目次
▼最新のドル円相場は…年初来高値(151.71円)を更新も反落
▼ドル円相場をテクニカル分析で確認…昨年同様反落の兆しか?単なる押し目なのか
▼来週のイベント
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最新のドル円相場は…年初来高値(151.71円)を更新も反落
今週のドル/円は、年初来高値を更新するも反落する展開。10月31日に日銀は金融緩和政策の維持を決定しつつイールドカーブ・コントロール(YCC)の再柔軟化を決定しました。ただ、事前報道通りだったことから円売りに傾くとNY市場には151.71円前後まで上伸しました。11月1日には米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が据え置きとなる中で、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は追加利上げについて「慎重に進める」としながらもデータ重視の姿勢を改めて示しました。そうした中で、米10月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を下回り、失業率が予想上振れの結果となりました。ドル売りが加速すると149円台前半まで軟化しています。
ドル円相場をテクニカル分析で確認…昨年同様反落の兆しか?単なる押し目ポイントなのか
ドル/円の週足チャートを見ると13・26・52週移動平均線が上向きを維持しており、強気のパーフェクトオーダー(移動平均線が上から短中長期の順)を形成しています。そのため、足元の動きは調整下落の可能性があり13週線が位置する148円台前半では押し目買いが入りやすく底堅い推移が続く可能性があります。一方で、現在のチャートは昨年10月高値を更新した際の形状に似ています。①151円台後半へ上伸後に反落しその週で150円を割る。②RSIが70ライン上から下落し始める。③3月のポイントから33週目であること。1月から見ても同じ42週となります。33や42は一目均衡表の時間論の考え方で変化日となる可能性がある複合数値です。このような理由から、150円を割り込んだ状態で来週を迎えると伸び悩む展開もしくはある程度の下落があるかもしれません。しかし、まだ上昇基調ですので反落して下げ止まれば押し目買いポイントになる可能性もあるため、来週の相場に注目していきましょう。
来週の重要イベント
11/6☆日銀金融政策決定会合議事録
11/7☆RBA政策金利
11/7◎米9月貿易収支
11/7◎ローガン米ダラス連銀総裁講演
11/8☆ベイリーBOE総裁講演
11/8◎ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁講演
11/9☆中国10月消費者物価指数
11/9◎中国10月生産者物価指数
11/9☆植田日銀総裁講演
11/9☆ラガルドECB総裁講演
11/9☆米新規失業保険申請件数
11/9☆パウエルFRB議長講演
11/10◎RBA金融政策報告
11/10☆英7-9月期GDP・速報値
11/10◎英9月GDP
11/10◎英9月鉱工業生産
11/10◎米11月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値
11/10◎ローガン米ダラス連銀総裁講演
☆特に重要 ◎重要
外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)が、FX初心者の方にも分かりやすいよう、予想の値動きを示し、FX為替予想を行います。
月~木曜日 Eveningライブ(17時から)で海外市場での注目ポイントを解説
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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今週のドル/円は 年初来高値を更新するも反落する展開
そこまでの利上げが本当に実現するかどうかはもちろん定かではないが、利上げ継続の可能性を測るうえで、市場のリセッション懸念との関係を見ておくことは重要だろう。つまり、市場がリセッションを本格的に織り込むほどまでの利上げが進めば、その後、利上げ期待は後退して結局、ドルの全体的な上昇も止まることになる。
米ドルの実質実効レートは1985年11月以来、37年ぶりの水準まで上昇している。1985年9月のプラザ合意前の同年3月につけたピークまであと10%程度のところまで上昇している。
海外からの訪日客が急増し、極端に安くなった円を買って、日本でショッピングを楽しんでくれるのにもまだ、もう少し時間がかかりそうだ。水際対策以外の日本側の政策変更がなければ、しばらくはドル/円相場の天井が見えてこないだろう。
