2023年11月7日
【ドル/円】:上値余地が限られる可能性。下値リスクに引き続き注意。
ドル/円は小反発。上値余地を探る動きに繋げていますが、日足の形状がまだ弱く反発余地が限られる可能性が高いと見られます。短期トレンドは“ニュートラルからやや弱気”の状態です。日足の上値抵抗が151.30-40にありますが、これを上抜けて終えるか151.50-60の抵抗をクリアすれば下値リスクが後退します。逆に148.80以下で終えた場合は調整下げの動きが一段と強まり易くなります。調整下げに留まるなら144~145円を大きく下抜けない可能性も高いと見られます。 ドル買いは様子見か148.70に損切りを置くなら149.10-20まで引きつけて軽く試し買い程度に。売りは150.40-50で戻り売り。損切りは151.10で一旦撤退です。 日足の上値抵抗は150.40-50,150.90-00,151.30-40に、下値抵抗は149.00-10,148.80-90,148.50-60にあります。
【ユーロ/円】:押し目買い方針継続。
ユーロ/円は小幅続伸。上昇エネルギーの強いものではありませんが、トレンドが強い状態を保っており、押し目買い方針で。買いは160.10-20の押し目待ちとします。損切りは159.30で撤退です。売りは様子見です。上値抵抗は161.20-30,161.70-80,162.30-40に、下値抵抗は160.50-60,160.10-20,159.70-80,159.50-60にあります。短期トレンドは158円を割り込んで終えない限り変化しません。
【ユーロ/ドル】:押し目買い方針継続。強い上値抵抗にも注意。
ユーロ/ドルは小反落。上値トライに失敗しており、小幅続落の可能性がありますが、短期トレンドが変化して日が浅いことから、深い押しにも繋がり難いと見られます。押し目買い方針継続です。買いは1.0660-70の押し目待ちとします。損切りは1.0620で撤退です。売りは様子見か1.0800-10まで引き付けて。損切りは1.0840で浅めに撤退です。上値抵抗は1.0740-50,1.0790-00,1.0810-20に、下値抵抗は1.0690-00,1.0650-60,1.0620-30にあります。短期トレンドは1.0500を割り込んで終えない限り変化しません。
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短期的に見ると ドル円の上昇リスクは大きいとみます
今のところ金融政策に重点を置く為替相場への影響はないと見られますが、景気の減速が明らかになった場合は、経済政策、政治面へと関心が移り、米ドル独歩高の流れが変化してもおかしくありません。 米ドル/円相場はチャートで見る限り、非常に強い上昇トレンドを維持しており、大きな崩れはないと見られますが、2022年10月に付けた高値水準に近づいており、介入警戒感とのせめぎ合いとなりそうです。
ユーロ/ドルは小反落。上値トライに失敗しており、小幅続落の可能性がありますが、短期トレンドが変化して日が浅いことから、深い押しにも繋がり難いと見られます。押し目買い方針継続です。買いは1.0660-70の押し目待ちとします。損切りは1.0620で撤退です。売りは様子見か1.0800-10まで引き付けて。損切りは1.0840で浅めに撤退です。上値抵抗は1.0740-50,1.0790-00,1.0810-20に、下値抵抗は1.0690-00,1.0650-60,1.0620-30にあります。短期トレンドは1.0500を割り込んで終えない限り変化しません。
一方で、米国は9月の追加利上げは見送られたものの、メンバーの金利予測が上方修正されており、マーケットでは長期にわたって金利が高水準を維持するとの見方が台頭しています。米欧ファンダメンタルズ格差と米金利先高観で米ドルは独歩高の様相を呈しており、ユーロ安/米ドル高の流れは今暫く続くと見られます。
しかし、今年に入って停滞ぎみ。7月14日終値は1万8053ドルと昨年末を1%強上回る水準にとどまる(図表1)。
日本経済は緩やかな拡大基調が継続、物価も2%超え定着が視野に入っていますが、マイナス金利の早期解除がない限り、米ドルの下値余地も限定的とみられます。しかし介入が実施された場合は144~145円までの調整下げが見られてもおかしくありません。
週足ベースで見た上値抵抗は96.80~90円、97.40~97.60円、98.10~20円に、下値抵抗は95.00~10円、94.30~40円、92.50~60円にあります。94円を割り込んで越週した場合は短期トレンドが“豪ドル弱気”に変化します。31週移動平均線、62週移動平均線は92.64円と92.73円に位置しており、中期トレンドをサポート中です。
ドル/円は113.32円付近で小動き。
小高く始まった日経平均が上げ幅を縮小する中、仲値付近で国内実需筋のドル売り/円買いが優勢となり、一時113.13円まで下落した。
しかし、ドル円が145円以上へ持続的に上昇する可能性は依然として低いと判断されます。145円を超える円安・ドル高のトレンドには、利上げへの期待が一段と高まるような米国のマクロ経済環境の改善が必要でしょう。しかし、利上げ期待の高まりに伴う米国株の調整は、米金利の上昇余地が限られている可能性を示しています。また、中国経済への悲観的な見方を反映した銅価格の下落は、世界経済の減速リスクを示していると言えます。そのほか、米国の債務上限問題が解決していないことも、足元のリスク要因として存在しています。
短期的に見ると、ドル円の上昇リスクは大きいとみます。6月または7月のFOMC(米連邦公開市場委員会)でFRBが0.25%ポイントの利上げを行う可能性が市場で完全に織り込まれた場合、ドル円は142円近くまで上昇するでしょう。もし米国の債務上限問題による混乱が回避できれば、短期的な取引としてはドル円のロング(買い)ポジションを持つことが魅力的と言えます。
これまでの強い金融引き締め策により国内経済は底這い状態にあり、今回の利上げ見送りを受けて英ポンドは続落しています。一方で、対米ドルでは1.20~1.21ドル台の節目に到達、対円でも中期的な下値抵抗ポイントである180円台までの下落を見ており、短期的には180円台を割り込んで終えない限り、下値余地が限られる可能性が生じています。
原油高による消費低迷も懸念されていますが、一方で、労働市場は引き続き堅調で賃金上昇圧力が金利上昇要因となっており、利上げ再開の可能性に含みを持たせています。豪ドルは対米ドルでは弱含み推移継続ですが、対円では日豪金利差拡大傾向を映して豪ドル高/円安の流れにあります。
週足を見ると、2023年3月に付けた86.06円を基点として下値を切り上げる流れを維持しており、このサポートラインAは94.30~40円に位置しており、短期トレンドをサポートしています。また、6月に付けた97.67円を直近高値として上値も切り下げて来たトレンドラインBからも上抜けた位置を保っており、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。
日本に目線を映しても、世界経済が大幅な減速を回避すれば、日本銀行が政策正常化の前倒しを検討するとみられ、ドル円の上昇余地は制限される可能性が高いでしょう。そのため、ドル円のさらなる上昇を見込んだロングポジションは短期的な視点に限定することを推奨します。
ドルは113.34円付近。日経平均が小高く始まり、一時113.53円まで上昇したが、その後は株価の上げ幅縮小とともに上昇前の水準まで押し戻されている。
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