
東京市場は小動きか。先週末の米国株は小幅高。ダウ平均は1ドル高の34947ドルで取引を終えた。年末ラリー期待の買いと利益確定売りが交錯してプラス圏とマイナス圏を行き来したが、先高期待が根強い中、プラスを確保して終えた。ドル円はドル安・円高に傾斜しており、足元149円60銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて70円安の33530円、ドル建てが60円安の33540円で取引を終えた。
日本株も米株同様に、先高期待の買いと利益確定売りがせめぎ合うと予想する。米3指数は横ばい程度ではあるものののそろってプラスで終えており、外部環境は良好だ。一方、日経平均は現状水準からもう一段上昇すると年初来高値(33753.33円、7/3)が控えており、これを超えるハードルは高い。CME225先物は前営業日の終値(33585円)近辺からのスタートを示唆している。きょうは方向感が出づらく、節目の33500円近辺でこう着感の強い地合いが続くだろう。日経平均の予想レンジは33450円-33650円。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し 今日の株式見通し小動きか 米国株は上昇もダウ平均は1ドル高
2022年の米国株式市場は、年初の見通しが外れて株価が予想外に大きく下落した1年となった。株価下落の最大の理由は、米連邦準備制度理事会(FRB)が1年間で4%ポイントを超える大幅な利上げを実施したことの影響である。長短金利の大幅上昇によって、バリュエーションが変化したことが株価の調整に繋がった。ナスダック指数の大幅下落にも表れているように、グロース株への打撃が特に大きくなった。
2022年は予想以上の物価高騰に対して、FRBが大幅に利上げを実施した1年であったが、2023年はその政策効果が経済、物価に与える影響についての金融市場の見通しが正しいかどうかを確認する、いわば「答え合わせ」の1年となるのではないか。
企業収益の見通しが予想通りであったのとは対照的に、株価の見通しは大きく下に外れた。JPモルガン、ゴールドマン・サックス、シティグループの年初の予想はいずれも強気の予想で、S&P500はそれぞれ5,100、5,050、4,900と見込んでいた。バンク・オブ・アメリカは弱気相場を見込んでいたが、目標株価は4,600と、予想を公表した時点の水準からわずか3%の低下にとどまると見込んでいた。実際にはS&P500の現時点(12月27日)での水準は、3,830ドル程度と、いずれの予測よりも大幅に低い。
9月20日に開催されたFOMCにおいて、来年の利下げ見通しが予想ほど大きくはならないことが判明し、これに連動して世界中の運用機関でポートフォリオの組み替えが行われています。 株式を中心にリスク資産の組み入れが大きく減らされたことから、世界中の株価が一斉に下落した、そのように解釈されています。
しかし、2022年は予想以上の金利上昇で株価の見通しを外し、2023年は予想以上の経済・企業収益の悪化で、再び株価の見通しを下に外してしまう可能性はないだろうか。
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