を発表した。米財務省、連邦準備制度理事会(FRB)などの発表によると米大手銀行など11行が預金を預け入れるもよう。従来の公的支援と異なるが、金融機関の連鎖的な破綻が起きることを防ぐ措置となるため、株式市場などは今回の行動を好感しているようだ。
17日の東京外国為替市場でドル円は小動き。10時時点では133.38円とニューヨーク市場の終値(133.74円)と比べて36銭程度のドル安水準だった。東京タイムに入り、いったん売りが先行し、133.34円まで下押した。その後は時間外の米2年債利回りの上昇も支えに下げ渋り、133円半ばを挟んで小動き。昨日は買い戻しが入ったものの、今週は欧米銀行セクターの不安を背景としたリスクオン・オフに振り回される相場展開が続いており、金融リスクへの市場の動揺は収まっておらず、ドル円の上値は重い。
ユーロドルは底堅い。12時時点では1.0633ドルとニューヨーク市場の終値(1.0610ドル)と比べて0.0023ドル程度のユーロ高水準だった。米2年債利回りが頭打ちとなり、10年債利回りが小幅に低下したことでドルが軟化。ユーロドルは1.0639ドルまでユーロ高・ドル安となり、昨日高値1.0635ドルを小幅に上回った。
ユーロ・ドルは、1.0551ドルまで下落後、1.0626ドルまで上昇し1.0612ドルで引けた。クレディ・スイス銀が経営難に陥り欧州銀行の不安が広がる中、欧州中央銀行(ECB)が定例理事会で計画通り主要政策金利0.5%の引き上げを決定。一時ユーロ売りが優勢となった。今後の金融政策のガイダンスは示さなかったが、インフレが依然高すぎるとし今後の利上げはデータ次第としながらも追加利上げの可能性も維持したため市場はECBの7月までの0.25%の追加利上げを織り込みユーロ買いが再開。ユーロ・円は139円13銭まで下落後、142円01銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2027ドルまで下落後、1.2128ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9256フランから0.9323フランまで上昇した。
17日の東京外国為替市場でドル円はさえない。12時時点では133.23円とニューヨーク市場の終値(133.74円)と比べて51銭程度のドル安水準だった。時間外の米中長期金利が前日比プラス圏で推移していた局面でも、ドル円は昨日の急反発の後を受けて動きが重かった。米中長期金利が頭打ちとなると、ドル円は133.15円までじり安となった。
ユーロ円は下げ渋る。10時時点では141.64円とニューヨーク市場の終値(141.91円)と比べて27銭程度のユーロ安水準だった。ドル円に連動し、141.53円まで売りが先行するも、ドル円の下げが一服すると、日経平均の上昇も支えに141円後半で下げ渋っている。
ユーロドルはもみ合い。10時時点では1.0618ドルとニューヨーク市場の終値(1.0610ドル)と比べて0.0008ドル程度のユーロ高水準だった。1.06ドル前半の狭いレンジ内でこう着。昨日、欧州中央銀行(ECB)は0.50%の大幅利上げに踏み切ったが、金融システムの不安定化懸念もあり、ユーロ買いを支える手がかりとはならなかった。
27~28日に開かれた日本銀行の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和の維持が決まったことで、段階的な利上げが見込まれているドルとの金利差拡大が続くとの見方が強まり、円が売られた。
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