今週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「相場の雰囲気が一転 FOMC次第ではRBAは更に弱気に?」ハロンズ FX 2023/3/19

FXブログ
今週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「相場の雰囲気が一転 FOMC次第ではRBAは更に弱気に?」ハロンズ FX 2023/3/19

https://i0.wp.com/cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gaitamesk/20220325/20220325130808.png?w=1256&ssl=1

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
日々、為替情報発信中!

目次

 

相場の雰囲気が一転 FOMC次第ではRBAは更に弱気に?

先週の振り返り

前週末に米シリコンバレー銀行(SVB)が破綻したことを受けて、米国金融システムへの不安からリスク回避の姿勢が強まりました。その結果、豪ドル/円やNZドル/円を含めたクロス円は、それぞれ前週末から大きく下方向へギャップダウン。豪ドル/円は88.28円前後、NZドル/円は82.12円前後で週初を迎えました。その後は、FRBの素早い対応もあり、米金融システムへの過度の警戒感が和らぎリスク回避の巻き戻しが入り、豪ドル/円は90.20円前後、NZドル/円は84.05円前後まで上昇する場面も見られました。しかし、15日にはスイス大手金融機関の経営不安が材料視され、再びリスク回避姿勢が強まり、豪ドル/円は87.36円前後まで急落。NZドル/円は16日に発表されたNZ2022年第4四半期国内総生産(GDP)が前期比でマイナス成長となったことも影響して、81.14円前後まで下落しました。週を通して、世界的なリスクマインドが大きく振幅したことが資源国通貨である豪ドルとNZドル相場に大きく影響を与えました。(執筆時)

良好な豪雇用統計はRBAの政策判断に影響を与える?

16日に豪2月雇用統計が発表されました。結果は以下の通りです。

豪州の雇用者数は12月、1月と2カ月連続で減少していました。この期間に減少した雇用者数は合計で2.75万人です。2月に6.46万人増加しましたので、豪州の雇用者数は1382.62万人で過去最高を更新しました。※表1参照
【表1 豪州の雇用者数推移】

また、失業率は3.5%と過去最低水準での推移、労働参加率は66.6%と過去最高水準での推移となっています。雇用の内容を見ても、正規雇用者数が大きく数値を伸ばしています。こういった結果を見る限りでは、豪州の労働市場のひっ迫は全く解消していません。ただし、豪準備銀行(RBA)が警戒しているのは、「賃金物価スパイラル」が起こってしまうことです。(労働市場のひっ迫が賃金の上昇を促し、賃金の上昇が物価上昇(インフレ)を下支えする。その結果、物価の上昇が収まらないために賃金上昇圧力が増すといった連鎖)仮に、労働市場がひっ迫状態であっても、インフレ率がRBAの目標である2~3%の範囲内で(もしくは、それに向かって下落しているので)あれば、労働市場のひっ迫だけを理由にRBAが引き締め的な金融政策を採り続ける必要はないと見ています。RBAが再びタカ派的な姿勢に転じる可能性があるとすれば、3月29日に発表される豪2月月次CPIで豪州のインフレが再加速していることを確認した場合になりそうです。

市場環境が一転

先週末、SVBの破綻が公になってから市場の雰囲気が一転しました。これまでは、「米連邦準備制度理事会(FRB)が根強いインフレに対応するために強気な金融引き締めを続ける」といったものが市場の見立てとなっていました。しかし、今週に入ってからは「急激な金融引き締めが米金融システムに大きく影響を与えており、これ以上の金融引き締めは米金融システムが持たないかもしれない」といった見方が強まっています。これは、「FRBがインフレ抑制を第一の目標とし、インフレファイターとしてのスタンスを取り続けた場合、SVBよりも大きな金融機関の破綻を招く可能性がある。」との懸念が高まっているためです。そのため、市場は先週までと今週とでFRBの金融政策の方向性が変わったと見ています。

では豪州(RBA)に対してはどうでしょうか?RBAは3月7日の理事会で前回(2月)の会合の声明に追加した「今後数カ月にわたって金利を引き上げる必要がある」といった文言を「金融政策の更なる引き締めが必要」とタカ派度を弱めました。この時点では豪州のインフレは米国ほど鈍化の兆しを見せていません。それでもRBAは「月次CPIでインフレ鈍化の兆しが見れた」と姿勢を変えています。市場は「RBAが急激な利上げが豪経済に与える影響を相当意識している」と受け止めています。そのRBAの姿勢を考えると、「インフレファイターの姿勢を打ち出していたFRBですら姿勢軟化の可能性が出てきているので、すでにタカ派度を弱めていたRBAはハト派に転じるのでは?」との思惑が台頭してくると考えられます。

