「余剰」の脱脂粉乳から高級菓子

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「余剰」の脱脂粉乳から高級菓子
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 「余剰」の脱脂粉乳から高級菓子

余剰 の脱脂粉乳から高級菓子

「こうした復興期においては、限られた材料からチューインガムが作り出されたり、余剰の脱脂粉乳から生まれたミルキーが大ヒットを飛ばしている。また景品付きの紅梅キャラメルやカバヤキャラメルなどが、戦前からの新高ドロップやフルヤのウインターキャラメル、ライオンバターボールなどとともに、甘い味覚と楽しみに飢えていた子供たちに、限りない夢を与えていったことも印象深い。」

「脱脂粉乳」。戦後給食で飲んだ覚えのある高齢者なら、おいしくない記憶が残っている人もいるだろう。そんなイメージを一新する取り組みがある。製菓材料のバターの副産物として余剰在庫が問題になっている脱脂粉乳に着目し、手間暇かけた独自のレシピで高級スイーツに昇華させている、ベンチャー製菓企業「HiOLI(ヒオリ)」(東京都世田谷区)だ。航空会社ファーストクラスの茶菓として採用された実績もあり、百貨店への出店が加速している。その味とは? 【写真】青森りんごのアイスクリーム。脱脂粉乳をベースに、収穫前に落下した果実なども原料にしている ■独自レシピ JALの茶菓にも採用 「小学校の給食で出された脱脂粉乳は今でもトラウマ。流しに捨てようとする子もいたけど先生が見張りについているから、鼻をつまんで流し込んだわ」 かねてより幼少期の体験を口にしていた85歳の母に、「脱脂粉乳が原料なんだけど」と、ケーキを差し出し一緒に食べてみた。3層仕立てのサクッとした生地から、濃厚な乳の円熟味と甘さ…。「おいしい! あの変な味は一体何だったのかしら」。記憶が上書きされて何よりだ。 それは、ヒオリの焼き菓子ブランド「Butters(バターズ)」のクラフトバターケーキだった。 「香料を使わない代わりに、脱脂粉乳を煮詰めたミルクジャムで『乳』の香りや風味を際立たせました」と社長の西尾修平さん(43)。原料の脱脂粉乳を試食させてもらうと、淡泊なミルクあめのようで雑味は全くない。「油分が抜けているためコクが出しにくく製菓材料として十分に活用されてこなかったが、脱脂粉乳の消費促進はバターを大量に使う製菓会社の使命だと思っています」 農林水産省によると、生乳100キロから約5キロのバターが製造できるが、同時に約9キロの脱脂粉乳も産出される。バランス良く同時に消費することが課題だ。 業界団体Jミルクが1月に発表した来年度の見通しでも、需要に対する供給がバターはマイナス2千トン程度の〝人気〟に対して、脱脂粉乳はプラス3万2千トンもあまり、在庫の積み増しが懸念されている。 MIXI(ミクシィ)役員を経て、チーズタルトで知られる製菓会社社長となった西尾さんは「脱脂粉乳の消費が進まないと、バターを減産せざるをえない」という乳業会社の悩みを知り、「脱脂粉乳の魅力を引き出し、おいしさを極めたスイーツに挑戦したい」と、サラリーマン社長を辞してヒオリを創業した。

「脱脂粉乳」。戦後給食で飲んだ覚えのある高齢者なら、おいしくない記憶が残っている人もいるだろう。そんなイメージを一新する取り組みがある。製菓材料のバターの副産物として余剰在庫が問題になっている脱脂粉乳に着目し、手間暇かけた独自のレシピで高級スイーツに昇華させている、ベンチャー製菓企業「HiOLI(ヒオリ)」(東京都世田谷区)だ。航空会社ファーストクラスの茶菓として採用された実績もあり、百貨店への出店が加速している。その味とは?

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