
今週のNY市場は物価指標や決算発表に注目。先週はダウ平均が0.65%高、S&P500が1.31%高、ナスダック総合が2.37%高と3指数がそろって2週続伸した。前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果や弱い雇用統計を受けて米連邦準備理事会(FRB)による利上げサイクルの終了期待が続く中、原油相場が大きく下落したことや、米10年債利回りが安定的に推移したことが株式市場の支援となった。S&P500とナスダック総合は8日までそれぞれ8日続伸、9日続伸となり、ともに2021年11月以来の長期連騰を記録した。金曜日引け後の動きでは格付け会社のムーディーズが米国の長期債格付けの見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げ、最高格付け「Aaa」としている格付けを見直す姿勢を示した。
今週は金融政策の見通しを巡り火曜日に発表される米10月消費者物価指数(CPI)などの物価指標に注目が集まるほか、最終盤を迎えた第3四半期決算発表や、米国の債務上限問題を巡り週末に期限を迎えるつなぎ予算の審議の行方などが焦点となりそうだ。経済指標は10月消費者物価指数(CPI)のほか、 10月NFIB中小企業楽観度指数(火曜日)、10月生産者物価指数 (PPI)、10月小売売上高(以上水曜日)、新規失業保険申請件数(木曜日)、10月住宅着工件数(金曜日)など。決算発表はホーム・デポ(火曜日)、ターゲット、TJX、パロ・アルト・ネットワークス(水曜日)、シスコ・システムズ、ウォルマート、アプライド・マテリアルズ、ロス・ストアーズ(木曜日)など。
今晩の米経済指標は10月財政収支など。企業決算は寄り前にヘンリー・シャイン、タイソン・フーズが発表予定。(執筆:11月13日、14:00)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
通期利益見通しを2四半期連続で下方修正したことが嫌気された
ブルームバーグによると、中国の国家インターネット情報弁公室は、百度など新興企業や大手ハイテクを含む少数企業のAIモデルを近く認可する見通しだという。生成AI分野で百度が今後米オープンAIやマイクロソフトの競争相手になると期待されているようだ。
MarketWatchは9月の株式市場見通しを公開。S&P500は今月ほぼ2%の下落を記録しており、2月以来の最大の月次下げ幅となった。しかし、Dow Jones Market Dataによると、大型株指数が8月に2%前後下落すると、9月のリターンは通常よりも悪くなる傾向があるという。また、CFRA Researchのチーフ投資ストラテジストであるSam Stovallは「1945年以来、大型株指数であるS&P500指数(SPX)は、9月に平均してマイナス0.73%の月次リターンを記録し、どの月よりも最悪の平均パフォーマンスを残している。さらに、S&P500が月次で下落回数が上昇よりも多い唯一の月であり、勝率はわずか44%にとどまる」とコメントした。
遺伝子解析装置(シーケンサー)を手掛けるイルミナ(ILMN.O)は8%安。通期利益見通しを2四半期連続で下方修正したことが嫌気された。
17日(木)に半導体製造装置大手のアプライド・マテリアルズが決算を発表しました。年初から大きく株価が上昇した半導体セクターに対する高値警戒感が広がる中で、実績・見通しともに市場予想を上回る好決算で、発表翌日の18日に株価は上昇しました。半導体製造装置と半導体メーカーの業績は必ずしも連動はしないものの、上流工程である製造装置の最大手が受注も含め好調であったことは、半導体セクターの安心材料となりました。
今週発表される1-3月期米GDPでは、個人消費の好調が予想されており、追加利上げの見通しを補強するとの見方もある中、金は下げる場面もあった。
まずは、前回決算発表時に大きく引き上げた5-7月期会社見通しを、超えられるかが注目となります。また、6-8月期を通じて成長軌道を維持し得るかも重要でしょう。IT投資自体は抑制傾向にありますが、マイクロソフトやアマゾン・ドットコム、アルファベットといった大手クラウド事業者は自然言語処理やレコメンドエンジンなど内外の作業用に、当社の最新GPU「H100」の導入を増やそうとしています。また、メタ・プラットフォームズはメタバース推進のため積極的なインフラ投資を続けており、これも当社製GPU の需要を押し上げるとみられます。こうした需要の恩恵を実際に受けられているか、注目が集まります。
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