ドル/円、160円を目指す展開か?ただ、円買い介入への警戒感がくすぶる(NY市場の見通し)2024/6/21

ドル/円、160円を目指す展開か?ただ、円買い介入への警戒感がくすぶる(NY市場の見通し)2024/6/21
 

ドル/円、160円を目指す展開か?ただ、円買い介入への警戒感がくすぶる

東京市場のドル/円は、4月29日以来の高値を更新。日本5月消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったことなどから円売りが先行すると、仲値公示に向けてドル買いが優勢になり一時159.13円前後まで強含みました。ただ、その後は政府サイドによる円安けん制発言を受けて伸び悩んでいます。

欧州市場では、仏・独6月製造業・サービス業購買担当者景気指数(PMI)・速報値が予想を下振れる結果となりユーロ/円が下落。その動きにつ入れたドル/円は158.60円台まで弱含む場面もありました。

ドル/円は、159円台へ上値を拡大したことで4月29日に付けた160.20円台の34年ぶり高値が視野に入っています。ただ、政府・日銀による円買い介入への警戒感がくすぶっており159円台では上昇スピードが鈍りそうです。週末のポジション調整などからも神経質な展開となる可能性があるため注意が必要でしょう。なお、NY市場では米6月製造業・サービス業PMI・速報値が発表されます。

ドル/円をテクニカル分析で見ると、3本の移動平均線が上向きで強気のパーフェクトオーダーを継続しています。158.00円を明確に突破したことで勢いが強まり159円台まで上値を拡大しています。次のチャートポイントである4月高値160.20円台に向けて上昇の勢いを保てるか注目です。

 

ドル円 日足チャート

この後の経済イベント

6/21(金)
21:30 カナダ4月小売売上高
22:45☆米6月製造業PMI・速報値
22:45☆米6月サービス業PMI・速報値
23:00 米5月景気先行指標総合指数
23:00 米5月中古住宅販売件数
※☆は特に注目の材料

経済指標・イベントの結果について

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経済指標カレンダー

 

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。

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円相場は一時 1ドル=151円台後半まで円高が進みました

工場に輸出用トラックがずらっと並んだトヨタ自工(現・トヨタ自動車)。この360円で「円高」の試練となった企業の一つだった。 大型トラックは従来1ドル420円で、一気に60円も円高になったのである。

こうして日本での経済ニュースは単一為替レート=1ドル360円という数字の受け止めからスタートすることになる。そのうえ事前に見込んだ本命の数字・330円と食い違っており、決定直前の経緯がわからないまま、様々な背景を持ち出して解説をしないといけない。

ドル円は、年初の113.47を安値として、米FOMCのスタンスが、昨年8月のジャクソンホール会議における「インフレは一過性」との見解を大きく覆す形から、3月のFOMCでは、遂に2018年12月以来の利上げを発表。ドル円相場は4月には2015年6月以来の高値となる125.85を越えて上昇を強めました。また、その後も6月FOMCでは、過去に例をみない単一会合での0.75%の利上げが実施されたことで、139.39まで高値を更新しました。ただ、これも安倍総理の襲撃事件を受けて、リスクオフの動きも見えましたが、下値は130.39で支えられて、更にFOMCがその後も7月会合で連続0.75%の利上げを実施、軟調な株価を受けたリスクオフの動き、英国の政局不安によるポンド相場の急落などもあって着実に円売りが進みました。9月には140円台へ上昇、1998年の高値となる146.66に迫る動きとなりました。

3日のニューヨーク外国為替市場ではこの日発表されたアメリカの先月の雇用統計が注目されました。農業分野以外の就業者の伸びが市場予想を大きく下回り、FRB=連邦準備制度理事会が利下げを始める時期が遅くはならないとの見方から日米の金利差が縮むことが意識されて、ドル売り円買いの動きが強まりました。円相場は一時、1ドル=151円台後半まで円高が進みました。今週は日本時間29日・月曜日に円相場は34年ぶりに一時、1ドル=160円台まで下落しましたが、その直後と2日早朝に日本の政府・日銀が市場介入を行ったとの観測が強まっています。金融仲介会社「東短リサーチ」の分析をあわせると、あわせて8兆円規模の市場介入が行われたとみられています。円相場はこの1週間で最大で8円以上も円高が進む激しい値動きとなりました。ただ、市場では介入があったとしても効果は短期的で日米の金利差が開いた状況では円安の流れを止めることは難しいとの見方が多くを占めています。今後のFRBと日銀の金融政策の方向性が引き続き円相場を左右することになりそうです。

