来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「強すぎる豪労働市場は利下げへの懸念材料?RBA議事要旨に注目」ハロンズ FX 2024/8/17

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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「強すぎる豪労働市場は利下げへの懸念材料?RBA議事要旨に注目」ハロンズ FX 2024/8/17
 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は96.45円前後、ニュージーランド(NZ)ドル/円は88.01円前後で週初を迎えました。13日には連休明けの日経平均株価が大幅に上昇したことや、米7月生産者物価指数の予想外の低下を米株価指数が好感したことなどでリスクオンの動きとなり、資源国通貨である豪ドルやNZドルは堅調推移となりました。NZドル/円は14日にNZ準備銀行(RBNZ)が予想外の利下げを実施したことで、89円台半ばから88.00円前後まで下落しました。一方で豪ドル/円はRBNZの影響から下落する場面も見られましたが、15日に発表された豪7月雇用統計の強い結果もあり底堅い動きとなりました。また米7月小売売上高が予想を大きく上回ったことで、米景気に対する過度の減速警戒が後退。リスクオンの動きとなり、豪ドル/円は98円台半ば、NZドル/円は89円台半ばで上昇しました(執筆時)。

強すぎる豪労働市場は利下げへの懸念材料

15日に発表された豪7月雇用統計は非常に強い結果となりました。雇用者数は5.82万人の増加(予想2.00万人増加)、失業率は4.2%へ悪化(前月4.1%)しましたが、これは労働参加率が67.1%へ上昇(前回66.9%)したためです。労働参加率は過去最高となっています。また、雇用者の内訳をみても、正規雇用者数が6.05万人増加で非常勤雇用者数は0.23万人減少しています。内容的にもかなり良い結果だったと言えます。表1を見ても分かるように、豪州の労働市場は過去4カ月連続で雇用者数が大幅に増加しています。しかも、直近の3カ月は正規雇用者数が大幅に増加している、内容の伴った結果となっています。強すぎる労働市場はインフレ鈍化の妨げとなります。RBAが利下げに動くにはもう少し様子を見る必要がありそうです。

【表1.豪雇用者数変化の推移】

RBA議事要旨で利下げ開始時期のヒントを探る

来週は20日に豪準備銀行(RBA)理事会の議事要旨(8月6日開催分)が公表されます。この理事会でRBAは政策金利を据え置いたほか、ブロックRBA総裁は市場で年内利下げ観測が出ていることについて「先走っている」とけん制しました。ブロック総裁は16日にも「利下げを考えるのは時期尚早」などと語っています。そのため、議事要旨では利下げについては慎重な姿勢が示されるでしょう。ただ、市場はRBAの利下げを先取りしたがっているので、議事要旨に少しでも利下げ時期が近付いていることを印象付ける文言があれば豪ドル売りで反応しそうです。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円の目先の上値目途は200日移動平均線(青点線)です。同線の近くには心理的節目となる100.00円や、今回の下げ相場(7/11~8/5)の半値戻し(99.74円前後)もありますので、相応の抵抗がありそうです。下値目途は、日足一目均衡表転換線や週足一目均衡表雲上限(96.66円前後)がサポートとして意識されそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表、200日移動平均線】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:96.50-100.50、NZD/JPY:88.00-91.50

8/19週のイベント:

08/20 (火) 07:45 NZ 7月貿易収支
08/20 (火) 10:30 豪 豪準備銀行(RBA)、金融政策会合議事要旨公表
08/23 (金) 07:45 NZ 4-6月期四半期小売売上高

一言コメント:

今年は複数回キャンプに行っているせいか、週末になると自然の中に行きたくなります。ただ、子供は「今度はホテルに泊まりたい」と言い始めました。ホテルのビュッフェで好きなものだけを選んで食べたいようです。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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来週の為替予想 豪ドル 円

ドル円も日経平均株価もその後、内田日銀副総裁が講演で、「市場が不安定な状況で利上げすることはない」と、景気動向にも影響を与える足元の急激な混乱に配慮した発言を行った事で値を戻し、株価に至っては一転して「過去最大の上げ幅」を記録するなど、極めて変動の大きな動きになっています。ドル円もその後買戻しが入り、12日(月)のNY市場では148円台前半まで買い戻される場面もありました。結局上へ下へと大きく乱高下する動きはやや治まったようですが、現在も不安定さは続いています。これは、米景気の先行きに不透明感が強く、「正直予想出来ない」というのが投資家の本音といったところで、相場の値動きを増幅させています。

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