来週の為替予想(ポンド/円 ユーロ/円) 「ECB・英中銀、緩和に少し距離間、しばらく様子見?」ハロンズ FX 2024/7/21

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来週の為替予想(ポンド/円 ユーロ/円) 「ECB・英中銀、緩和に少し距離間、しばらく様子見?」ハロンズ FX 2024/7/21
 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人
執筆日時 2024年7月19日 13時46分

ECB・英中銀、緩和に少し距離間、しばらく様子見?

ユーロ/円・ポンド/円、急落も下げ幅限定

ユーロ/円とポンド/円は下落。ドル円が155円台まで下落幅を広げる動きに連動して、ユーロ/円は169.988円、ポンド/円は202.080円まで各々、下げました。もっとも、円高・米ドル安の流れに挟まれて下落の勢いは限定されたため下げ幅を小幅にとどめると、その後はユーロ/円が171円半ば、ポンド/円が203円後半へ持ち直しました。(各レート水準は執筆時点のもの)

FXのライブ解説、ドル円・日本株・S&P500大幅安「下値攻め」の様相 (2024年7月18日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

ECB、インフレ粘着性への思いがにじみ出る

ECB理事会では主要金利は大方の予想通り据え置かれました。会見に臨んだラガルド総裁は「インフレ・賃金指数は前回会合時点の見通しに概ね整合的」としながらも、「サービスインフレへの警戒から国内のインフレは依然として高水準」との認識を示したほか、声明文には新たに「インフレ率は来年に入っても目標を上回る可能性が高い」との文言が追加され、インフレの粘着性への思いがにじみ出る理事会になりました。目先、経済指標を確認しながら次の金利操作がいつ頃になるのかを見極める時間帯となるため、ユーロ/円は方向が見定めづらそうです。

ユーロ/円は、昨年12月からの上昇チャネル下限付近で下ヒゲの長いローソク足が出現している様子を見ると、まだ上昇トレンドが継続中であると見て良いのではないでしょうか。もっとも、足許の下落で上方向の重さが意識され始めたため、目先は7月11日高値(175.423円)と同18日安値(169.988円)の下げ幅の半値戻しとなる172.706円や61.8%戻しとなる173.347円突破を目指せるかどうかが着目されそうです。

【ユーロ/円チャート 日足】

EUR/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/JPY:169.000-174.000

英中銀、8月利下げはスキップか

英国の6月消費者物価指数は前年比で2.0%と前月と同じ伸びを示し、コアは3.5%と伸びは変わりませんでした。賞与を除いた週平均賃金も前年比で5.7%と伸びが鈍化したものの、依然として高水準であり、一連のインフレ指標を通過しても8月の政策動向は定まりませんでした。見方は分かれるのでしょうが、個人的には足許の英経済が底堅いことも踏まえると、8月は利下げをスキップするのではないかと見ています。この点では、ポンドに対して少し上向きバイアスがかかりやすいのかもしれません。もっとも、年内2回の利下げ観測は維持されているため、一気に上攻めする展開も想定しづらいです。

ポンド/円は、期間21日のボリンジャーバンドが縮小し始めたことで、目先の値動きは落ち着く可能性があります。204.404円(18日時点)で推移する21日移動平均線を中心とした振幅になるのではないでしょうか。

【ポンド/円チャート 日足】

GBP/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:GBP/JPY:201.500-206.500

7/22 週のイベント:

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一言コメント

あっという間にパリでスポーツの祭典が開催される時期になりました。しばらくは寝不足の日が続きそうです。

 
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来週の為替予想 ポンド 円

乱高下するポンド/円、週末から月末にかけての上下のメドは?「今日の注目通貨」をご覧ください。

テクニカル面からは、1989年からの長期のドル円相場の月足チャートを見てみましょう。

2019年のこれまでの高値は80.72円、安値は69.94円。 高値と安値の半値(50%)は75.33円。

2023年の相場環境を踏まえて、2024年の英ポンド円相場の注目点をまとめてみました。

また、台湾総統選、ロシア大統領選、9月の岸田首相の任期などの政治的日程が、予定されていますが、台湾の総統選で与党が勝利しても、中国が軍事行動に出る可能性は低く、プーチン大統領の再選は揺ぎ無く、為替・金融市場に大きな影響を与えることはなさそうです。ただ、直近米国の支援が止まる可能性が指摘されているウクライナ情勢では、今年も混戦が続く可能性が高いと思われますが、もし何かの政治的な動きが出て、停戦や終戦に向かう兆しが見えた場合、過去2年のエネルギーや商品市況に、大きな巻き戻しの動きが出るかもしれません。その場合、ユーロ相場や英ポンドドル相場に大きな動きが出る可能性があることは注意しておきましょう。

来週は英国内で4月製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値の発表が予定されている。今週発表の速報値では、製造業が48.7と予想外に3月から低下した一方で、サービス部門は予想を上回る54.9と3月から大幅上昇。総合PMIは54.0と11カ月ぶりの高い水準となった。賃金や輸送・原材料価格の上昇により、コストも過去約1年で最も速いペースで上昇しており、BOEの利下げ決断はもっと慎重になる可能性が示された。

ピボットは134.72円。 今年の高値と安値の50%は137.71円。

2019年のこれまでの高値は148.88円、安値は126.55円。 高値と安値の半値(50%)は137.71円。

テクニカル面からまず、英ポンド円を構成する英ポンドドル相場の月足をチェックしておきましょう。

16日の終値に比べ0.13円のドル安/円高だったので、今朝の天気マークは「くもり」です。

ドル円が介入ラインと警戒された155円を突破して円が全面安。ポンド円は2015年8月以来の高値となる195円手前まで上昇。加ドル円は114円付近まで2007年12月以来の高値を更新した。

そうなると次の見方は、あくまで昨年のレンジである127.23と151.95をどちらが先にブレイクするかで方向感が決まると考えざるを得ません。もし、2024年の相場が、151.95を越えて行くなら160.35の高値を目指す動きとなり、一方127.23を割れて、更にネックラインとなる「D」と「F」を割れるなら、「H」方向への調整リスクとなります。ただ、ファンダメンタルズ面を考えると、2024年に、そこまでの円高が再燃するリスクは、想定することは難しく、「D」と「F」のネックラインさえ維持されるかもしれません。あくまでこういった位置を割れて、120円程度までの下落が目途となりそうです。

英ポンドドルは、英国が国民投票で、ブレグジットを決定した2016年から売りに押されるも下値を1.1378で支え1.4337まで反発、その後パンデミックの影響で、再度1.1412まで下落後この位置を支えて反発が、最高値2.1162からのレジスタンスを越えるも1.4251で再度抑えられて、ダブルトップを形成。一時1.0350の歴史的安値まで急落後は、現状は反発気味の推移となっています。

それでは、最後に英ポンド円の月足を見てみましょう。118.85や116.85の安値から195.89まで上昇も、これをトップに再度124.85や124.10で下値を支えて、上昇が188.67まで拡大しています。この位置は月足のレジスタンスや戻り高値となる195.89を前に不透明で、上げ止まりを100%確認することはできません。また波動的な展開も不透明で、下段のスロー・ストキャスティクスも買われ過ぎにあるも、未だ調整が見えず、この高値圏を目指す動きが残っていることは、留意しておきましょう。

ドル円相場は、1990年の160.35の高値から、2011年10月の75.31まで下落後、2022年10月には、160.35の高値と、147.66や125.86の高値を結んだレジスタンスを越えて、151.95まで急反発しました。

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