来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「RBA議事要旨で今後の方向性を再確認」ハロンズ FX 2023/11/19

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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「RBA議事要旨で今後の方向性を再確認」ハロンズ FX 2023/11/19

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
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目次

RBA議事要旨で今後の方向性を再確認

今週の振り返り

今週の豪ドル/円は96.18円前後、NZドル/円は89.07円前後で週初を迎えました。週初は日銀と主要国中央銀行の金融政策の方向性の違いが再び意識されて円キャリートレードが強まりました。豪ドル/円は15日に発表された豪7-9月期賃金指数が2009年1-3月期以来となる4.0%まで上昇したことや、中国人民銀行が2016年12月以来となる資金量を1年物中期貸出制度(MLF)を通じて市場へ供給すると発表したことを好感して、一時98.58円前後まで上昇し昨年9月13日以来の高値を記録しました。その後は、世界的な経済減速懸念により株価や原油価格が下落したことが重しとなり、97円台前半まで低下しました。NZドル/円も同様に円キャリートレードの強まりを受けて15日には91.20円前後と2015年4月以来の高値を記録したあと、株価等の下落を受けて89円台後半まで反落しました(執筆時)。

RBA議事要旨で今後の姿勢を確認

来週は21日に豪準備銀行(RBA)が11月7日に開催した理事会の議事要旨を公表します。RBAは今月の理事会で6月以来5会合振りとなる0.25%の利上げを実施しました。そしてフォワードガイダンスでは「金融政策をさらに引き締める必要があるかどうかは、データとリスク評価次第だ」としました。前回までの声明では「いくらかのさらなる引き締め」だった箇所が「さらなる引き締め」に変更されたことで、市場はRBAの利上げは多くてあと1回と捉えました。21日公表の議事要旨ではRBAは市場の見立て通りにハト派に傾きつつあるのかを確認することになります。

中国人民銀行は利下げ?

来週は20日に中国人民銀行(PBOC)が最優遇貸出金利の指標となるローンプライムレート(LPR)を公表します。中国当局は夏以降景気支援策を打ち出していますが、その効果が認められるには至っていません。不動産市場を見ると11月15日に発表された中国10月不動産投資は前年比-9.3%と昨年11月以来の水準まで低下、10月の新築住宅価格(前月比)は2015年2月以来となる下落幅を記録しています。PBOCは15日にLPR算出の元となるMLF金利を据え置いたうえで資金供給額を市場の予想以上に増額させました。そのため、今回のLPRはその効果を見極めるために据え置きとの見方が市場の大勢の予想となっています。ただし、5年物のLPRは住宅ローン金利の目安となるものです。中国当局が早急に住宅市場のテコ入れをしたいと考えているのであれば5年物LPRの引き下げもあるかもしれません。念のためご注意を。

OPECプラス会合に注意!

原油価格が72ドル台まで下落しています。要因はいくつか考えられます。①来年には世界経済が減速に転じるとの見方が根強い、②石油輸出国機構(OPEC)の産油量が増加している(サウジが減産しているにもかかわらず)、③米国の2023年の産油量が過去最大となる見通しとなっていることなどです。来週の26日にはOPECと非加盟国の主要産油国で構成される「OPECプラス」閣僚会合が開催されます。原油価格の動向は資源国通貨である豪ドルにも影響を与えることが多いため、OPECプラス会合にも注意しておきましょう。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は年初来高値を更新しました。今後は新たな年初来高値の98.58円前後が目先の上値目途となりそうです。この水準を上抜けると100円を目指すことになりそうです。一方で下値は、一目均衡表の基準線が目先の下値目途となりそうです。その下では一目均衡表の雲がサポートとして意識されそうです。来週は一目均衡表の雲がかなり薄くなっています(上限と下限が近い)。その分、サポートとして強く意識されそうですので、下抜けには相応の材料が必要になりそうだ。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:95.00-100.00、NZD/JPY:87.50-92.00

11/20 週のイベント:

11/21 (火) 06:45 NZ 10月貿易収支
11/21 (火) 09:30 豪 準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
11/24 (金) 06:45 NZ 7-9月期四半期小売売上高(前期比)

一言コメント:

11月に入り急に寒くなり、アメリカでは来週は感謝祭です。私が米国在住していた時の感謝祭の思い出と言えば、レストランやスーパーは全て閉店。営業しているのは中華料理屋だけで数日間毎日3食中華料理のテイクアウトだったということくらいです。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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来週の為替予想 豪ドル 円

10月を見ると、豪ドル/円は陽線(上昇)だった回数が14回、陰線(下落)だった回数が6回と、陽線だった回数の方が多かったことがわかります。豪ドル/米ドルと豪ドル/カナダドルも陽線だった回数が14回と、これら3通貨ペアは過去20年のデータだと、70%の確率で上昇しています。

第三に、豪ドル相場は高水準の資源価格による下支えが期待される点が挙げられます(図5)。

これを見ると、10月は11日と20日に複数の通貨ペアで陽線だった確率が高くなっています。米ドル/円やクロス円で陽線(上昇)の回数が多かったということは、円が売られやすく、円安のアノマリーが出ているということになります!

