日本株急落 転機を迎えている市場

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日本株急落 転機を迎えている市場
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 日本株急落 転機を迎えている市場

日本株急落 転機を迎えている市場

松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「(株安は)緩和トレードの巻き戻しだろう。低金利持続を前提にしたストラテジーが修正を迫られている」と指摘する。海外投資家が日本で資金を調達して投資する手法は、金利が上昇するようなら見直す必要が出てくるとの見立てだ。

フランス系資産運用会社コムジェストのポートフォリオマネージャー、リチャード・ケイ氏は「この1-2年の間に日本株に入った海外短期筋のマネーが逃げていることが主な要因だろう」と、株安の背景を説明する。

一方、去年は、最上位の市場である東証プライムに上場する企業でも、ガバナンスの問題が相次いで明らかになりました。また、上場企業ではありませんが、トヨタ自動車の子会社であるダイハツ工業による国の認証取得の不正問題も経済界を揺るがしています。企業はガバナンス面を含めて本当に変わるのか。そして、稼ぐ力を示し、デフレ脱却という投資家の期待をつなぎ止められるのかが、ことしの株価をめぐる1つの焦点となるように思います。また、いまだ被害の全容が見えない能登半島地震は、日本が災害リスクと常に隣り合わせにあることを改めて浮き彫りにしました。企業の成長力を測る要素の1つとして、サプライチェーンの確保など、事業継続に向けた取り組みへの関心も高まりそうです。

積み上がったポジションが調整を終えるには1─2週間ぐらいかかるのではないかとコムジェストのリチャード氏はみている。一方、全体相場が大きく調整した中でも、日本製鉄やコナミグループ、アステラス製薬など直近に決算を発表した銘柄群は上昇した。「物色意欲は払底したわけではない」としんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャーは指摘している。足元の相場はパニック的な動きのため3万5000円程度への下落はあるかも知れないものの、株価収益率(PER)はデフレ時の過去平均並みの水準に低下してきたとして「きっかけがあれば短期間で反発する余地はある」と、藤原氏は予想する。

インフレトレードとは、インフレヘッジできる資産を買う取引で、インフレ連動債の上場投資信託(ETF)やコモディティ、高配当株などの取引を指す。グローバル投資家の間では、この中に日本株も含まれている。

著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイの投資先として注目を集めた商社株の下落が象徴的との受け止めが市場では聞かれる。バークシャーは日本株投資の資金の大半を、相対的に金利が低い円建てで資金を借り入れて調達しているとみられている。

JPモルガンの高田氏は、インフレトレードの巻き戻しのほか、予想外の日銀タカ派化で日本の景気失速を市場が織り込み始めたことや、膨らんでいた円ショートや日本株ロングのポジションがいずれも急速に巻き戻された結果、日本株は大幅に調整しているとも指摘している。

市場関係者の多くは「この株価上昇はバブルではない」と話します。去年以降の株価の上昇基調には、足もとの要因に加え、日本経済の前向きな変化を背景にした投資家の積極的な姿勢があるとしています。上場企業の今年度の最終利益は、円安で輸出が好調なことに加え、原材料の値上がりを商品価格に転嫁する動きが進んだことなどから、3年連続で過去最高を更新する見通しです(TOPIXの構成銘柄を中心にSMBC日興証券が集計)。春闘を前に、大手企業を中心に賃上げを表明する動きも相次いでいて、物価も賃金も上がる経済の好循環が実現し、デフレから完全脱却することへの期待が高まっているといいます。SMBC日興証券の太田千尋投資情報部部長は、「東証が去年3月に資本コストや株価を意識した経営を上場企業に求めたことを受けて、日本企業の意識に変化の兆しが見えることも投資家の期待を集めている」と話します。

経済指標の予定以外にも、東京証券取引所の発表に注目です。東証は上場企業に「資本コストや株価を意識した経営に向けた対応」を要請していますが、具体的な取り組みを開示している企業名を15日から公表します。企業の改革がどれだけ進んでいるのかを判断する1つの指標となります。また、東証が毎週木曜日に発表する、「投資部門別売買動向」では、年明け以降、海外投資家や日本の個人投資家がどれだけ日本株を買っていたかが明らかになります。

これまではグローバルでインフレのときでも、日本では基本的に利上げはできず、その結果として円安になり株高になるという傾向がみられ「期待インフレが高まる中で日本株がアウトパフォームすることが、この20―30年の通説だった」(JPモルガン証券の高田氏)という。

