目次
▼最新のドル円相場は…年初来高値(151.91円)を更新するもその後は反落
▼ドル円相場をテクニカル分析で確認…RSIが売りシグナル点灯も懐疑的、上昇基調は継続中
▼ターニングポイント…アセンディングトライアングルを突破すると円安加速も
▼来週のイベント
💬宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい):X(Twitter)
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最新のドル円相場は…年初来高値(151.91円)を更新するもその後は反落
今週のドル/円は、年初来高値を更新するもその後は反落する展開。13日に前週のドル高・円安の流れを引き継ぎ一時151.91円前後まで上伸し年初来高値を更新しました。しかし、昨年高値(151.94円前後)を前に伸び悩むと14日の米10月消費者物価指数(CPI)が予想以上に鈍化したことでドル売りが強まると150.10円台まで軟化しました。15日に米10月小売売上高などの結果を受けて米経済が急激な失速(ハードランディング)を回避できるとの見方が広がるとリスクオンの円売りで151円台へ持ち直しました。ただ、翌日の米新規失業保険申請件数が予想以上に増加したことでドル売りに傾くと再び150.20円台へ下落しました。
ドル円相場をテクニカル分析で確認…RSIが売りシグナル点灯も懐疑的、上昇基調は継続中
ドル/円の週足チャートを見ると、RSIが70ラインを割り込み売りシグナルが点灯しました。しかし、13・26・52週線は上向きを維持しており150円台前半を下値に底堅く推移していることから懐疑的です。仮に心理的節目の150円を割り込み下落の勢いが加速するようだと更なる下値を試すことも考えられます。その際は147円台前半が下値メドになりそうです。なお、上昇トレンドに変化がない状況ですので再び上値を試す展開も考えられます。そのため来週についても33年ぶりの152円を意識しつつ突破すれば153.00円付近※が上値メドになる可能性があります。
※今年のトレンドは5波動で形成されています。そのためエリオット波動として考えると、第3波動が1番大きい値幅になる可能性が高いことから、②から③への上昇幅を④にプラスした152.65円が上値メド?
※値幅観測論で③から④への下落幅の倍返しだと152.91円が上値メド?
ターニングポイント…アセンディングトライアングルを突破すると円安加速も
ドル/円の日足チャートを見ると、151.90円付近が上値抵抗となるも安値を切り上げる中でアセンディングトライアングルを形成しています。トライアングル上限を明確に突破すれば上昇の勢いが増す可能性があります。そうなると上述のように153円を視野に入れた展開も考えられます。しかし、急変動となれば日本政府・日銀による円買い介入が実施される可能性がありますので注意が必要です。トレードで重要なことは、トレード出来る環境を持っておくことです。今が買い場と判断してもトレード環境が整っていなければチャンスを逃してしまいます。チャンスは自ら捕まえに行くものと意識して、思い立ったらすぐに注文が出せるように、準備を行っておきましょう。
来週の重要イベント
11/20◎中国人民銀ローンプライムレート
11/20☆ベイリーBOE総裁講演
11/21◎NZ10月貿易収支
11/21☆ブロックRBA総裁講演
11/21☆RBA議事録
11/21☆ラガルドECB総裁講演
11/21◎カナダ10月消費者物価指数
11/21☆FOMC議事録
11/22☆ブロックRBA総裁講演
11/22☆米新規失業保険申請件数
11/22◎米10月耐久財受注
11/23☆独11月製造業PMI・速報値
11/23☆独11月サービス業PMI・速報値
11/23☆ユーロ圏11月製造業PMI・速報値
11/23☆ユーロ圏11月サービス業PMI・速報値
11/23☆英11月製造業PMI・速報値
11/23☆英11月サービス業PMI・速報値
11/23◎ECB議事録
11/23☆南ア中銀政策金利
11/23☆トルコ中銀政策金利
11/24☆日本10月消費者物価指数
11/24◎独7-9月期GDP・改定値
11/24☆独11月IFO企業景況感指数
11/24☆ラガルドECB総裁講演
11/24◎カナダ9月小売売上高
11/26◎OPECプラス閣僚会合
☆特に重要 ◎重要 ※カレンダーにないイベントも掲載することがあります
外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)が、FX初心者の方にも分かりやすいよう、予想の値動きを示し、FX為替予想を行います。
月~木曜日 Eveningライブ(17時から)で海外市場での注目ポイントを解説
