来週の為替予想(ポンド/円 ユーロ/円) 「株高が円安のけん引役に、ユーロやポンドは上昇継続も」ハロンズ FX 2024/7/14

FXブログ
来週の為替予想(ポンド/円 ユーロ/円) 「株高が円安のけん引役に、ユーロやポンドは上昇継続も」ハロンズ FX 2024/7/14
 

f:id:guh202109:20210908154742p:plain

執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人
執筆日時 2024年7月12日 15時00分

株高が円安のけん引役に、ユーロやポンドは上昇継続も

ユーロ/円・ポンド/円、急落も下げ幅限定

フランスや英国の選挙を通過し政治的な話題が後退する中、堅調な株価動向を受けたリスク選好の円売りが優勢になり、ユーロ/円は175.423円まで史上最高値を更新しました。また、ポンド/円も208.109円までレンジ上限を広げました。ポンドは英政策員らによるインフレの根強さへの見解から8月利下げ期待が後退したことも、ポンド/円上昇を支えました。しかし、急速な円買い戻しが入り、ユーロ/円は171.474円、ポンド/円は203.811円まで押し戻されました。もっとも、米ドル/円の下げ幅と比較すると、レンジは限られました。(各レート水準は執筆時点のもの)

介入相場でFXのライブ解説、弱い米CPI後、まさかの実弾介入!(2024年7月11日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

ECBは据置き予想

フランス総選挙では3勢力が拮抗してハングパーラメント状態となり、政権樹立への道筋は見えづらくなっています。ただ、どの勢力も直ちに何か行動を起こせるかと言えばそうでもなく、政治の停滞が何となくユーロに対して安堵感を与えています。目先のイベントを通過して次はECB(欧州中央銀行)理事会に市場の視線が移っています。こちらは足もとのインフレ鈍化ペースが小休止していることもあり、据え置き予想が優勢です。ただ、市場では9月理事会での追加利下げ観測が燻っているため、ラガルド総裁が投資家に対しどのようなメッセージを送るのか注目されます。とはいえ、ラガルド総裁も指標次第の立場であるため、踏み込んだ発言は控えられそうで、ECB理事会は手掛かりにならない可能性もあります。そのときは、株価動向をにらんだ展開が見込まれそうです。

ユーロ/円は、米ドル/円と同様に大きく下げたものの、俯瞰してみればまだ上昇トレンド中にいると見てよさそうです。日足一目の基準線を割れたところは下落の勢いが和らぎ押し目を形成する可能性があると考えますので、動向を見ながら一度は買い拾いたいと考えます。

【ユーロ/円チャート 日足】

EUR/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/JPY:169.000-176.000

ポンド、インフレ指標が下支えとなるか

14年ぶりの政権交代を果たし、高揚感に包まれるような格好でポンドは買い戻しが進んでいます。しかし、労働党政権になっても、これまでの課題が直ちに解消されるとは限らず、財政健全化への道のりは険しそうです。時間が経てば、ポンドの上値抑制材料となる可能性はあります。もっとも、政治イベントを通過して、マーケットの視線は次回8月1日の英中銀金融政策委員会(MPC)の行方に移っていますので、17日の英6月消費者物価指数や18日の英3-5月週平均賃金の結果が注目されます。特に、4カ月連続で市場予想を上振れたサービス価格の動向から、8月利下げの確率を確かめることになりそうです。

ポンド/円は、2015年の高値(195.883円)を明確に抜けて、次の節目は2008年7月高値の215.860円ぐらいしかありません。この水準を目指すためにも、目先のレジスタンスとなっている5日移動平均線(206.237円、11日時点)を超えて210.00円回復を果たせるかが着目されます。5日線に上昇を阻まれるようだと、支持線の21日線(203.431円、11日時点)の下抜けや心理的節目の202.000円を目指す可能性も考えられます。

【ポンド/円チャート 日足】

GBP/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:GBP/JPY:202.000-210.000

7/15 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

ほんとに、先を見通すことは難しいですね。あそこで介入ですか~。

 
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 来週の為替予想(ポンド/円 ユーロ/円) 「株高が円安のけん引役に、ユーロやポンドは上昇継続も」ハロンズ FX 2024/7/14

