ローソク足3本の戻り
チャート分析においてローソク足は始値・高値・安値・終値の4つ値動きをまとめて表すものであり、為替レートの動きが一目で判断できるものです。相場においては、単位期間ごとに始値(単位期間の最初の価格)、高値(単位期間の価格で最も高い価格)、安値(単位期間の価格で最も安い価格)、終値(単位期間の最後の価格)がつきます。一定期間に区切ってローソク足は表示され、相場全体の流れを把握することが出来ます。ローソク足が示す単位期間によって、分足(分単位のローソク足)、日足(1日単位のローソク足)、週足(1週間単位のローソク足)、月足(1カ月月単位のローソク足)などと呼ばれ1分といった短い足や月単位の長い足まで様々な単位があります。短期での取引か長期での取引かによって注目すべきローソク足の時間軸は異なるものの、いくつかの時間軸を見比べることによって相場状況を判断することが出来ます。
まず、チャートの分析にはローソク足を理解しておく必要はあるものの、「そもそもローソク足とは何か」と疑問のある方へ、ローソク足の基本的な意味や見方について解説していきます。
ローソク足分析では、もともと考案されたのが江戸時代ということもあり、基本的に日足ベースでのチャート分析が基本となっています。
下の図はNZD/JPYの週足チャートです。青でハイライトした部分は、値動きの反転前に現れた長いヒゲのローソク足です。つまり、長いヒゲがローソク足の実体の下にあれば、価格は上昇する傾向があります。
チャート分析においてローソク足を使ったFX取引手法の具体例としては、プライスアクション・酒田五法などがあげられます。それぞれの特徴について解説していきます。
酒田五法とは、3本以上のローソク足を使って分析をする際の基本となる考え方です。
寄引同事線と呼ばれる主なものには、十字線・足長同事・上十字・下十字・トンボ・塔婆などがあげられます。十字線は上ひげと下ひげがあり、始値と終値がピッタリと重なっている状態のローソク足です。十字線の発生はトレンドの転換ポイントとなることもあるので、注意しておくと良いかもしれません。足長同事(あしながどうじ)は、十字線の上下が長くなった線のことを表しています。売買が拮抗している状態を示すものであり、やがて相場がいずれかの方向に動くことを示唆していると言われています。 そして、上十字(うえじゅうじ)は積極的に買われている状態を示しており、下十字(したじゅうじ)は買いの圧力が弱まった状態を示唆していると言われています。
チャート分析においてローソク足は、「陽線(ようせん)」と「陰線(いんせん)」の2種類に分けられます。陽線は始値よりも終値の価格が高いローソク足のことで、実体の一番上が終値、実体の一番下が始値を表しています。陰線は始値よりも終値の価格が安いローソク足であり、実体の一番上が始値、実体の一番下が終値を意味しています。なお、陽線と陰線のいずれの場合であっても、上ひげの一番上が高値、下ひげの一番下が安値を表しています。
そのため、5日以降のローソク足がどのような形で出現するのかが注目点です。理想的なのは陰線を上抜く陽線となることですが、まずは、5日の日経平均が2日終値(15,668円)よりも高く始まり、2日の始値(15,526円)よりも下がらなければ、ひとまず押さえ込み線は継続となり、翌週の8日の動き待ちとなります。逆に、2日の終値よりも安く始まる、もしくは「窓」を空けての下落スタートとなった際には、深押しする可能性があるため、注意が必要となります。
ただ、ローソク足が5日移動平均線を割ったからといって、「即売るべき!」というわけではない。ローソク足が25日移動平均線の上にあれば、過去25日に買った人はまだ儲かっている人も多い。同様に、75日移動平均線の上にあるなら、過去の株価が安い時に買った人が多いので、直近の下落など少し儲けが減った程度と考えているかもしれない。
下影陽線(したかげようせん)は実体が小さく、下ひげが長いのが特徴です。将来的に値が上がる可能性を示唆しており、エントリーをするタイミングとして活用できます。そして、上影陽線(うえかげようせん)はローソク足の実体が小さく、上ひげが長いのが特徴です。弱気相場を意味しており、上昇トレンドが終わるときの1つのサインとされます。
上の画像左側のように包むローソク足が大陽線であれば陽の包み線、上の画像右側のように包むローソク足が大陰線であれば陰の包み線と呼びます。
逆にローソク足の実体の上に長いヒゲがあると、価格は下落する傾向があります。これらの長いヒゲ(チャート上の他のヒゲと比較して長いヒゲ)はトレーダーに価値ある情報を提供します。
ローソク足の基本的な見方として押さえておきたい点は、「高値または安値」が「始値または終値」とかけ離れているほど、ひげが長くなるという部分です。上ひげが長い場合は、一時的に価格が上昇したものの、最終的には高くない値に落ち着いた状態を意味しています。逆に、下ひげが長い場合は、一時的に下落したものの、最終的には低くない値に落ち着いた状態を表しています。ひげの長さによって、相場がどのように動いたのかを一目で判断できます。
江戸時代の酒田藩で米の先物取引で手腕を振るった相場師・本間宗久が考案したローソク足を使ったテクニカル分析手法。「酒田罫(ケイ)線」とも呼ばれます。ローソク足の組み合わせによる、「三山(さんざん)」「三川(さんせん)」「三空(さんくう)」「三兵(さんぺい)」「三法(さんぽう)」の5種類の分析方法を用いて、売り買いのタイミングを図る手法です。三山は、「三尊」とする場合もあります。
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