日銀「札割れ」 大規模緩和後で初

FXブログ
日銀「札割れ」 大規模緩和後で初
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 日銀「札割れ」 大規模緩和後で初

日銀 札割れ 大規模緩和後で初

そのほか、短期金融市場の機能の低下を取り上げましたが、それが当座預金需要増に結びついていったのは、日本銀行がその機能を代替していったからです。過去にもゼロ金利が採用されたときにコール残高が減少し、市場機能が著しく低下しました。したがって、量的緩和政策に移行するときに、市場機能の維持が議論されたことは前述したとおりです。もっとも、量的緩和政策に移行した後も、ターゲットの引き上げや金利の刻み幅の変更もあって金利が限りなくゼロに近づくにつれ、コール市場の残高、特に無担コール残高は減ってしまいました。一方でオペを工夫し、日本銀行は長めのオペを打つようになってきました。金融システム不安が拭い去れない状況ではとくに、金融機関は、市場で資金を調達するのではなく、まず日本銀行のオペに参加して、長めの資金をとるようになりました。要するに、コール市場の資金の仲介機能が、日本銀行にシフトしてきているということです。民間金融機関の資金需給に合わせて日銀がオペを打つため、短期金融市場の残高が減少し、日本銀行の当座預金残高が積み上がることになりました。

最近、短期市場ではやや奇妙な現象が起こっております。通常は資金余剰であれば金利が下がると考えられますが、市場では逆のことが起こっています。つまり、資金不足の月の方が資金余剰の月よりも日本銀行が資金供給オペを大量に行うと市場が予想するため、市場に安心感が生まれます。そうすると資金をとり急がないため、金利が下がる傾向がみられます。本来、所要準備額が6兆円程度に対して30兆円も資金供給をしているわけですから、短期金融市場が機能していれば個々の金融機関の資金過不足調整は市場に任せておけばよいことですし、金融機関の間の資金偏在が金利に影響を与えるとも思われません。しかし短期金融市場が機能しなくなり、日銀がその役割を代替せざるを得なくなったためにこのようなことが生じています。これ以上、短期金融市場の機能を低下させないために、できることなら金利機能を僅かでも回復させることが必要ではないかと思っています。

日銀の植田総裁は金融政策決定会合のあとの記者会見で「マイナス金利政策などこれまでの大規模な金融緩和策は、その役割を果たしたと考えている」と述べた上で、当面は緩和的な金融環境を続けていく考えを強調しました。

ゼロへの金利低下は、収益と費用を比較したら、余資を運用するよりも金利ゼロの当座預金に積んでいた方がよい、という消極的な需要を増加させていきました。短期金融市場で資金運用しても十分に収益が上がらない一方で運用にはコストがかかるからです。コールレート(オーバーナイトもの)が、0.001%まで低下している状況では、仮に100億円をオーバーナイトで運用しても、金利収入は273円しかないという話であって、それでは、人件費はおろか電話代や日銀ネット使用料といったコストすら賄うことができません。それなら当座預金に積んでおいた方が収益がマイナスにならなくて良い、という判断につながります7。

植田総裁は、日銀が大規模な金融緩和策を転換したのにも関わらず、外国為替市場で円安が進んでいることついて「為替の短期的な動きについてはコメントを差し控えたいと思います。ただし、それが私どもの経済・物価見通しに大きな影響を及ぼすということになれば当然、金融政策としての対応を考えていくことになる」と述べました。

金融政策の透明性向上のために、もっと大切なのが量的緩和政策継続のコミットメントの明確化です。これは消費者物価(除く生鮮食品)の足許の動きと先行きについての政策委員会の見通しからなります17。このコミットメントの明確化で、「現在時点では」という条件つきですが、先日公表された展望レポートにおける消費者物価指数(除く生鮮食品)前年比ついての政策委員の大勢見通しが2004年度までマイナスとなっていることは、今後少なくとも1年半は量的緩和政策を解除しないということを市場に宣言していることなります。日銀が現在の標準シナリオを修正しないで量的緩和を解除することはありませんから、今10月の消費者物価(除く生鮮食品)対前年比がプラスになっても時間軸がゆらぐことはありませんでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました