ドル/円、150円割れが目前に…植田日銀総裁はタカ派的?(NY市場の見通し)2024/7/31

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ドル/円、150円割れが目前に…植田日銀総裁はタカ派的?(NY市場の見通し)2024/7/31
 

ドル/円、150円割れが目前に…植田日銀総裁はタカ派的?

欧米時間のドル/円予想レンジ:149.500-152.500円

東京市場のドル/円は、乱高下する展開。日銀金融政策決定会合では、事前に予想されていたように政策金利を0.25%へ引き上げ、国債買い入れ予定額を2026年1-3月に3兆円程度とする計画が決定されました。ドル/円相場は金融政策発表直後にこそ円買いで反応しましたが、事前に報道されていた内容とほぼ同じだったこともあり、すぐに「セル・ザ・ファクト」の動きとなるなど、2円以上のレンジで方向感が定まらない値動きとなりました。

15時30分からの植田日銀総裁の記者会見では、今後の追加利上げの可能性に含みを持たせたことなどから円買いが優勢になりました。会見後には海外勢が参入したこともあり円買いが強まると一時150.05円前後まで下落しました。

そして、今夜27時には米連邦公開市場委員会(FOMC)が控えています。政策金利は据え置きが確実視されており、焦点は声明やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が記者会見で9月会合以降の利下げを示唆するかどうかとなりそうです。月末絡みの特殊フローへの警戒もある中で、ドル/円は引き続き荒い値動きが想定されるため注意しましょう。

ドル/円をテクニカル分析で見ると、150.00円台で下げ渋っていますが200日移動平均線を割り込んだことなどから下落の勢いが強いことが分かります。仮に150円を割り込むようだと下値を拡大しやすい状況になりそうです。一方で持ち直しの動きとなったとしても10日線上抜けまでは上値の重い相場展開となりそうです。

ドル円 日足チャート

この後の経済イベント

7/31(水)
19:00 外国為替平衡操作の実施状況
21:00 南ア6月貿易収支
21:15☆米7月ADP全国雇用者数
21:30 カナダ5月GDP
21:30 米4-6月期雇用コスト指数
22:45 米7月シカゴ購買部協会景気指数
23:00 米6月住宅販売保留指数
23:30 EIA週間原油在庫統計
27:00☆FOMC政策金利
27:30 パウエルFRB議長記者会見
—– メタ・プラットフォームズ4-6月期決算

8/1(木)
10:30 豪6月貿易収支
10:45☆中国7月財新製造業PMI
※☆は特に注目の材料

経済指標・イベントの結果について

主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。

経済指標カレンダー

 

 
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。

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本日のドル円は146円〜147円80銭程度を予想します

特にユーロは今年(2024年)、パリティ(1ユーロ=1米ドル)との声もある中、底堅く推移しています。

これを受け、株式市場では3指数とも大きく売られ、S&P500は昨年9月以来となる大幅な下げに見舞われています。一方債券価格は急騰し、長期金利は4%を大きく割り込み、ドル円の売りを誘発しました。ドル円は147円台半ばから一時は146円前後まで売られました。チャートではちょうど「日足の雲の上限」で下落が止められた格好になっています。これで146円台半ばから148円台半ばの目先のレンジを下抜けしましたが、まだ、「ドル下落トレンドへ転換した」とは言えません。もうしばらく動きを見極める必要があります。昨日発表された1月のADP雇用者数は、市場予想を下回る軟調な結果でした。さらに12月分も下方修正され、好調だった労働市場にもやや変化が見られます。明日の雇用統計で予想外の悪い結果が示されるようだと、市場の見方は再び大きく揺れることになります。

本日のドル円は146円〜147円80銭程度を予想します。

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