2023年の消費者物価 歴史的伸び率

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2023年の消費者物価 歴史的伸び率
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 2023年の消費者物価 歴史的伸び率

2023年の消費者物価 歴史的伸び率

一方で、長い目で見れば人手不足の深刻化がノルムの変化のトリガーになる可能性についてはシナリオから排除するべきではないだろう。山本他(2023)は、人口減少ペースが加速する中、女性・高齢者・外国人労働力を活用しても人手不足がさらに深刻化し、2030年時点の人手不足は約700万人の規模に達すると推計している。こうした労働市場のひっ迫が続く中で、労働者側の賃金交渉力が強まり、賃金の決定権が企業から労働者に移っていくことも考えられる。そうした状況下で、企業は人件費が継続的に上がっていくことを前提とした経営に舵を切るようになるかもしれない。企業の省力化投資・人的投資が促されることで労働コスト上昇の一部は生産性向上で吸収されることも考えられるが、賃金(労働コスト)の上昇に合わせて販売価格も持続的に上昇するのが当たり前(販売価格も上昇させざるを得ない)という社会に変化していくというシナリオも考えられる4。

41年ぶりの歴史的な物価上昇です。去年1年間の全国の消費者物価指数は前の年から3.1%上昇しました。

さらに注目したいのは、1970年から1984年、1985年から2019年の2つの時期ともに、景気後退後の物価上昇率は、景気後退開始以前の水準よりもむしろ下振れる傾向があるという点だ。

次に、中信他(2023)と同様に、日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」を用いて家計の値上げ許容度DI・暮らし向きDIを確認してみよう。賃上げが反映された6月調査時点でも、値上げ許容度は(賃上げを受けて幾分か足元で改善しているものの)例年対比で悪化した状況が続いている。また、実質賃金の減少が続いて生活水準が切り下がる中で、家計の暮らし向きはさらに悪化傾向が続いている(図表6)。

多くの国で、消費者物価上昇率は既にピークを打ったように見える。しかし、なお高水準が維持されており、中央銀行は物価高が定着することを恐れて、金融引き締めを続けている。歴史的な物価高騰を経て、果たして世界は低インフレ期からインフレ期に構造変化を遂げたのだろうか。仮にそうであれば、低金利時代も終焉したことになる。

国際決済銀行(BIS)によると、中国から欧米へのコンテナーによる輸送費は、コロナ対策による中国の港湾機能の低下がもたらした供給制約によって高騰した。しかし、2022年に入るとそれは急速に低下し、サプライチェーンの混乱が終息に向かったことを示している(図表2)。

物価上昇は歴史的な高インフレから落ち着きをみせているが、根強いインフレ圧力をうかがわせた。米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は30、31の両日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で、目標に掲げる「長期的な雇用最大化とインフレ2%」に向け政策金利の対応を協議する。市場からは現在の金利5・25~5・5%に据え置くとの見方が出ている。

みずほリサーチ&テクノロジーズ(2023)は、ベア等により人件費が2%増加した場合、企業の経常利益は約4%減少すると試算している。特に人件費率が高い中小企業やサービス業を中心に利益圧迫度合いが強い傾向があり、宿泊・飲食サービスでは大企業でも利益が2桁減、中小企業は赤字転落する計算となる。中信・風間(2023)が指摘しているように、持続的な賃金上昇を確固たるものにするには、①企業が賃上げによるコスト上昇分を適切に価格転嫁できる環境整備、②ロボット、AI、ソフトウェア等の活用による生産性向上、③労働者のリスキリング等の人的資本投資拡充、といった取り組みを官民挙げて推進していくことも必要だ。

原油価格は2022年夏にピークアウトし、その後は低下基調を辿っている。エネルギー、金属、食料などを含む商品市況全体についても、2022年夏にピークアウトしたことが、ブルームバーグ商品価格指数、CRB指数などで確認できる(図表1)。

1970年から1984年、1985年から2019年の2つの時期で、景気後退に陥る前後での先進国の物価上昇率の平均値を見たものが図表4である。景気後退開始の6四半期前の水準、概ね物価高騰が始まる前の水準まで物価上昇率が低下するまでには、景気後退開始からそれぞれ、12四半期、5四半期かかっている。

◆2023年10月の全国コアCPI(除く生鮮食品)は前年比+2.9%となった。全国新コアコアCPI(除く生鮮食品、エネルギー)は同+4.0%であった。連鎖方式の指数(季節調整値)では新コアコアCPIは前月比+0.1%(年率換算+1.1%)となった。3カ月移動平均値で見ると、前月から伸び率が大幅に縮小しており、基調的な物価の上昇ペースに鈍化が見られる。◆全国コアCPIの前年比の動きを財・サービス別に見ると、耐久消費財とサービスはプラス幅が拡大した。エネルギー高対策の補助額が半減した影響でエネルギーはマイナス幅が縮小した。一方、半耐久消費財と非耐久消費財(除く生鮮食品、エネルギー)はプラス幅が縮小した。◆先行きの全国コアCPIは、2023年度で前年比+2.8%、2024年度で同+2.8%と見込んでいる。全国新コアコアCPIでは、それぞれ同+3.9%、同+1.9%の見込みだ。価格転嫁の更なる進展や、2024年春闘の賃上げ率が前年並みかそれを上回ることで、賃金と物価の循環的な上昇メカニズムが安定的に機能するようになるとみている。デフレ脱却を実現するだけでなく、日本銀行が目指している2%の物価安定目標の達成のめども立つとみられる。

4月16日付現地紙「ラ・ナシオン」(電子版)は「3月のCPI上昇率は政府予想を超えており、新学期の開始や季節の変わり目による要因のほか、歴史的な干ばつの影響(2023年3月24日記事参照)や鳥インフルエンザ発生による鶏肉や鶏卵価格の高騰を主な原因」とする経済省のガブリエル・ルビンスタイン次官の見方を伝えた。

では、人々の物価観は足元で変わっているのだろうか。まず、消費者が物価上昇どのように捉えているのか、中信他(2023)と同様に、景気ウォッチャー調査の現状判断コメントのテキストデータを用いた共起ネットワーク(単語間の結びつきの関係)により考察してみよう。図表5は、物価上昇率が一段と高まった2022年10~12月期と、足元の2023年4~6月期の共起ネットワークを比較したものである。賃上げがなされた4月以降も、物価高関連語や節約意識関連語が景気判断の×(悪い)や▲(やや悪い)と共起関係(結びつき)がみられる構図に大きな変化はみられない。賃上げで名目賃金が加速しても、消費者物価上昇率がそれを上回ることで実質賃金は前年比マイナスが続いており、物価高が消費行動の重石になる構図は変わらず、企業が消費者の「値上げ疲れ」を警戒していることが確認できる。具体的なコメントとしては、直近の6月調査で「食料品や光熱費の値上げの影響により、不要不急の買物を控える行動が顕在化し始めている(百貨店経営者、一部抜粋)」「無駄な買物をしないようにメモを持って買い回る客が増え、生活防衛意識の高まりを感じる(スーパー販売担当)」「多くの品物がまた値上がりし、客の財布のひもは固くなっている(一般レストラン従業員)」といった企業の声がみられる。

内閣府「物価の基調的な動向とマクロ経済政策の課題(2023年5月)」

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