しかし、10月5日以降、ドル/円相場の143円台からの上昇基調の背景は「米ドル高」主導になっている。この間の主要通貨のパフォーマンスを見ると、ドル独歩高となっており、円は3番目に弱い通貨に止まっている。
10月5日(木)東京市場のドル円は前場には実需のドル売りと米金利低下が重なって売りが先行、148.26レベルまで水準を切り下げました。しかし下がったところでの押し目買い、米金利上昇の動きから欧州市場序盤には149円台を回復、海外市場ではじり安の動きとなり東京安値圏に近づいての引けとなりました。10月6日(金)ドル円は東京朝方から米金利がじり高の動きとともにドル買いの展開をたどりました。米国雇用統計前には149円台を回復していましたが、非農業部門雇用者数が予想を大きく上回る強い数字となったことから米金利が4.887%と2007年来の水準をわずかに更新し、ドル円は149.54レベルまで上昇しました。引けにかけては米金利低下と東京3連休前ということもあり、149円台前半でもみあいのまま引けました。
先週のドル/円相場は、3日には昨年10月21日以来の150円台を示現したものの、勢いは続かなかった。
8月以降の相関関係でみると、FRBの利上げ織り込みが25bp変化するとドル名目実効レートが1%変化する関係となっている。ドル/円相場との関係でみると、FRBの利上げ織り込みが25bp変化すると、ドル/円が2円弱動く関係となっている。
そうなれば、円の構造的な弱さは続いても、ドル/円相場の上昇基調はいったん収まるだろう。
2日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。
ドル/円の週足チャートを見ると13・26・52週移動平均線が上向きを維持しており、強気のパーフェクトオーダー(移動平均線が上から短中長期の順)を形成しています。そのため、足元の動きは調整下落の可能性があり13週線が位置する148円台前半では押し目買いが入りやすく底堅い推移が続く可能性があります。一方で、現在のチャートは昨年10月高値を更新した際の形状に似ています。①151円台後半へ上伸後に反落しその週で150円を割る。②RSIが70ライン上から下落し始める。③3月のポイントから33週目であること。1月から見ても同じ42週となります。33や42は一目均衡表の時間論の考え方で変化日となる可能性がある複合数値です。このような理由から、150円を割り込んだ状態で来週を迎えると伸び悩む展開もしくはある程度の下落があるかもしれません。しかし、まだ上昇基調ですので反落して下げ止まれば押し目買いポイントになる可能性もあるため、来週の相場に注目していきましょう。
31日のニューヨーク外国為替市場で円が対ドルで下落し、一時1ドル=151円台を付けた。151円は22年10月21日以来ほぼ1年ぶり。日銀が31日まで開いた金融政策決定会合で短期金利のマイナス金利政策を維持したことで、幅広い通貨に対して円売りが膨らんでいる。
日本側も日銀の金融政策との整合性が取れておらず、国際間の協調もない中でのドル売り・円買い介入は効果を発揮しないだろう。
今週のドル/円は、年初来高値を更新するも反落する展開。10月31日に日銀は金融緩和政策の維持を決定しつつイールドカーブ・コントロール(YCC)の再柔軟化を決定しました。ただ、事前報道通りだったことから円売りに傾くとNY市場には151.71円前後まで上伸しました。11月1日には米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が据え置きとなる中で、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は追加利上げについて「慎重に進める」としながらもデータ重視の姿勢を改めて示しました。そうした中で、米10月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を下回り、失業率が予想上振れの結果となりました。ドル売りが加速すると149円台前半まで軟化しています。
さらに、バイデン米大統領は週末にアイスクリームを食べながら「ドル高は懸念していない。他国の経済を懸念している。問題は我々の政策ではなく、他国の健全な政策や経済成長が足りないことである」と、ドル高を問題視しない姿勢を示した。
イエレン米財務長官も14日に「市場が決定する為替レートがドルにとって最善の仕組みであり、我々はそれを支持している」、「物価上昇の抑制に向けてやるべき仕事はまだ残されている」と発言している。
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