住宅ローン固定金利 5行引き上げ
三井住友とみずほ、それに三菱UFJとりそな銀行は来月から住宅ローンの固定型の金利を引き上げると発表しました。 主力の固定型10年の最優遇金利は三井住友銀行がこれまでの0.88%から0.26%引き上げて1.14%になります。 また、みずほ銀行がこれまでの1.1%から0.3%引き上げて1.4%になります。 三菱UFJ銀行はこれまでの0.87%から0.18%引き上げて1.05%になります。 りそな銀行はこれまでの1.08%から0.1%引き上げて1.18%になります。 4行とも変動型金利については据え置いています。 日銀が今月20日の金融政策決定会合で、長期金利の変動幅をプラスマイナス0.25%から0.5%に拡大したことなどを受けたものです。
答えは簡単です。日銀が金融緩和を示したとしても、住宅ローンの金利を決めるのは銀行だからです。金利の決定権はあくまでも銀行にあります。また、今回の金利の引き上げは、一斉に金利を上げれば、他行に借り換えられないという狙いもあるでしょう。
なお、市場金利が上昇することで、銀行の資産運用のスタンスが変更となる可能性があります。これまでは国債金利が0%近辺であったため運用の魅力が乏しく、住宅ローンを積極的に獲得してきましたが、国債金利が上昇してくれば、「安全な国債で資産運用しよう」という銀行が増える可能性があり、結果として住宅ローンを無理に低金利で獲得する必要がなくなります。こうした銀行の資産運用の面からも、住宅ローン金利が上昇する可能性があります。
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住宅ローンの品揃えもバラエティで充実しています。利用するなら、金利の低い変動型がいいですね。
そうすると、企業は、運転資金(従業員への給料の支払いや仕入れなどに必要なお金)や設備資金(工場や店舗建設など設備投資に必要なお金)を調達し易くなります。また、個人も、例えば住宅の購入のための資金を借り易くなります。
繰り返しにはなりますが、住宅ローンの金利を決めるのは銀行です。日銀は金融緩和策を誘導しているだけです。本質的には、銀行は営利企業であり、その営利企業が金利の決定権があるということを忘れてはなりません。黒田総裁の任期の前に金利の動きがある可能性もあるのです。
現状の日本経済や日本政府の財政は、超低金利が続くことが大前提になっています。例えば、住宅ローンを現在借りている世帯で、住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者の実態調査」によると、変動金利を選択している世帯は何と全体の約85%にのぼります(変動金利が59%、期間固定金利が26%)。ここ10年の間に、低金利をフルに利用して少々無理なローンを組む人が増えたこともあり、日銀がもし利上げをすれば住宅ローンの返済額が増え、これらを選択した多くの世帯の家計を直撃します。世間は生活に関わる物品やライフラインの度重なる値上げラッシュ(インフレ)で混乱を起こし始めています。日本経済がこうしたインフレに弱いのは、賃金は上がらないのに家計負担だけが増える脆弱(ぜいじゃく)な経済構造が背景にあるからです。もし仮に日銀が円安を抑えるために金利を引き上げれば、住宅ローン金利や企業の借入金利も連動して上がり、経済活動が冷えることになります。
固定金利は最大0.3%上昇! 2023年1月の住宅ローン金利(大手銀行・ネット銀行の6行)は?
三菱UFJ銀行や三井住友信託銀行など大手銀行が、来年1月に適用する住宅ローンの固定金利を引き上げる見通しとなったことが28日、分かった。日銀が大規模な金融緩和策を修正し、事実上の利上げに踏み切ったことで、長期金利が上昇したことに対応する。1月適用分は今月30日に発表する。長期金利と連動している主力の固定型10年などを引き上げる見込みだ。
三菱UFJ銀行など国内大手5行は28日、5月に適用する住宅ローン金利を発表した。主力の固定型10年の最優遇金利は全行が4月水準から引き上げた。目安になる長期金利が上昇基調にあることや、他行の動向などを反映した。最優遇金利を最も低く設定したのは三井住友信託銀行の0・90%で、前月から0・05%引き上げた。次いでりそな銀行の1・00%だった。三菱UFJ銀は1・04%、みずほ銀行は1・15%、三井住友銀行は1・50%となった。固定型10年の基準金利も全5行が引き上げた。
「変動金利+35年固定」など、金利タイプの異なる住宅ローン契約を2本以上契約するものです。違ったタイプの住宅ローンを利用することで、基本的には金利上昇リスクを分散しますが、各タイプのメリットも半減します。
日銀は2022年度の物価上昇の見通しを2.3%に引き上げました。政府日銀が目標にしてきた2%に達することになりますが、今、金融引き締めをすると、個人向けの住宅ローンや自動車ローンなどの金利が上昇するため、景気が悪化しかねないという懸念があるのでしょう。金融緩和策は維持されることになるようです。
住宅ローンの変動金利は、日銀の政策金利(現在は▲0.1%)との連動性が高いと言われています。
日銀が今月20日に金融緩和策を修正したことを受けて住宅ローンの金利に影響が広がっています。大手銀行各行は、来月から10年固定の金利を引き上げることを発表しました。
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