豪ドル/円 今日の見通し「RBA議事要旨で今後の利上げを占う」2023/5/16

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豪ドル/円 今日の見通し「RBA議事要旨で今後の利上げを占う」2023/5/16

【最新号】

オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉

目次

 

今日の豪ドル トレードシナリオ

昨日から現在までの相場

・NY原油先物市場は反発。米国が戦略石油備蓄の補充開始を計画していることが支えとなった。終値は前日比+1.07ドルの1バレル=71.11ドル(5月15日)。

・5月2日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利を3.85%へと0.25%の利上げを実施した。

・4月26日に発表された豪1-3月期消費者物価指数(CPI)は前年比+7.0%となり、前四半期(+7.8%)からインフレは鈍化した。また同時に発表された3月月次CPIは前年比+6.3%となった。

・豪3月雇用統計が発表され、雇用者数は市場予想(2万人増)を上回る5.30万人の増加だった。失業率は3.5%、労働参加率は66.7%となった(4月13日)。

今日のメインシナリオは

RBA議事要旨で今後の利上げを占う

本日は5月2日に開催された、RBA理事会の議事要旨が公表される。この会合でRBAは0.25%利上げを実施し、市場にサプライズを与えた。そのサプライズ利上げの経緯と、今後の方向性を議事要旨から読み解くことになる。
現時点で、市場はRBAの6月利上げを全く織り込んでいない。そのため、議事要旨で利上げ継続が示唆されれば、市場が6月利上げを急速に織り込み、豪長期金利の上昇を背景に豪ドルは買われることになりそうだ。

その他では、中国の4月小売売上高に注目したい。市場予想は前年比+21.9%となっている。ここ最近の中国の経済指標を見ると、中国経済の回復が思っていたよりも鈍いとの懸念が高まっている。中国人民の旺盛な消費意欲が示されれば、過度の懸念が和らぎ、豪ドルにとってポジティブな材料となるだろう。

この先の個別相場変動

■RBA議事要旨で6月利上げが示唆される
⇒市場は6月利上げを織り込んでいない
⇒利上げを織り込む形で豪長期金利が急上昇する
⇒豪ドルは買われる

豪ドル円 最新チャート分析

今後の注目経済指標・イベント

RBA議事要旨
中国4月小売売上高
米4月小売売上高
米国や中国の株価動向

「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果

外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は雨、豪ドル/米ドルは曇り。8時に豪ドル/円のRSIで売りシグナルが点灯。

【情報提供:外為どっとコム】

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    • ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
    • ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
    • ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。

 

 

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、Twitterを通してFX初心者向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局「ストックボイス」へのレギュラー。マスメディアからの取材多数。

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予想よりも貿易黒字額が少なければ豪ドル売りの一因となりそうだ

2026年11月の豪ドル円見通し。当月始値 108.91、最低 108.91、当月最高 113.82。平均 110.95。月末 112.14。変更 3.0%。

2026年10月の豪ドル円予想。当月始値 112.28、最低 107.28、当月最高 112.28。平均 110.19。月末 108.91。変更 -3.0%。

2025年3月の豪ドル円見通し。当月始値 102.68、最低 101.07、当月最高 104.15。平均 102.63。月末 102.61。変更 -0.1%。

2026年7月の豪ドル円見通し。当月始値 115.85、最低 115.85、当月最高 121.12。平均 118.04。月末 119.33。変更 3.0%。

昨日は、オーストラリア(豪州)の隣国の中央銀行、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)が予想外の大幅利上げを実施。豪ドルはRBNZのサプライズ利上げ直後はNZドルの上昇に連れる形となった。しかし、RBAは前日(4日)に政策金利を3.60%で据え置き、ハト派的な姿勢に転じたことから、買い一巡後は一転下落することとなった。本日は豪州では2月貿易収支が発表される。豪州の貿易収支は毎年2月には前月から低下する傾向がある。そのため、市場は今回発表される2月分も+112.23億豪ドルと1月(+116.88億豪ドル)から減少と予想している。予想よりも貿易黒字額が少なければ豪ドル売りの一因となりそうだ。3月31日に発表された中国3月非製造業PMI(中国国家統計局集計)は58.2と予想(55.0)や前月(56.2)を大幅に上回る結果となった。本日発表される、中国の3月財新サービス業PMIがこれに追随すれば、中国と交易関係の強い豪ドルを支える一因となる。ただし、前述の通り、RBAがハト派的な姿勢に方向転換をしていることが豪ドルの上値を抑える材料となるため、豪ドル/円の上値は限定的となりそうだ。

その意味では、豪ドル/円は当面米ドル/円の影響を受けやすいと考えられる。米ドル高・円安トレンドがすでに終わり、米ドル安・円高トレンドへの転換が始まっているなら、豪ドル/円も豪ドル高・円安から豪ドル安・円高へのトレンド転換が始まっている可能性が高いのではないか。

そうなると2023年もこの金利差が広がるか、それとも狭まるかで、豪ドル円相場が左右される可能性がありそうです。そこでポイントは、豪州準備銀行が今後も利上げ姿勢を続けるとして、前述の通りペース・ダウンや利上げを一時的に停止する可能性があることは注意です。一方で日銀に関しては、長らく低金利を維持してきたこと、また更に緩和を強化する方策もなく、どちらかというと2023年は、海外中銀に遅れた分、金融正常化に動き出す可能性が高そうです。そうなると豪日金利差は縮小に向かい、豪ドル円相場の上値を抑える可能性には、留意しておいた方が良いでしょう。

豪ドル/米ドルの年間値幅は、ここ数年1000~1500ポイント(0.1~0.15米ドル)が基本なので、それを踏まえると2023年の予想レンジは0.6~0.75米ドル程度と考えられる。

2027年6月の豪ドル円予想。当月始値 111.55、最低 106.58、当月最高 111.55。平均 109.47。月末 108.20。変更 -3.0%。

2024年4月の豪ドル円予想。当月始値 94.95、最低 92.91、当月最高 95.73。平均 94.48。月末 94.32。変更 -0.7%。

そもそも豪ドル/円は一時100円の大台に迫るまで上昇したが、それは5年MA(かい離率)で見ると、かなり豪ドルの高値限界懸念の強い動きだった(図表5参照)。以上のことから、豪ドル/円は2023年も100円を超えるのは難しく、むしろ米ドル安・円高に連れる形でどこまで下がるかが焦点になりそうだ。

2025年6月の豪ドル円予想。当月始値 97.83、最低 96.85、当月最高 99.79。平均 98.20。月末 98.32。変更 0.5%。

2027年2月の豪ドル円予想。当月始値 113.71、最低 113.71、当月最高 117.75。平均 115.30。月末 116.01。変更 2.0%。

2027年5月の豪ドル円見通し。当月始値 110.06、最低 109.88、当月最高 113.22。平均 111.18。月末 111.55。変更 1.4%。

それでは最後に豪ドル円の長期の月足チャートです。 豪ドル円相場は、以前から指摘していましたが、「C」をトップとして「B」と「D」をショルダーとした超長期のH&Sを形成していましたが、これが「E」の59.91の下ヒゲで、アームを形成してこのH&Sを完成。その後反発が、過去の「BD」のネック・ラインを越えて反発しましたが、現状は「F」でトピッシュな形となっています。

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