【見通し】ロンドン為替見通し=ユーロドル、上値余地を試せるか スウェーデンは金利発表

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【見通し】ロンドン為替見通し=ユーロドル、上値余地を試せるか スウェーデンは金利発表

本日のロンドン為替市場では、東京時間でも年初来高値を更新したユーロドルがどの程度まで上値余地を試せるかが注目。昨日は欧州株価の上昇を受けたユーロ買い、米金利先安観を背景としたドル売りに後押しされた。日経平均が午前の買戻し基調を維持できるようであれば、欧州でも良好なリスクセンチメントが引き継がれてユーロの下支えとなるか。上値のターゲットとしては、昨年12月高値1.1139ドルが意識されるだろう。

 ユーロ圏の経済指標では7月消費者物価指数(HICP、前年比)が発表されるが、こちらは改定値。速報値(総合が2.6%、コアは2.9%)から変わりなしが大方の市場予想であり、基本的に相場へのインパクトは弱そうだ。結果を確認後は、今月末に発表される8月HICP速報値に目が向くことになるか。

 なお東京の朝方には、レーン・フィンランド中銀総裁の発言「ユーロ圏の成長低迷は、9月欧州中央銀行(ECB)理事会での利下げ根拠を強める」が伝わっている。ただし、短期金利市場は既に追加の金利引き下げを織り込んでおり、ユーロドルの反応は鈍かった。

 その他、欧州序盤にスウェーデン中銀が政策金利を公表する。市場は現行3.75%から3.50%への利下げを予想。見込み通りであれば、2会合ぶりの金利引き下げとなる。先週発表された7月スウェーデン消費者物価指数(CPI)は総じて予想より上振れたものの、インフレ鈍化基調は続いているため、決定にサプライズはなさそう。前回会合の声明で示唆した「下半期に2-3回の利下げ」について、同様の見解を示すのかが注目される。

想定レンジ上限

・ユーロドル、2023年12月28日高値1.1139ドル

・スウェーデン・クローナ(SEK)円、7月23日高値14.65円

想定レンジ下限

・ユーロドル、19日安値1.1014ドル

・SEK円、19日安値13.94円

(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】ロンドン為替見通し=ユーロドル、上値余地を試せるか スウェーデンは金利発表

第1に 輸出国の経済見通しは米国よりも良好である

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一方円は、今後6~12カ月の間に円高が加速し、ドル円は1米ドル120~122円まで下落するとみている。ドル円は日米金利差の影響を非常に強く受ける。我々はFRBの利上げ局面は終盤に近づいているとみており、また米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の政策金利見通しによると2024年に利下げに転じることから、ドル円の潮目は変わると考える。またFRBが今年後半に金融緩和を検討する余地もあると我々はみている。一方で、日本の景気・物価動向は改善し、日銀は今年7月から10月のどこかの時点でイールドカーブ・コントロール(長短金利操作)を修正すると考える。日銀は10年国債利回りの上限を現行の0.5%から0.75%(または1.0%)まで引き上げると我々は予想する。この日米の景気動向と金融政策の乖離は、今後数四半期の間に米ドルが円に対して下落するという我々の見方の主たる根拠となっている。

今回は2023年6月の見通しを終了し、新たに2024年6月の予想を加えた。2024年6月予想は、米ドルがそれまでにさらに下落するとの我々の見方を反映している。第1に、輸出国の経済見通しは米国よりも良好である。第2に、我々のバリュエーション・モデルは米ドルが非常に割高であることを引き続き示唆している。経済環境を考慮すると、米ドルとその他G10通貨の間のバリュエーション格差は今後数四半期の間に縮小すると考える。

豪ドルについては、オーストラリアの国際収支の黒字と中銀のタカ派姿勢維持の見通しを勘案すると、売られ過ぎと我々は見ている。よって、豪ドルは、特に成長重視の投資家には魅力的と考える。また、リスクオフの市場環境では、豪ドルが上昇する可能性は低いだろう。

為替見通しのベースとなるマクロ経済見通しは、主要国のインフレ圧力が弱まり、それを受け中央銀行が利上げサイクルを終了させ、いずれ利下げを行えるようになることを想定している。

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