その後新型コロナウイルスの影響で各国の景気が下がる中、豪州では1ドル84円台までいち早く回復しています。

2023年も世界的な景気後退リスクによる不透明な市場環境が続くとみられ、安定した利回りの面から豪ドル建て資産への評価が高まる可能性がありそうです。

下の表は、米ドル/円と主要クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)における過去20年分の10月の日足を日別に数えて、陽線(上昇)だった確率を算出したものです。

IMM通貨先物11月14日資源国通貨 豪ドルの売り越し増加カナダ 70403枚の売り越し2682枚の売り越し増豪ドル 70956枚の売り越し5393枚の売り越し増NZドル 17034枚の売り越し2094枚の売り越し増レバレッジド・ファンズ11月14日資源国通貨 豪ドルの売り越し減少カナダ 41580枚の売り越し2525枚の売り越し増豪ドル 7032枚の売り越し6988枚の売り越...

原油価格が72ドル台まで下落しています。要因はいくつか考えられます。①来年には世界経済が減速に転じるとの見方が根強い、②石油輸出国機構(OPEC)の産油量が増加している(サウジが減産しているにもかかわらず)、③米国の2023年の産油量が過去最大となる見通しとなっていることなどです。来週の26日にはOPECと非加盟国の主要産油国で構成される「OPECプラス」閣僚会合が開催されます。原油価格の動向は資源国通貨である豪ドルにも影響を与えることが多いため、OPECプラス会合にも注意しておきましょう。

NYダウの歴代下落率ランキングを見てみても、1987年10月19日の「ブラックマンデー」のときの下落率が22.6%で1位となっており、「ウォール街大暴落」や「リーマンショック」のときも1日で10%超の下落率を記録しています。そして、日経平均や米ドル/円の相場も、ほぼ同じ時期に急落を引き起こしています。

また、「ゴトー日(5・10日)」アノマリーと呼ばれるものもあります。これは、金融機関が顧客に適用するその日のレートを決める日本時間10時ごろの「仲値」に向けて、特にグローバル企業の決済が集中しやすい5や10のつく日は米ドルが買われて円安になりやすい傾向にあるというもので、この動きを利用した「仲値トレード」と呼ばれる取引手法は一部のFXトレーダーから注目されています。

鉄鋼・銅など金属資源の国際市場動向の影響を大きく受けるため、国際商品市場動向を要チェック。中国向けの資源輸出が経済のカギを握っており、中国の需要減退などのニュースに反応しやすい面も。かつて金利を狙った投機的な取引が多かったこともあり、世界的なリスク警戒感を誘うようなニュースに対する感応度が大きく、リーマンショックの際に、経済的にはほとんどン関係なかったにもかかわらず、ドル円以上に値を落としたこともあるため、大きなニュースには要注意。

そして、2023年にはいって、6月半ばから96円を超える日も多くあります。

下の表は、豪ドル(AUD)が絡んだ主要な通貨ペアで2002年~2021年の過去20年間の月足を調べ、月別に陽線(上昇)だったのか陰線(下落)だったのかをまとめたものです。

今週の豪ドル/円は96.18円前後、NZドル/円は89.07円前後で週初を迎えました。週初は日銀と主要国中央銀行の金融政策の方向性の違いが再び意識されて円キャリートレードが強まりました。豪ドル/円は15日に発表された豪7-9月期賃金指数が2009年1-3月期以来となる4.0%まで上昇したことや、中国人民銀行が2016年12月以来となる資金量を1年物中期貸出制度(MLF)を通じて市場へ供給すると発表したことを好感して、一時98.58円前後まで上昇し昨年9月13日以来の高値を記録しました。その後は、世界的な経済減速懸念により株価や原油価格が下落したことが重しとなり、97円台前半まで低下しました。NZドル/円も同様に円キャリートレードの強まりを受けて15日には91.20円前後と2015年4月以来の高値を記録したあと、株価等の下落を受けて89円台後半まで反落しました(執筆時)。

かつては高金利通貨の代名詞としてFX取引でも人気の通貨であった。2018年8月時点での政策金利は1.50%と、米国よりも低く、長期金利などでも米国の水準を下回っている。もっとも、日本や欧州に比べると金利が取れる分、ある程度金利を意識した取引も残っている。また、世界有数の資源国として、天然資源の国際市場での動向が相場に影響を与える資源国通貨としての一面も持っている。輸出のトップ10はすべて天然資源が占めており、資源価格動向が豪経済に与える影響が大きい。 鉄鋼・石炭などが主な輸出品で、輸出先のトップは中国。そのため、自国の経済指標だけでなく、中国の鉱工業生産や小売売上高など、中国の経済指標で豪ドルが動くこともある。

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