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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今週のドル/円は 年初来高値を更新するもその後は反落する展開
だから、最近の日経平均と米ドル/円の「乖離」を大袈裟に取り上げることはないし、円の全体像を見なければならないと思う。
ドル/円の日足チャートを見ると、151.90円付近が上値抵抗となるも安値を切り上げる中でアセンディングトライアングルを形成しています。トライアングル上限を明確に突破すれば上昇の勢いが増す可能性があります。そうなると上述のように153円を視野に入れた展開も考えられます。しかし、急変動となれば日本政府・日銀による円買い介入が実施される可能性がありますので注意が必要です。トレードで重要なことは、トレード出来る環境を持っておくことです。今が買い場と判断してもトレード環境が整っていなければチャンスを逃してしまいます。チャンスは自ら捕まえに行くものと意識して、思い立ったらすぐに注文が出せるように、準備を行っておきましょう。
米ドル/円の頭が重い状況があっても、せいぜいレンジ変動に留まり、本格的な頭打ちを果たしてベアトレンドへ転換、といった市況は目先あり得ない。半面、米ドル/円は日経平均の強気変動に追随、大幅に上昇余地を拡大するといった考えも短絡的で性急であろう。
とはいえ、大きなトレンドとして、日経平均が強いトレンドを維持している間は、米ドル/円のベア(下落)トレンド入りはなかろう。言ってみれば、両者の「乖離」があっても、「相反」の市況にはならないから、こちらも要注意だと思う。
連動したように、目先、日経平均も急反発し、執筆中の現時点で一時500ポイント超える上昇幅を達成したから、目下のところでも日経平均と米ドル/円の「乖離」が見られるわけで、しばらく続く可能性がある。
今後についても、円安・ドル高圧力を背景に、日本株は底堅く推移すると思われる。日米の金融政策スタンスを踏まえても、円安・ドル高圧力は根強く残るとみられる。
つまり、日経平均と米ドル/円の連動性が低下しているのだ。もっとも、このような言い方は適切ではないかもしれない。
よく聞く例として、米ドル/円の頭が重くなったから、日経平均の上昇を「行きすぎ」と判断したり、また日経平均の急伸のみを根拠に、米ドル/円の高値(レンジ内)を追ったりなどといった話がある。こういった「単純すぎる」判断や行動は避けたいところだ。
今週のドル/円は、年初来高値を更新するもその後は反落する展開。13日に前週のドル高・円安の流れを引き継ぎ一時151.91円前後まで上伸し年初来高値を更新しました。しかし、昨年高値(151.94円前後)を前に伸び悩むと14日の米10月消費者物価指数(CPI)が予想以上に鈍化したことでドル売りが強まると150.10円台まで軟化しました。15日に米10月小売売上高などの結果を受けて米経済が急激な失速(ハードランディング)を回避できるとの見方が広がるとリスクオンの円売りで151円台へ持ち直しました。ただ、翌日の米新規失業保険申請件数が予想以上に増加したことでドル売りに傾くと再び150.20円台へ下落しました。
31日の日銀の結果公表前は149円台前半で推移していた。日銀の政策修正が日米金利差の縮小につながる内容ではないとの見方が広がったことに加え、日本時間31日夜に発表した7〜9月の米雇用コスト指数が市場予想を上回り、米経済の底堅さを好感したドル買いが膨らんだ。
10月3日のニューヨーク時間には、ドル/円が150円を超えて円が150円08銭まで下落したあと、数秒間で円は約2%上昇し147円43銭まで急反発する場面があった。10月4日に神田真人財務官は「為替介入の有無はコメント控える」とコメントした。
となると、カギとなるのはやはり米金利動向だ。5月から米ドル全体(ドルインデックス)の上昇は、米金利上昇と連動する形だったので、足元の反落も当然の成り行きで、わかりやすいかと思う。米株の上昇が金利低下に反応する値動きであれば、まったくサプライズはなく、こちらも当然の成り行きであろう。
ドル/円が152円を超えたら当局の介入がある!?
日本株にとっては、米国株下落で下押し圧力がかかるも、ドル円相場が下支えとなって底堅く推移することが考えられる。株式相場の過熱感を示すテクニカル指標の相対力指数(RSI)でみると、足元では買われ過ぎの目安となる70%を下回っている(図表3)。日本の株式市場の過熱感はいったん払拭しており、押し上げ余地があるだろう。
9月に入ると、ドル円相場との相関が再び高まってきている(図表1)。原油価格が上昇し、インフレ高止まりの懸念から、市場は米金利上昇、米株安、ドル高の相場となった。米国株が下落したものの、日本株は、ドル円相場が1ドル=147円台へ円安・ドル高になったことから、自動車セクターをはじめ堅調に推移した(図表2)。
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