今回浮上したのは景気不安ではなく、「リーマンショックを想起させる、世界的な金融ショックが起こるかもしれない」といった不安です。今後、「世界経済は急激な金融引き締めにも耐えられる」といった類の強気な見通しが浮上しない限り、基本的にはリスクオンには傾ききれないといった流れが続きそうです。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は3月9日に雲を下抜けて以降、90円台では上値が重い状態が続いています。今後も雲下限がレジスタンスとして意識されそうです。上抜けた場合は雲の上限が次の目途として意識されるのではないでしょうか。一方で下値は、先週安値の87.36円前後と昨年12月20日安値の87.01円前後が目途として意識されやすい水準となりそうです。87円を下抜けてしまうと心理的節目となる85.00円を目指す動きとなりそうです。

また、週足を見ると17日の終値が雲下限(88.79円前後)を下抜けた場合、①基準線を転換線が下抜け、②遅行線がローソク足の下、③ローソク足が雲下限の下、と三役逆転が発生し売りシグナルが点灯します。基本的には長い時間軸でのシグナル発生は短い時間軸のものより強いトレンドとなると考えられています。17日の終値に要注意です。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:86.50-91.00、NZD/JPY:80.00-84.50

3/20 週のイベント:

03/21 (火) 06:45 NZ 2月貿易収支
03/21 (火) 09:30 豪準備銀行(RBA)、金融政策会合議事要旨公表

一言コメント:

侍ジャパン、WBC(ワールドベースボールクラシック)の準決勝進出おめでとうございます!チームは昨日のイタリア戦勝利後、チャーター機でマイアミに向かったようですね。準決勝、決勝はそれぞれ日本時間21日、22日の午前8時プレイボールです。決勝に勝ち上がった場合、日本中で急な体調不良で午前休を取る方が増えそうです(笑)。試合展開によっては、私と小俣研究員がやっている外為総研のYouTube番組「ドル円 昼ライブ」の時間と被りそうです。

 
nakamura.jpg

外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー社へ入社。8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、Twitterを通してFX初心者向けの情報発信を担当している。

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 今週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「相場の雰囲気が一転 FOMC次第ではRBAは更に弱気に?」ハロンズ FX 2023/3/19

今週の為替予想 豪ドル 円

まず、豪ドル円相場を形成する、豪ドル/ドル相場の月足からチェックしておきましょう。 豪ドル/ドル相場を大きく見ると0.4775の史上最安値から上昇が、1.1083で史上最高値をつけて、0.5510で下ヒゲを描いた後は、反発も0.8008で抑えられて再調整気味です。

それでは最後に豪ドル円の長期の月足チャートです。 豪ドル円相場は、以前から指摘していましたが、「C」をトップとして「B」と「D」をショルダーとした超長期のH&Sを形成していましたが、これが「E」の59.91の下ヒゲで、アームを形成してこのH&Sを完成。その後反発が、過去の「BD」のネック・ラインを越えて反発しましたが、現状は「F」でトピッシュな形となっています。

むしろ、RBAの利下げ決定によって豪州の金融政策を巡る不透明感が払しょくされ、金融緩和による先行きの景気下支え効果への注目が高まれば、豪ドル相場の見直しに繋がる可能性があると考えられます。

早期の戦略は、突っ込み売りは避けて、しっかりと96円方向への上昇を待って売り狙いです。ストップは98.55越えで対応しましょう。また超えても100円台は売り直しを検討するのが良いでしょう。ターゲットは、現状の87円台の安値が維持されると買い戻しですが、割れる動きが見えた場合、慎重に85円から80円と段階的に買い下がります。この場合のストップは77.90割れが良いでしょう。ただ、もし、こういった下落が示現した場合は、既にそれまで支えていた87円台が重くなると利食いで、超えても91円は利食い優先や売り直しです。

