ドル高・円安基調は変わらない?|FX個人投資家の2024年1-6月期収益は50.7%がプラスに【外為短観 第181回】

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ドル高・円安基調は変わらない?|FX個人投資家の2024年1-6月期収益は50.7%がプラスに【外為短観 第181回】

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<第181回調査>2024年6月29日

外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。

分析・レポート作成
外為どっとコム総合研究所

調査実施期間
2024年6月21日(金)13:00~2024年6月25日(火)24:00

調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。

調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は640件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。

 

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください。

「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が61.1%であったのに対し「円高・米ドル安」と答えた割合は14.8%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△46.3%ポイントと前月の△43.6%ポイントからややプラス幅が拡大した。

調査期間前後の米ドル/円相場は、36年ぶりの高値である160.20円に接近。米経済が底堅く推移する中で米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げが年内1回程度にとどまるとの見方も出ている。そうした中、個人投資家はドル高・円安基調に当面、変化はないと見ているようだ。

今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が165.00円、最安値が145.00円となり、高値の平均値は160.67円、安値の平均値は155.20円であった。高値の中央値は160.17円、安値の中央値は155.00円だった。実勢レートが前回調査時(最終日)から2.5円程度切り上がったのに対して、安値の予想中央値も前月調査時から1~1.6円程度ドル高・円安にシフトした。

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が、44.2%であったのに対し「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は19.7%であった。この結果「ユーロ/円予想DI」は△24.5%ポイントとなり、前月の△34.2%ポイントからプラス幅が縮小した。

調査期間前後のユーロ/円相場は、171円台を回復して4月に付けたユーロ発足後の最高値171.60円前後に迫った。ただ、欧州中銀(ECB)が6月会合で利下げに転換したことや仏政局不安などを受けて個人投資家の一部はユーロの強気スタンスを弱めているようだ。

今後1カ月のユーロ/円相場の高値と安値の予想については、最高値が180.00円、最安値が155.00円となり、高値の平均値は171.56円、安値の平均値は166.23円であった。高値の中央値は171.32円、安値の中央値は167.00円であった。前月調査時(最終日)から実勢レートが0.4円程度切り上がったのに合わせて高値と安値の予想中央値が0.3~2円程度、ユーロ高・円安方向にシフトした。

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が、53.9%であったのに対し「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は13.0%であった。この結果「豪ドル/円予想DI」は△40.9%ポイントとなり、前月の△35.2%ポイントからプラス幅が拡大した。

調査期間前後の豪ドル/円相場は、106円台に上昇して2007年11月以来の高値を付けた。豪中銀(RBA)が調査期間前の18日にインフレの上振れに警戒感を示すタカ派姿勢を示したことが豪ドル高の背景だ。こうした中で、個人投資家の豪ドル高・円安期待が一段と高まったようだ。

今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が110.00円、最安値が93.00円となり、高値の平均値は106.26円、安値の平均値は102.08円であった。高値の中央値は106.20円、安値の中央値は102.50円だった。前月調査時(最終日)と比べ実勢レートが1.6円程度切り上がったのに合わせて、予想中央値は1.2~2.5円程度、豪ドル高・円安方向にシフトした。

 

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し」については、「英ポンド高・円安方向」と答えた割合が、50.5%であったのに対し「円高・英ポンド安方向」と答えた割合は16.4%であった。この結果「英ポンド/円予想DI」は△34.1%ポイントとなり、前月の△37.9%ポイントからプラス幅がやや縮小した。

調査期間前後のポンド/円相場は、2008年以来となる202円台へ上昇。調査期間直前に発表された英5月消費者物価指数(CPI)で、英中銀(BOE)が注目するサービスCPIが予想ほど鈍化しなかったことで利下げ観測がやや後退した。日英金利差は当面、大きく縮まらないとの見方からポンド高・円安基調が続くと見る個人投資家が多いようだ。

今後1カ月の英ポンド/円相場の高値と安値の予想については、最高値が210.00円、最安値が170.00円となり、高値の平均値は202.85円、安値の平均値は196.52円であった。高値の中央値は202.50円、安値の中央値は198.00円だった。前月調査(最終日)から実勢レートが2円程度切り上がったのに合わせて予想中央値は前回から2.5~4.0円程度の上方シフトとなった。

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか

今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「米ドル」と答えた割合が47.5%で最も多かった。次いで「円」が16.1%、さらに「メキシコペソ(8.0%)」、「豪ドル(6.6%)」、「トルコリラ(6.1%)」、「英ポンド(5.2%)」、「ユーロ(3.3%)」と続いた。

今回も「米ドル」が他を圧倒して首位の座を維持しており、半数近くの回答を集める傾向にも変わりはなかった。米国の物価や景気にいくぶん鈍化の兆しが見られるものの、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに慎重な姿勢を示していることから、個人投資家の米ドル選好の姿勢は揺らいでいないようだ。

「米ドル」を選んだ理由を自由記述形式で尋ねたところ、「米経済が堅調で利下げ時期が遅れる」、「インフレ高止まりで利下げできない」など金利面での優位性を挙げる声が多かった。そのほか、「フランスやイギリスの政治的不安」との回答もあった。