Noriyuki Hirata [東京 2日 ロイター] -日本株の急落は金融緩和を前提にしたトレードの終焉を意味しているーー2日間で日経平均が3192円下げた日本市場についてこのような指摘が出ている。日銀が利上げを決め、植田和男総裁が追加利上げに前向きな姿勢を示し、株式市場は転機を迎えているというわけだ。 加えて、海外投資家からインフレヘッジの手段として位置づけられていた側面が後退していることも影響しているようだ。 松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「(株安は)緩和トレードの巻き戻しだろう。低金利持続を前提にしたストラテジーが修正を迫られている」と指摘する。海外投資家が日本で資金を調達して投資する手法は、金利が上昇するようなら見直す必要が出てくるとの見立てだ。 著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイの投資先として注目を集めた商社株の下落が象徴的との受け止めが市場では聞かれる。バークシャーは日本株投資の資金の大半を、相対的に金利が低い円建てで資金を借り入れて調達しているとみられている。 商社を含む卸売業は、この日の業種別下落率の5位に入った。市場では「バークシャーが戦略を見直すのではないかとの警戒感が浮上し、追随して商社株を買っていた中長期投資家などから売りが出たのではないか」(国内証券のアナリスト)との思惑が聞かれた。 <インフレトレードにも巻き戻し> 世界的なインフレトレードからの資金引き揚げの一環で日本株が売られているとの見方をJPモルガン証券の高田将成クオンツ・ストラテジストは示す。「ハト派的なパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見が、インフレトレードからの即時撤退にお墨付きを与えた可能性がある」と高田氏はみている。 インフレトレードとは、インフレヘッジできる資産を買う取引で、インフレ連動債の上場投資信託(ETF)やコモディティ、高配当株などの取引を指す。グローバル投資家の間では、この中に日本株も含まれている。 これまではグローバルでインフレのときでも、日本では基本的に利上げはできず、その結果として円安になり株高になるという傾向がみられ「期待インフレが高まる中で日本株がアウトパフォームすることが、この20―30年の通説だった」(JPモルガン証券の高田氏)という。 フランス系資産運用会社コムジェストのポートフォリオマネージャー、リチャード・ケイ氏は「この1-2年の間に日本株に入った海外短期筋のマネーが逃げていることが主な要因だろう」と、株安の背景を説明する。 この日の業種別の下落率では、証券や銀行、保険などの金融株が1―3位を占めた。日銀の連続利上げが見込まれる中での大幅安を、松井証券の窪田氏は「日本株が叩き売られていることの現れ」とみる。コムジェストのリチャード氏は、日銀が追加利上げに動いたことで「(海外短期筋にとって)好材料出尽くしになった」ためという。 JPモルガンの高田氏は、インフレトレードの巻き戻しのほか、予想外の日銀タカ派化で日本の景気失速を市場が織り込み始めたことや、膨らんでいた円ショートや日本株ロングのポジションがいずれも急速に巻き戻された結果、日本株は大幅に調整しているとも指摘している。 積み上がったポジションが調整を終えるには1─2週間ぐらいかかるのではないかとコムジェストのリチャード氏はみている。一方、全体相場が大きく調整した中でも、日本製鉄やコナミグループ、アステラス製薬など直近に決算を発表した銘柄群は上昇した。「物色意欲は払底したわけではない」としんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャーは指摘している。足元の相場はパニック的な動きのため3万5000円程度への下落はあるかも知れないものの、株価収益率(PER)はデフレ時の過去平均並みの水準に低下してきたとして「きっかけがあれば短期間で反発する余地はある」と、藤原氏は予想する。 (平田紀之 編集:橋本浩) *一部サイトに表示されないため、再送します。

[東京 2日 ロイター] -日本株の急落は金融緩和を前提にしたトレードの終焉を意味しているーー2日間で日経平均が3192円下げた日本市場についてこのような指摘が出ている。日銀が利上げを決め、植田和男総裁が追加利上げに前向きな姿勢を示し、株式市場は転機を迎えているというわけだ。

この日の業種別の下落率では、証券や銀行、保険などの金融株が1―3位を占めた。日銀の連続利上げが見込まれる中での大幅安を、松井証券の窪田氏は「日本株が叩き売られていることの現れ」とみる。コムジェストのリチャード氏は、日銀が追加利上げに動いたことで「(海外短期筋にとって)好材料出尽くしになった」ためという。

世界的なインフレトレードからの資金引き揚げの一環で日本株が売られているとの見方をJPモルガン証券の高田将成クオンツ・ストラテジストは示す。「ハト派的なパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見が、インフレトレードからの即時撤退にお墨付きを与えた可能性がある」と高田氏はみている。

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