【市場概況】東京為替見通し=ドル円は底堅い展開か、148円台では円買い介入の可能性に要警戒

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【市場概況】東京為替見通し=ドル円は底堅い展開か、148円台では円買い介入の可能性に要警戒

13日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、8月米消費者物価指数(CPI)が前年比で3.7%上昇だったことで、米10年債利回りが4.34%台まで上昇し、147.73円まで上昇した。ただし、エネルギーと食品を除くコア指数が、市場予想通りとはいえ、7月より減速していることで、今月の利上げ見送りが意識されると147.17円付近まで下押しする場面もあった。ユーロドルは1.0711ドルまで下落後、1.0761ドル付近まで値を戻した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、米8月のCPIが前年比+3.7%の上昇だったことで底堅い展開が予想されるものの、引き続き本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性には要警戒か。

 来週19-20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での判断材料となるデータは、8月の失業率は3.8%へ上昇していたことで据え置き要因、8月のCPIは前年比+3.7%上昇していたことで利上げ要因、一方でコアCPIの伸び率鈍化は据え置き要因となる。また、パウエルFRB議長が注視しているスーパーコア(※住居費を除くサービス業の価格動向)が、前月比+0.36%だったことは、利上げ要因となる。

 パウエルFRB議長は、ジャクソンホール講演で、「適切であればさらに金利を引き上げる用意がある。インフレ率が2%に持続的に低下すると確信できるまで、金利を引き締め寄りな水準に据え置く」と述べていた。7月のFOMCの議事要旨では、「インフレに著しい上振れリスクがあり、金融政策の追加引き締めが必要になり得るとの認識を大半の参加者は引き続き示した」ことが判明している。

 しかしながら、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」は、来週のFOMCでは、約97%程度の確率で金利据え置きを示唆している。また、米ウォールストリート・ジャーナルのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者は、10日付の記事で、「FRBは利上げに慎重になりつつある」との見解を示している。

 来週のFOMCでの利上げの有無は依然として不透明であるものの、ドル円が思惑的に148円台に乗せた場合は、本邦通貨当局のドル売り・円買い介入の可能性が高まることで警戒しておきたい。

 ドル円の先週の高値は147.87円までだったが、6日には、神田財務官が、急激な為替変動が続いた場合は「あらゆる選択肢」を排除せず、適切に対応するとの見解を示していた。8日には、鈴木財務相が「為替市場の動向を高い緊張感を持って注視。過度な変動にはあらゆる選択肢を排除せず対応する」と円安を牽制していた。そして、9日の新聞のインタビュー記事では、植田日銀総裁も、年末までのゼロ金利解除の可能性に言及することで、円安を牽制していた。植田日銀総裁は、イールドカーブコントロール(YCC)の運用柔軟化の理由に、為替市場のボラティリティー抑制を挙げており、148円が本邦通貨当局の防戦ラインである可能性が示唆されている。

 昨年秋の3回の円買い介入の実施時間帯は、9月22日が17時30分過ぎ、10月21日が23時30分過ぎ、10月24日は8時30分過ぎに行われ、価格水準は、ボラティリティー抑制の名目を裏付けるように、ボリンジャー・バンドの+2σ付近だった。現時点の+2σ水準は、148.17円付近に位置している。

 10時30分に発表される8月豪雇用統計の予想は、失業率が3.7%、新規雇用者数が+2.30万人と見込まれている。RBAは声明文の中で「金融政策の決定を下す際にインフレと労働市場の見通しに引き続き細心の注意を払う」と表明していたことで要注目か。

(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【市場概況】東京為替見通し=ドル円は底堅い展開か、148円台では円買い介入の可能性に要警戒

市場概況 東京為替見通しドル円は底堅い展開か 148円台では円買い介入の可能性に要警戒

皆が300POINTを期待するのですが、やはり300POINT近くまで待つのは手遅れですね。どこの株式市場も底探り作業は運次第ではないかと思います。ベトナムから。

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