来週の為替予想 ポンド 円

イギリスでは、リズ・トラス前首相が就任からわずか2か月足らずで退任し、2022年10月25日からはリシ・スナク首相が就任しています。2022年7月にEUからの離脱、いわゆる「ブレグジット(Brexit)」に際して大きなリーダシップを発揮したボリス・ジョンソンが辞任を表明したことで、2022年9月にトラス政権が発足しました。トラス前首相はこれまでの政権で要職を歴任し、過去にはEU離脱交渉を担当したほか、国際貿易相時代には日本との経済連携協定の交渉も纏め上げるなどの経験から、その政策スタンスや舵取りの行方に注目が集まりました。 しかし、当初から減税推進を強調し、財源確保の問題など減税策による弊害を不安視する声も挙がる中で、就任早々に党首選の公約を上回る大規模な減税政策と国債の増発計画を発表しました。財政悪化懸念の高まりなどから、イギリスではポンド安・株安・債券安の「トリプル安」に陥るなど、マーケットは混乱の様相を呈しました。この”トラス・ショック”を受けて、一部の減税方針が撤回され、BOEも国債市場への介入と保有債券の売却延期などを実施し、ポンド相場の立て直しを図りました。最終的には大規模減税策の大半を撤回するに至り、求心力の低下を理由にトラス氏は辞任を表明、史上最短の在任期間で英国首相・与党党首の座を降りることとなりました。 現在はスナク前財務相が首相を務めており、英国初のアジア系首相誕生として話題となりました。スナク首相は政権発足後、トラス前首相の減税路線を廃して、経済・財政安定と信頼回復を掲げ始動しましたが、ここまで良くも悪くもインパクトは限定的で状況に目立った変化はありません。インフレや金融引き締め下での経済への対応など難しい舵取りを強いられている中で、スナク政権の政策運営やポンド相場への影響を注視していきたいです。

ユーロ/ドル、ドル/円、英ポンド/ドルは外国為替市場で最も取引量の多い通貨ペアだ。各ペアはユニークな特徴があり、その原動力は様々。そのため、それぞれに合った取引アプローチが求められる。

DailyFXのアナリスト・ストラテジストが、2024年第1四半期のトレードチャンスについて解説。アナリスト ザイン・バウダは、米ドル/円相場に注目する。

※前回変動幅...前回の発表時から10分間でドル円が何pips変動したか。

2021年にEU離脱の移行期間が終了し、「合意なき離脱」を回避すると、コロナショックからの世界的な景気回復に伴い、金融正常化に向けた動きや金利先高観がポンド相場を支えました。そして12月、同年最後のMPC(金融政策委員会)で3年4か月ぶりとなる利上げが決定されました。 2022年は、ウクライナ情勢緊迫化による市場のリスクセンチメントの悪化や資源・エネルギー価格の高騰を受けて、ポンド円は上値の重たい展開となりました。一方、マーケットでは、同年3月のアメリカ・FRB(米国連邦準備制度理事会)の金融正常化を転機に、日本との金利差及び金融政策の方向性の違いに着目した円売りが活発化し、ポンド円は底堅く推移しました。その後はトラス前政権による大規模減税政策の発表を受けて、財政悪化への懸念などからポンドは全面安の展開となるも、BOE (イングランド銀行)の国債市場への介入や首相交代を経て持ち直しに転じました。 2023年も、BOEは国内のインフレ抑制に向けタカ派姿勢を維持、引き締め開始からここまで14会合連続の利上げ実施により、政策金利は5.25%まで2008年ぶりの高水準に達しています。さらに市場では年内複数回の利上げを織込む動きの中で、ポンド円は上昇トレンドを形成して185円台に乗せており、ブレグジット国民投票の前年2015年ぶりの高値水準に迫るなど、マーケットにおけるポンドの存在感が際立っています。

ポンドドルは上昇、ポンド/円は強い上昇トレンドが終わる可能性がある。本記事では、2024年第2四半期の英ポンド相場について、ファンダメンタルズ分析による予測をデイリーFXのストラテジスト ニック・コーリーが解説する。

コメント

タイトルとURLをコピーしました