日銀 次の焦点は追加利上げ時期

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日銀 次の焦点は追加利上げ時期
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 日銀 次の焦点は追加利上げ時期

日銀の政策は 通貨防衛のために追加利上げを早めるという構図になる

日銀にとって7月利上げは賭けでもある。それで円安が止まればよいが、そうならなかったときに、さらなる追加利上げが求められてしまう。次の7月利上げが0.10%→0.25%で、その次が0.25%→0.50%だ。ここまで利上げをすると、短期プライムレートも上がり、企業の支払利息の増加や個人の住宅ローン支払いの負担増などの不満が聞こえてきそうだ。つまり、円安防止を取るのか、国内での金利負担の軽減を取るのか、という二者択一を迫られる。前門の虎、後門の狼という図式が色濃くなる。

他方、日本銀行が保有する国債の2023年度の平均利回りは+0.289%だった。運用資産全体の利回りは0.298%だ。日本銀行が民間金融機関から受け入れる日銀当座預金の付利金利(利息)は、3月に-0.1%から+0.1%へ引き上げられた。政策金利である無担保コールレート翌日物の目標は、それを上限とする0~+0.1%である。

このほか、マイナス金利政策の撤廃に合わせて、日銀当座預金の付利構造を変更(所要準備は付利なし、超過準備は+0.1%の付利)や長期金利の誘導目標の撤廃、ETF(上場投資信託)、J-REITの買い入れ終了、オーバーシュート型コミットメント撤廃、新たな量的指針として長期国債の月額買い入れ額の先行きの明示などが決定された。

利上げ判断、夏から秋にも 植田日銀総裁「物価目標の確度高まれば」

現在の円安が+0.15%程度の政策金利の修正で流れを変えるとは到底考えられない。日銀が7月利上げに動けば、その次、またその次の利上げまで覚悟してから動かざるを得ない。

また、植田総裁は緩和修正を極めて慎重に進めるとみており、記者会見で利上げ時期を示唆する公算は小さく、円安についても、そもそも通貨の管轄は財務省であることから、直接的な言及は避けると考えています。弊社は4月17日に物価見通しを上方修正し(図表1)、日銀の金融政策の見通しも修正しました(図表2)。日銀は10月に追加利上げを行い(従来は2025年4月)、10年国債利回りの年末着地水準は1.05%(従来0.85%)を予想します。

利上げは17年ぶり。日銀が今春闘での高い賃上げ率を受けて金融政策の正常化に動き出したことで、市場の関心は今後の追加利上げに向けた金融政策運営へと移る。その際の焦点は、これまでと同様、「賃金・物価の好循環」の評価に尽きる。

この状況は、追加利上げが焦点となる日銀の金融政策の行方を占う際に無視できない要素になる。以前は有力視されていた10月の金利引き上げが難しくなるのではないか、という見方も出てきそうだからだ。どういうことか。

しかし、そうなると、円安防止のために追加利上げをしたかたちになり、基調的なインフレ率の上昇に連動しているという理屈とは必ずしも関係なくなる。日銀の政策は、通貨防衛のために追加利上げを早めるという構図になる。

日銀が国債買い入れの減額方針を決め、今後は「量的引き締め」の局面に入る。

現在は、岸田首相の意向も無視できない。基調的なインフレ率が、7月時点で高まっている証拠はほとんど見当たらないと思う。敢えて言えば、6月からは定額減税が開始される。この減税効果は、今のところ、電気ガス代の値上げなどに食われて、実質消費を押し上げるインパクトはごく小さいものになると考えられている。もしも、日銀が7月利上げに動けば、それが円安阻止につながるので、定額減税の消費刺激効果を高める方向に作用すると説明することはできる。

6月12日は、米国でFOMCが開かれて、そこで2024年末の政策金利の見通しが発表される。もしも、利下げがゼロないし1回という展望になると、米長期金利は上がって、ドル高・円安が加速しかねない。それがなくても、毎月の雇用統計、消費者物価の結果を受けて、ドル高・円安が進む可能性も十分にある。仮に、日銀が7月利上げに動く意思を示さなくても、円安が1ドル160円を超えて進みそうになれば、日銀への無言のプレッシャーは強まるだろう。

さらに今年1月時点での筆者の試算によれば(コラム「FRBが利上げで過去最大の赤字:日銀は政策金利+0.6%で赤字、+2.8%で債務超過に」、2024年1月18日)、日本銀行が政策金利(付利金利)を+0.6%まで引き上げると、日本銀行は経常赤字に陥る。仮に政策金利(付利金利)を+2.8%まで引き上げると、日本銀行は債務超過に陥ることになる。

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