来週の為替予想(米ドル/円)「1米㌦131.00円へ下落も、市場との見方と乖離?」ハロンズ FX 2023/3/18

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来週の為替予想(米ドル/円)「1米㌦131.00円へ下落も、市場との見方と乖離?」ハロンズ FX 2023/3/18

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2023年3月17日 14時40分

1米㌦131.00円へ下落も、市場との見方と乖離?

3月13日週の米ドル/円は131円後半へ失速

米銀行破綻や欧州金融大手のクレディ・スイスの経営不振を受けた信用収縮懸念から、135.110円までの戻りを試していた米ドル/円は131.710円まで急落しました。ただ、クレディ・スイスに続き、米ファースト・リパブリック・バンクへの救済措置のニュースが伝わると、投資家の不安心理は和らぎ米ドル/円は133円後半まで下げ渋りました。もっとも、今後の米国金融市場への不安は払しょくされず、戻りは限定的でした。(各レート水準は執筆時点のもの)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

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外為どっとコム総合研究所のTEAMハロンズ(@TeamHallons) が、平日21時より配信するFXライブ番組

FX ライブ配信、欧米金融不安は「沈静化」or「小康状態」、ECBリアルタイム取引&解説 (2023年3月16日)- YouTube

FOMCは0.25%利上げが優勢

来週は3月22日(水)に米連邦公開市場委員会(FOMC)、3月24日(金)に日本の2月全国消費者物価指数(CPI)が予定されています。FOMCを巡っては、ECBに倣って米国も利上げに踏み切り、米金融システムの堅牢さをアピールすると市場で見られています。ただ、シリコンバレー銀行やシグネチャー銀行の経営破綻を受け、金融市場の緊張感は高いままですので、利上げ幅は0.25%に留めるとの見方が優勢です。また、今会合では新たな経済見通しSummary of Economic Projections(SEP)が発表されますが、インフレ見通しに関する部分は特に着目されるでしょう。16日時点の「CMEのFedWatchツール」では、3・5月に0.25%利上げし、FF金利を5.00-5.25%まで引き上げてそこで利上げ打ち止めとの見方が優勢です。これは12月時点のSEPで示されたFF金利の予想中央値5.1%と同じレベルです。

しかし、先日のパウエルFRB議長の議会証言での「まだやるべきことがある」という言葉からはターミナルレートの引上げを念頭に置いていることが予想できるため、ここに市場の見方と乖離があるように感じます。FOMCでターミナルレート見通しが引き上げられれば、市場の織り込みが浅い分、米ドルが買い戻されても不思議はありません。もっとも、市場は”金融引き締め加速”に拒否反応が出やすいため、タカ派なメッセージを受けて市場の緊張が高まるようなら米国発のリスク回避から米ドルがもう一段下げる展開も想定されます。FOMCが市場の混乱を抑えつつ利上げ期待を市場に納得させられるかどうかがポイントでしょう。

日銀の政策修正期待は継続

また、本邦の消費者物価指数も着目されます。2月から開始された電気・都市ガス料金の負担軽減策の影響からコアインフレは急低下する見込みですが、エネルギーを除いた部分のインフレは加速が見込まれるほか、春闘も多くが満額回答で賃金上昇を通じて今後の物価上昇が期待されるため、日銀への政策修正への火種は燻ったままです。予想以上にインフレ率の低下が鈍いようなら、日銀アタックが再開して円高が加速する危険もありそうです。以上のように考えると、米ドル/円が上を向くにはまだ厳しいようで、これまで1カ月程度で133.000-140.000円レンジと見ていましたが、それを130.000-136.000円に変更しました。米ドル円は目先、上値の重い展開が続くのではないでしょうか。

レンジを下方修正

134.81円前後の日足一目均衡表・転換線、135.26円前後の21日移動平均線(共に執筆時点)と、134円後半から135円前半にかけてレジスタンスが並び上値は抑制されやすそうです。134円半ばから、戻り売りを手掛けたいと考えます。下値目途は年初の安値127.225円(1月16日)からの上昇幅の61.8%押しに当たる131.31円付近を想定しています。

【米ドル/円チャート 日足】

USDJPYチャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:131.000-136.000

3/20 週のイベント:

3/21(火) - 米国 イエレン米財務省、上院で証言
3/21(火) 23:00 米国 2月中古住宅販売件数
3/22(水) 27:00 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
3/22(水) 27:30 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
3/22(水) - 米国 イエレン米財務省、下院で証言
3/23(木) 21:30 米国 10-12月期四半期経常収支
3/23(木) 21:30 米国 新規失業保険申請件数
3/23(木) 23:00 米国 2月新築住宅販売件数
3/24(金) 8:30 日本 2月全国消費者物価指数(CPI)
3/24(金) 8:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
3/24(金) 21:30 米国 2月耐久財受注
3/24(金) 22:45 米国 3月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
3/24(金) 22:45 米国 3月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
3/24(金) 22:45 米国 3月総合購買担当者景気指数(PMI、速報値)

一言コメント

外為どっとコム総合研究所のTEAMハロンズ(@TeamHallons) が平日毎日21時よりライブ配信しています。番組では、注目材料の紹介、テクニカル分析でエントリーポイントや利食い・損切りポイントを解説し、実際にリアルトレードも行っています。ご興味のある方は、一度、こちらにアクセスしてみてください。

 
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来週の為替予想 米ドル 円

一方で、ECB(欧州中央銀行)そして日銀は今年が本番。利上げ終了に向かうFRBと利上げに向かうECBと日銀。ユーロ高と円高の余地はまだありそうだ。

円安になると、輸出関連企業の価格競争力が増します。日本国内で製造された製品は海外では割安で購入できるので、売れ行きが良くなるのです。輸出が多い製造業にとっては、円安はメリットになります。一方で、輸出が少ない非製造業にとって円安はコストの増大につながり、デメリットとなってしまいます。

世界の外国為替取引で圧倒的なシェアを誇る基軸通貨。2016年に国際決済銀行(BIS)が行った調査では全取引の87.6%がドル関連(ドル円、ユーロドル、豪ドルドルなど)となっている。2位ユーロの31.4%、3位日本円の21.6%を大きく引き離している(為替取引は一回の取引でドル円など2通貨が必要となるため、全体の合計は200%となる)。そのため、経済指標・要人発言などの注目度は他の国・地域よりも圧倒的に高い。 他の先進国に先駆けて景気回復に成功し、2015年12月から利上げ局面に入っている。順調な利上げでかつて高金利通貨といわれた豪ドルやNZドルよりも金利が高い状況となっている。 トランプ政権樹立後は、政治的な情勢も相場に影響が出ている。保護主義的な姿勢が示されることで、ドル売り圧力も。 かつては有事のドル買いといわれ、紛争など世界的にリスク警戒感が強まる場面では買いが出ていた。湾岸戦争以降、米国が紛争当事国となるケースが増え、その役割が弱まったが、ここにきて役割が回復してきており、有事に強い円を除いて、ドル高になるケースが見られる。

3月上旬まで1ドル115円前後で推移していた為替相場は、その後円安方向へ大きく変動しました。4月下旬には、一時1ドル131円台と約20年ぶりの水準を記録したのです。5月には円安にややブレーキがかかりましたが、6月初旬でも1ドル129円台と円安が続いています。

さらに日本では、石油などのエネルギー資源も輸入に頼っています。輸送コストの上昇も、価格に反映されるのです。このまま円安が続くと物価は上昇し続けることになり、インフレの状態を招きます。

以前は日本にとって、円安はプラスになると考えられていました。しかし、現在は行き過ぎた円安が懸念されている状況です。円安にはメリットとデメリットがあるため、日本経済や我々の生活にどのような影響を与えるかを理解しておきましょう。

134.81円前後の日足一目均衡表・転換線、135.26円前後の21日移動平均線(共に執筆時点)と、134円後半から135円前半にかけてレジスタンスが並び上値は抑制されやすそうです。134円半ばから、戻り売りを手掛けたいと考えます。下値目途は年初の安値127.225円(1月16日)からの上昇幅の61.8%押しに当たる131.31円付近を想定しています。

日米の金利差が拡大すれば、円を売ってドルを買う動きが強まります。投資家は金利の高いドルで資金を運用して、利益を得ようと考えるからです。こうして円安が進みました。

2023年年のドル円レートは今後の金融政策や物価の2軸が重要な判断基準です。

円安の原因の1つは、日銀が金融緩和政策を変更しないことです。物価上昇を抑えるためには、金利引き上げが有効です。しかし日銀は当面の間、量的緩和政策と超低金利政策を続けるものとみられています。

なお、最近は製造業でも海外生産比率が上昇し、円安のメリットを受けにくい環境です。円安には「良い円安」と「悪い円安」があり、今回はメディアや専門家の間でも「悪い円安」といわれています。

また、このころには新型コロナウイルスの緩和や一部利上げ効果も見込めるため、米国の物価が上がり、円安が解消されることでしょう。

外貨預金では海外の高金利を享受できるほか、円安になれば為替差益が得られます。長期的な運用をすれば、為替リスクを抑えながら資産を増やすことも可能です。

円安が止まらない! 来週のドル/円は125円か?

今回何度も円安について触れていますが、円安になると海外で資材や商品を調達する時の費用が増えて、企業の利益が減ってしまいます。

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