今晩はもみ合いか。昨日は予想を上回る決算や強い見通しを発表した半導体大手のエヌビディアが16.40%高と急伸し主要3指数がそろって大幅高となった。ダウ平均は456.87ドル高(+1.18%)と2日続伸し、終値で初めて39000ドルを上回って終了。S&P500も2.11%高と2日続伸し、取引時間中と終値の最高値を更新した。ハイテク株主体のナスダック総合は2.96%高と4日ぶりに大幅反発し、2021年11月に付けた終値の最高値まで0.10%に迫った。一日の上昇率はS&P500が昨年1月、ナスダック総合が昨年2月以来の大幅高を記録した。週初来ではダウ平均が1.14%高、S&P500が1.63%高、ナスダック総合が1.69%高となった。
今晩はもみ合いか。昨日の取引で主要3指数がそろって大幅高となったほか、週末の取引となることで持ち高調整の動きが上値圧迫要因となることが予想される。ただ、昨日のS&P500の11セクターは公益を除く10セクターが上昇するなど、物色の範囲は半導体株を中心とするハイテク株に限らず幅広いセクターが上昇した。米国経済のソフトランディング期待やノーランディング期待も高まっており、好調な景気見通しが株価の支援材料となりそうだ。
今晩は主要な米経済指標・イベントはなし。企業決算は寄り前にワーナー・ブロス・ディスカバリー、エジソンインターナショナルなどが発表予定。(執筆:2月23日、14:00)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し NY株見通しもみ合いか 決算発表はワーナー
業種指数では、上位に決算が好調となったテクノロジー株を多く含む業種と景気敏感業種が混在する一方、ディフェンシブ業種が劣後しました。個別銘柄では、航空宇宙&防衛の旧レイセオンテクノロジーズ、RTX(RTX)の下落が大きくなりました。4-6月期の決算は予想を上回りましたが、通期のキャッシュフロー見通しを48億ドルから43億ドルに引き下げたことが嫌気されました。
4-6月期決算は、売上が前年同期比8%増、EPSが同21%増と堅調で、売上・EPSとも市場予想を上回りました。しかし、7-9月期の売上見通しは538億-548億ドルとし、中央値の543億ドル(前年同期比8%増)が市場予想の549億ドルを下回って嫌気されました。4-6月期の部門別売上は、プロダクティビティ・アンド・ビジネス・プロセスが同10%増、インテリジェント・クラウドが同15%増、モア・パーソナル・コンピューティングが同4%減です。決算を受けた株価の反応が今一つなのは、AI関連で注目を集めて株価の上昇が大きくなっていたことも一因とみられます。内容の悪い決算ではなかったと考えられるので、徐々に持ち直すと期待されます。
・10-12月期決算は、売上が前年同期比15%増(為替変動の影響を除いて同20%増)、調整後EPSが同24%増で、市場予想を大きく上回りました。契約額は同12%増と堅調です。2023年12月期のガイダンスは売上が58.65億ドル(前年比7%増)、調整後EPSが8.810ドル(同22%減)です。減益の見通しについては、2023年の経済状況が通常よりも不透明感が大きいことを鑑みて、保守的なスタンスをとっているためとみられます。
・10-12月期の売上は前年同期比33%増、調整後EPSは同51%増で、いずれも市場予想を上回りました。稼働客室当たりの収入が、為替変動の影響を除いたベースで、前年同期比29%増、コロナ前の2019年10-12月比でも同5%増と回復しています。稼働客室当たりの収入は、1-3月期は前年同期比30~32%増、2023年12月期は前年比6~10%増と業績回復が継続する見通しです。運営する客室数は前年比4.0~4.5%増やす計画です。
4-6月期は、大幅減収・減益ながら、図表3の通り売上・EPSとも市場予想を上回りました。部門売上は、クライアントコンピューティングが前年同期比12%減、データセンター&AIが同15%減ながら、いずれも市場予想を上回りました。7-9月期ガイダンスは、売上が129~139億ドル、調整後EPSを0.20ドルで、4-6月期の売上129億ドル、調整後EPS0.13ドルから改善の見通しで、市場予想を上回りました。同社の株価はファウンドリービジネスの説明会後に下落していましたが、決算を受けた7/28(金)には6.6%上昇しています。
経済指標の改善では、米国の4-6月期実質GDPが1-3月期から予想外に加速したほか、グローバルPMIが製造業・非製造業とも前月から改善、IMFが世界の2023年成長率見通しを前年比2.8%から3.0%に引き上げました。
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