【見通し】15日香港株=軟調な展開か、中国の景気減速を懸念

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【見通し】15日香港株=軟調な展開か、中国の景気減速を懸念

15日の香港市場は軟調な展開か。中国の7月の人民元建て貸付残高増加額が市場予想を大きく下回ったことで、中国の景気減速が改めて懸念されそうだ。中国国家統計局がきょう午前に発表する7月の小売売上高や鉱工業生産の結果が注目の材料になるだろう。

 決算発表を受けた個別銘柄の物色が引き続き活発と予想される。きょうはハンセン指数構成銘柄の長江和記実業(00001)、銀河娯楽(00027)、香港鉄路(00066)、チャイナ・ユニコム(00762)、長江実業集団(01113)、李寧(02331)、京東健康(06618)、JDドットコム(09618)が2024年6月中間決算、レノボグループ(00992)とアリババ集団(09988)が24年4-6月期決算を発表する。

 もっとも、前日の米株式相場の上昇と米長期金利の低下を背景に、香港市場でも下値を売り込む動きは限定的と予想する。14日のNY株式相場はダウ平均が続伸し、ハイテク株主体のナスダック総合は小幅に5日続伸した。前日の米7月生産者物価指数(PPI)に続いて米7月消費者物価指数(CPI)もインフレ鈍化を示し、利下げ期待が続いたことが株式相場の支援となった。CPIを受けて長期金利の指標となる米10年債利回りは前日の3.854%から3.837%に低下した。

 14日の香港株の米国預託証券(ADR)は大型ネット株のテンセント(00700)とアリババ集団、金融株の中国建設銀行(00939)とAIAグループ(01299)が香港終値を下回った半面、英金融大手のHSBC(00005)が上回って引けた。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】15日香港株=軟調な展開か、中国の景気減速を懸念

見通し 15日香港株軟調な展開か 中国の景気減速を懸念

九州産業大学国際文化学部卒。2015年東洋証券入社。本社投資調査部の中国業務担当を経て、2018年より現職。中国現地で上場企業取材などを行い、各種情報の発信・レポート執筆を手がける。中国・重慶出身。

人民元相場の方向性を左右する米金融政策の動向に注目。19~20日に米FOMCが開催する予定。15日に発表される中国の主要経済指標にも目が離せない。景気回復の足取りは弱いと見る向きが多いが、さらなる景気支援策への期待が根強い。香港政府は香港市場の流動性を高めるためのタスクフォースを立ち上げる計画。その進展にも期待したい。

米アップルが12日に「iPhone 15」などの新製品発表イベントを開催予定。OEMメーカーの立訊精密工業(002475)などの値動きを注視したい。

9月の香港市場は、底堅い展開となりそうだ。下落局面で積極的な押し目買いを入れる逆張り志向の中国マネーが相場を下支えしよう。

神戸大学大学院経済学研究科修士課程修了。内藤証券の営業部門、VC(ベンチャーキャピタル)を経て、東洋証券に入社。現在は香港現地法人にて中国株アナリスト及び香港マーケットのストラテジストを担当。日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)。

中国経済の減速懸念や不動産債務問題に対する警戒感が相場の重し。対米ドルでの元安基調(約9ヵ月ぶりの安値水準)もあり、外資によるA株売越額は822億元(月初~8/28)まで膨らんだ(7月は470億元の買い越し)。

中国経済の先行き不安、深刻化する不動産の債務問題や米ドル高・人民元安の進展などが嫌気され、香港市場は月初から下落基調が続いた。ハンセン指数は21日に終値ベースで約9ヵ月ぶりの安値を付けた。サウスバウンド経由の中国マネーは積極的に押し目買いを入れ、25日時点までの買い越し額は7月の158億HKDから611億HKDに膨らんだ。

9月の中国市場で各指数は自律反発の動きが強まりそう。8月以降の下落ペースが速く、割安感からの買い戻しも入りやすいだろう。

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