ドル/円は今週もジワリ上昇!月末に向けて165円!? 【ひろぴーの 実践!FXトレードストラテジー】

ドル/円は今週もジワリ上昇!月末に向けて165円!? 【ひろぴーの 実践!FXトレードストラテジー】
 

FXトレードストラテジー

個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。

作成日時:2024年7月10日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー

先週の金曜日は雇用統計の結果が悪化にも関わらず、やはりドル/円は下げ切りませんでした。 
内容的にはまた利下げが一歩前進に値する内容だったと思いますが、ドル/円クロス円は極めて堅調です。 

ドル/円、買いトレンドは継続?

出所:TradingView

ドル/円1時間足ですが、今週月曜日に160.25円付近をつけてから反転上昇となっています。 
4月末の為替介入前の高値水準であり、ここがしっかりとサポートラインとして機能したことになります。 
また160円を超えてから一度も160円を割り込んでいないことがドル/円の押し目買いが旺盛であった証拠だとも考えます。 
新NISA買いも今月は強く出てきているように感じます。特に今週火曜日から日経平均は急伸しており、10日前に買いが出やすいというアノマリー通りの展開となっている様相です。 
米国株への資金も順調にフローとして健在ではないでしょうか。これらがドル/円の買いトレンドを助長しているように感じます。 

ドル/円、気になる上値の目途は?

出所:TradingView

先日の為替介入後の下落からエクステンションを引いています。 
目先162.50円手前が127.2%ですので、今週はこの水準の到達を意識しておくと良いでしょう。 
明日は米CPIですが、市場予想通りなら、順調にインフレ率の低下傾向が確認できるので、利下げ確率が上昇となるでしょう。 
ただし、それでも年率換算で+3.1%ですから、+2.0%までの道のりはまだまだ遠いでしょう。 
利下げを行えば、このインフレ率低迷速度がさらに鈍化しますので、例えば、金利を5.5%→5.0%に米国が引き下げたとしても、+2.0%前半で推移する期間はさらに長引くという訳です。 
さらなる追加利下げはもう1年後?と意識されるでしょうから、米利下げ論は一旦終止符を打つでしょう。そうなりますと、ドル/円は上昇トレンド継続となりかねません。 
個人的には米国利下げを早期に実施すればするほど、インフレ率目標達成が後ズレすると考えておりますので、ドル/円には買い要因です。 
また日銀も利上げはできて、0.00%→0.25%程度でしょう。引き続き政策金利は広がった状態がまだ1年以上は続くと考えておりますので、ドル/円は買い方向で良いと思います。

スイスフランは今年後半もよく伸びる?

出所:TradingView

続いて、スイス/円日足分析です。 
しばらくスイス/円のロングポジションをホールドしておりますが、4月の為替介入後からの上昇幅はドル/円パフォーマンスを上回っている状況です。 
現在、161.8%延伸を突破してきており、目先200%である182.68円付近を目指しているように考えます。 
クロス円も堅調ですが、今年もところどころ出てくるリスクオフ材料に反応しながら上値を更新しています。 
またSNB(スイス中銀)は利下げをやり終えていることから、今年後半は利下げのバッファがほぼない状況でもあります。 
スイスフランをこれ以上売却する材料が見当たらないため、資金がさらに集中しやすくなるでしょう。引き続きこれら値動きは継続されるものだと考えております。 

フランスNFP党はスイスフラン高を早めるか?

今回のフランス下院選挙の決選投票ではNFP左派連合が第一党に名乗りをあげました。 前評判が最も高かった極右政党を退けての勝利となりましたが、極右政党に負けない危険な思想を持っているように思えます。 昨日のX上でのポストでは、このような発信が目に入りました。


https://x.com/BRICSinfo/status/1810756451461386539 

NPF政党は、40万ユーロ以上の年収者に90%の課税をかける法案を提示する意思を示したそうです。 
流石に法案は通らないと思いますが、富裕層から税金を徴収し、財政支出に充てる考えを示しているNPF党の行為は、国家の衰退時に起こる現象です。

民衆の中で資本差があまりにも出てきた結果、物価が高騰・インフレ率が大きく上昇→国家不安定化が加速→選挙で社会主義的思想を持つ政党が躍進→富裕層が国外に離脱→税収がさらに伸び悩む→戦争or国家破綻というサイクルが歴史上何度も証明されております。 
100年サイクルで起こるような現象ですが、現在はその過渡期前半〜中盤でしょうか? 
起こるべくして起こっている現象なのでしょう。 
話はそれましたが、これらの内容を踏まえ、フランスの富裕層はスイスなどに資金逃避を加速させるでしょう。スイスフランは安定的に上昇するポテンシャルをさらに秘めているという訳です。引き続きドル/円とスイス/円の買いトレードを進めたいと思います。

【ひろぴー氏出演動画】

 

ひろぴー
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。
2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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ドル/円同様に 緩やかな上昇をイメージしております

ドル・円相場の短期的な取引レンジについて、BofA証券は160-165円に引き上げた。合併・買収(M&A)やキャリー取引による資金の動きを理由に挙げた。

出所:TradingViewドル/円4時間足チャートです。フィボナッチ・エクステンションを引いております。今月米CPI発表後に大きな下落を発生させましたが、全戻しとなってしまいました。米利下げ期待を全て飲み込んで上昇してしまう理由は明らかに円の弱さが問題です。ドルの利下げ期待は変わらず高まっているのですが、ドルストレートベースで、円だけが弱い状況が続いています。これは別の大きな要因があるのではないでしょうか。これほどの長期金利の上昇にも関わらず円高にもならないことから、すでにキャピタルフライトが始まっている可能性があります。また新NISAの外国株買いも6月上旬に出てくるでしょうからドル/円の上昇要因でしょう。 再び160円に追い込みにかかると予想します。フィボナッチ・エクステンション的には目先157.60円、158.70円を意識して緩やかに上昇していくイメージで考えています。金曜日の米PCEが再度高い結果となれば、158円台乗せでしょうか?

続いてユーロ/円4時間足分析です。 こちらも同じく不思議なリズムでの上昇です。トレンドラインに這うように上昇しており、テクニカル的な値動きというよりも円資本が断続的に逃げているようなイメージでしょうか?まさにキャピタルフライトが国中で始まっているような感じです。目先、171.60円まで残すところ1円となりました。今週、ドイツ、フランス、欧州のCPI、HICPが発表されます。前回よりも少しインフレ傾向の予想です。予想通りでも十分買い材料となるでしょう。利下げは1回という印象をマーケットに持ち込む要因となれば、ユーロはさらなる上昇になると考えます。このような値動きですから、個人的にはユーロ/円のロングポジションが最も落ち着いて持っていられます(笑)引き続きユーロ/円中心のロングトレードを継続したいと考えております。ドル/円同様に、緩やかな上昇をイメージしております。しばらくはテクニカル分析というよりも長期金利の影響など、ファンダメンタルズ分析寄りのほうが成果は出しやすいかもしれません。最後に、前述しました10年国債ですが、1.20%付近まで上昇するとかなり危険水準になると考えております。日銀の持っている国債の含み損もそうですし、国内の金融機関も保有している国債の含み損も徐々に明るみに出てくるでしょう。国債を守るために買い向かえば、QE拡大になりますので、円安になってしまいます。ちょっとまずい展開でしょうか?個人的にはキャピタルフライトが加速すると本格的に考え始めました。ドル/円は165円方向でイメージしております。

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