シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読
み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
ドル/円
IMMポジション ドル/円
ポイント
【円ネットショート増加】
5月16日時点で円のポジションは、ドルに対して6.5万枚の売り越し(ネットショート)。
ショートがロングよりも大きく積み増されたことから、ネットショートは前週から約0.4万枚増加。
期間中のドル/円相場は、一時133.74円前後まで下落する場面もあったが、米債務上限問題を巡る交渉に早期合意の可能性が浮上したことなどから136.68円前後まで買い戻された。
米国の債務不履行(デフォルト)を巡る懸念が後退したことで円ショートポジションを構築する投機筋が多かったようだ。
ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル
ポイント
【ユーロネットロング増加】
5月16日時点でユーロのポジションは、ドルに対して18.7万枚の買い越し(ネットロング)。
ショートが大きく取り崩されたため、ネットロングは前週から約0.8万枚増加。
期間中のユーロ/ドル相場は、欧州中央銀行(ECB)高官がターミナルレート(政策金利の最終到達点)が近いと示唆したことなどから1.0844ドル前後まで下落した。
そうしたユーロの下落局面で、投機筋は利益確定と見られるショートカバーに動いたようだ。
ポンド/ドル
IMMポジション ポンド/ドル
ポイント
【ポンドネットロング増加】
5月16日時点でポンドのポジションは、ドルに対して1.3万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングが積み増されたことでネットロングは前週から約0.8万枚増加。
期間中のポンド/ドル相場は、英中銀(BOE)が利上げを実施したものの市場が既に織り込んでいたことや、その後のベイリーBOE総裁の発言がハト派的と捉えられたことなどから一時1.24399ドル前後まで下落した。
それでも、BOEによる利上げサイクル継続との思惑は根強く、投機筋はポンド下落局面でポンド買いポジションを増やしたようだ。
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IMMポジション
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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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大口投資家の動向は 円ネットショート増加 最新ポジション
【円ネットショート増加】5月16日時点で円のポジションは、ドルに対して6.5万枚の売り越し(ネットショート)。ショートがロングよりも大きく積み増されたことから、ネットショートは前週から約0.4万枚増加。期間中のドル/円相場は、一時133.74円前後まで下落する場面もあったが、米債務上限問題を巡る交渉に早期合意の可能性が浮上したことなどから136.68円前後まで買い戻された。米国の債務不履行(デフォルト)を巡る懸念が後退したことで円ショートポジションを構築する投機筋が多かったようだ。
このように、海外生産の拡大と矛盾なく、国内での生産拠点の維持・強化が進んでいる。国内の生産拠点では、最新技術や高付加価値品の生産が行われ、海外では、現地市場向けの生産が行われるという棲み分けが行われており、国内拠点はマザー工場として世界に技術を発信する役割も重要となっている。
ここで、ブリッジウォーターの6月末時点の米国株保有状況を確認しておこう。このフォーム13Fに関して注意しなくてはならないことがいくつかある。まず、機関投資家の最新のポジションを表している訳ではないということだ。6月末から既に3ヶ月が経過しているため、保有株式に変化が生じている可能性が高い。13Fが出る頃にはポートフォリオからそのポジションが外れていることもある。
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