問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか

問5とは反対に、今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「円」と答えた割合が56.3%と最も多かった。次いで「米ドル」が13.4%、さらに「ユーロ(10.2%)」、「中国人民元(3.9%)」、「トルコリラ(3.3%)」、「メキシコペソ(3.0%)、」「英ポンド(2.8%)」、「豪ドル(2.8%)」と続いた。

今回も「円」が大差を付けてトップの座を維持しており、回答は過半数に上った。日銀は次回7月会合で国債買い入れの減額に踏み切ることを予告した上で、利上げの可能性も仄めかしたが、個人投資家はいずれも円高に転換させる材料としては力不足と見ているようだ。

「円」を選んだ理由を自由記述形式で尋ねたところ、やはり「国債買い入れの減額や利上げが予想を超えて円高に持っていけるとは思えない」、「利上げしても微々たるもので他国との金利差は殆ど縮まらない」などとする声が目立った。

問7:2024年1月から6月までの損益状況について、投資資金の何%となっていますか。

今回の特別質問として「2024年1月から6月までの損益状況について、投資資金の何%となっていますか」と尋ねたところ「変化なし」が20.3%と最も多かった。次いで「+1%~5%」が15.5%、「+5%~10%」が10.2%、「+10%~20%」と「-30%以下」が同率の9.4%で続いた。以下、「+30%以上」が8.1%、「+20%~30%」が7.5%、「-1%~5%」が6.1%だった。

プラス(収益)の回答が合計で50.7%と半数に上った一方で、マイナス(損失)の合計割合は29.1%にとどまった。また、2023年通年の損益に関する調査(2023年12月実施)で13.8%と目立っていた「-30%以下」の回答も今回の調査では減少した。個人投資家の2024年前半の投資成績は、円の全面的な下落を背景に比較的良好だったと見られる。

実際に、利益が出た要因を自由記述形式で尋ねたところ「ドル/円、メキシコペソ/円、トルコリラ/円に集中的に投資した結果、スワップ金利も含めて多くの利益が得られた」との回答が見られた。そのほか、「ドル/円の取引で介入時に波に乗ることができた」との回答もあった。

問8:年末へ向けて、メキシコペソ/円の方向性はどうなると思いますか。

今回のふたつ目の特別質問として「年末へ向けて、メキシコペソ/円の方向性はどうなると思いますか」と尋ねたところ「わからない」が44.4%と最も多く、次いで「足元の下落は一時的で上昇に転じる」が25.0%、「現在の水準付近で方向感なく推移する」が18.1%、「下落基調が続く」が12.5%と続いた。「わからない」を除けば、回答が分散する結果となった。

6月2日のメキシコ大統領選・議会選の結果を受けてペソが急落したことで個人投資家のペソの先行きに対する見方が割れ始めているようだ。また、「わからない」が最多だったことから、多くの個人投資家にとってメキシコペソはさほど関心が高くない「マイナー通貨」なのだろう。「わからない」と答えた理由の中には「あまりペソを取引しない」との回答が散見された。もっとも、中には、「11月の米大統領選次第でどっちに転ぶかわからない」との声もあった。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。

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ドル高 円安基調は変わらないFX個人投資家の2024年1-6月期収益は507がプラスに 外為短観

調査期間前後の豪ドル/円相場は、106円台に上昇して2007年11月以来の高値を付けた。豪中銀(RBA)が調査期間前の18日にインフレの上振れに警戒感を示すタカ派姿勢を示したことが豪ドル高の背景だ。こうした中で、個人投資家の豪ドル高・円安期待が一段と高まったようだ。

今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が110.00円、最安値が93.00円となり、高値の平均値は106.26円、安値の平均値は102.08円であった。高値の中央値は106.20円、安値の中央値は102.50円だった。前月調査時(最終日)と比べ実勢レートが1.6円程度切り上がったのに合わせて、予想中央値は1.2~2.5円程度、豪ドル高・円安方向にシフトした。

■1995年12月末以降、約28年間のデータを見ると、日米の短期金利差(3カ月物の銀行間取引金利)が5%超の時期、ドル円の3カ月(60営業日)の騰落率は平均約1.48%のドル高となっています。また、より細かいレンジで見ると、金利差が拡大するほどドル高の傾向が強まります。しかし、同金利差が5%を下回り、4.5%以上5%未満のレンジに切り下がると、ドル円の騰落率は同約0.53%のドル安となっています(図表6)。

「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が、53.9%であったのに対し「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は13.0%であった。この結果「豪ドル/円予想DI」は△40.9%ポイントとなり、前月の△35.2%ポイントからプラス幅が拡大した。

■ここ数年の円安ドル高トレンドをけん引してきたのは、日米金融政策の両股開きを背景とした、金利差の拡大が大きかったように思われます。とはいえ、過去にも日米金利差が大きく開いた時期は幾度もありましたが、ドル円がいつも素直に金利差に反応してきた訳ではありません。

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