2023年のドル円相場は、2022年に続いて、再び大きく円売りが拡大しました。

それでは、ドル円の季節性を鑑みながら、テクニカルを中心に、具体的な戦略を提案させて頂きます。

冒頭の画像は1949年4月24日の朝日新聞。「単一為替レート決まる1ドル360円」の大見出しが躍った。号外も出した。 その後22年あまり続く360円固定相場制のスタートであり、現在のマーケットを考える際の出発点である。

その後は、植田日銀総裁が、国会において「年末から来年にかけて、よりチャレンジングになる」との発言したことで、再び早期の金融政策変更の思惑が高まったこと。また、今年最後のFOMCでは、政策金利が据え置かれ、加えて2024年のFF金利見通しが、再び6月時点の4.6%に引き下げられたことがサプライズなり、12月14日には、140.97まで売りに押されましたが、ドル円相場は、比較的堅調な姿で、2023年の取引を終了しようとしています。

その面では、日銀の黒田総裁の任期が訪れることで、日銀総裁人事が大きな注目を集めそうです。特に年末突然の日銀の変貌で、市場は大きな思惑に傾いています。新総裁が誰になるか?先進国に遅れて、金融正常化に走るのか、来年のドル円相場を大きく動かす要因となりそうです。

外国為替市場では今週月曜日に34年ぶりに一時、1ドル=160円台まで円安が進みましたが、政府・日銀による市場介入が繰り返されたとの観測から円高に振れました。3日はアメリカの雇用統計の発表を受けて一段と円高が進み、この1週間で最大で8円以上も値上がりする激しい値動きとなりました。

また、一番右の黄色いゾーンの黒い矢印の部分に注目して下さい。期末には、決算に絡めて様々なフローが出ますが、外貨資産の評価を高めるために、例年ドル高に持って行こうとする動きが出易いようです。1-3月の時期は、基本はレパトリで円高気味ですが、2月の上旬から中旬、3月月末の当日は、一時的な円安に注意しておきましょう。

この時の動きが中東紛争、原油や金価格の高値更新と絡まっていることは興味深いですが、この時の投機的な円売りに対して、前年のように財務省が円買い介入に踏み切らなかったことは、当局の日ごろの対応からは不思議な感じがします。ただ、逆に円買い介入もなく、ドル円相場が一定の高値をつけたことは、象徴的な動きだったと言えるのかもしれません。

それでは、以上を踏まえてドル円相場の来年の見通しと戦略についてお話します。 一応来年は、過去の新型コロナウィルスの感染拡大やウクライナの情勢が更に悪化しないとの前提でお話させて頂きます。

2022年のドル円相場は、予想外の円安相場となりました。年初は、NY株が史上高値を更新するなどリスクオン・ムードでスタートしましたが、突然ともいえるロシアのウクライナ侵攻が、大きなショックを巻き起こし、西側先進諸国がロシアに対する経済制裁を次々と実施。大口の資源供給国であるロシアからの供給が滞るとの見方で原油や天然ガス価格が高騰、他の天然資源や穀物価格の上昇にもつなり、各国のインフレ率が押し上げられ、世界的に中央銀行が金融引き締め政策を開始、一方で唯一日銀は強力な金融緩和政策に固執したこともあって、円の独歩安相場となりました。

最後に10-12月ですが、例年米国のレイバー・デー明けから、夏休みで休暇を取っていたファンド・マネージャーやディーラーが、仕事に復帰することで、相場が動き出す時期です。今回のチャートでは、米国の大統領選でトランプ大統領が勝利した2016年に大きく円安が拡大したことで、全体的に見難くなっていますが、基本は円安に進み易い時期です。これは年末に向けて、世界的にドル資金需要が高まることが一因です。ただ、注意はこういった思惑で、例年事前に円安が拡大する傾向が強いことで、矢印のように、11月後半から12月前半に利食いに押されるケースが多いことは、覚えておいてください。

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