先週末18日早朝の豪ドル円は、88.30付近で越週。

次に豪ドル円を構成するドル円相場を見てみましょうドル円相場は、1990年の160.35の高値から、2011年10月の75.31まで下落後、2022年10月には、160.35の高値と、147.66や125.86の高値を結んだレジスタンスを越えて、151.95まで急反発しました。

前営業日の終値比▲0.47円だったので、今朝の天気マークは「雨」です。

次に戦略の前提としては・RBAは、2023年に金融正常化を終了する一方、日銀は金融正常化をスタートする可能性があり、豪日金利は縮小に向かう。・原油価格は、更に上昇するというより、保合気味となると想定して、豪ドル円も底堅い動きが続く。・ただ、豪ドル円やドル円の月足のスロー・ストキャスティクスが、デッド・クロスとなっていることで、上値は重く一定の下値トライが発生する。・ 注意点としては、やはりウクライナ情勢です。もし、プーチン大統領が核の使用などに走った場合、リスクオフの動きに注意ですが、一方で早期に停戦合意となった場合は、リスクオンの動きが強まるので、このようなケースは、相場に動きに逆らわないことが重要となりそうです。

ドル/円しか見ていないそれが「負け組」

2022年の豪ドル円は堅調な展開となりました。 年初は、NY株が史上高値を更新するなどリスクオン・ムードでスタートしましたが、突然ともいえるロシアのウクライナ侵攻が、大きなショックを巻き起こし、西側先進諸国がロシアに対する経済制裁を次々と実施。大口の資源供給国であるロシアからの供給が滞るとの見方で原油や天然ガス価格が高騰、他の天然資源や穀物価格の上昇にもつながり、各国のインフレ率が押し上げられて、世界的に中央銀行が金融引き締め政策を開始、一方で唯一日銀は強力な金融緩和政策に固執したこともあって、円の独歩安が豪ドル円相場を支えました。

そうなると2023年もこの金利差が広がるか、それとも狭まるかで、豪ドル円相場が左右される可能性がありそうです。そこでポイントは、豪州準備銀行が今後も利上げ姿勢を続けるとして、前述の通りペース・ダウンや利上げを一時的に停止する可能性があることは注意です。一方で日銀に関しては、長らく低金利を維持してきたこと、また更に緩和を強化する方策もなく、どちらかというと2023年は、海外中銀に遅れた分、金融正常化に動き出す可能性が高そうです。そうなると豪日金利差は縮小に向かい、豪ドル円相場の上値を抑える可能性には、留意しておいた方が良いでしょう。

一応このネック・ラインが維持されるなら、再度「J」を目指す可能性も残っていますが、ネック・ラインを割れて来ると特に過去の動きでは急激な円高となっており、スピードが加速する可能性に注意しましょう。

2022年の相場環境を踏まえて、2023年の豪ドル円相場の注目点をまとめてみました。

実際、足元のドル高/円安は、ユーロ、英ポンド、豪ドル、カナダドルの上昇を背景に、円がまずクロス円で売られ、クロス円での円安がドル/円に波及する経路で起きている。主要6通貨に対するドルの強さを示すドル指数は96後半と3月以来の低水準にある。当時はドル不足が表面化し、同指数は一時102.992まで上昇した。

豪ドル円は、年初の80.37を安値として、RBAがそれまでの緩和政策として実施していた債券購入プログラムを終了。ドル円相場もFRBが利上げ政策に転換したことで、2015年6月以来の高値となる125.85を越えて上昇を強め、豪ドル円も96.75まで上昇しました。ただ、5月3日にRBAが2010年以来となる0.25%の利上げに踏み切ったが、株価が大きく調整したことで、リスクオフの動きに87.31まで一時調整しましたが、その後RBAが利上げ幅を0.50%に拡大、6月FOMCでも過去に例をみない単一会合での0.75%の利上げが実施されたことで、ドル円相場が139.39まで高値を更新、豪ドル円も96.89まで上値を拡大しました。しかしながら夏場は、安倍総理の襲撃事件などリスクオフの動きもあって、揉み合い気味の展開に留まりましたが、再び9月にドル円相場が1998年の高値となる146.66に迫る動きとなり、豪ドル円は、第2四半期のCPIが前年同期比で6.1%の上昇、豪失業率が48年ぶりの低水準まで低下したことなどもあり、98.55の今年の高値まで上値を拡大しました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました