金(ゴールド)、高値圏で推移。米雇用者数の基準値改訂は早期の利下げ開始を示唆(XAU/USD 市況と分析)2024/8/22 

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金(ゴールド)、高値圏で推移。米雇用者数の基準値改訂は早期の利下げ開始を示唆(XAU/USD 市況と分析)2024/8/22 
 

金

金(ゴールド)CFD(外為どっとコムの取引口座「CFDネクスト」の銘柄名:金スポット)について、昨日の振り返りと現在のポイントについて短時間で確認できるようまとめました。

※最新の金(ゴールド)レポートはコチラ

金(ゴールド)市場の値動き まとめ

8月21日、金先物(12月限)は下落し、1オンス2547.50ドル(前日比3.10ドル、0.12%安)で取引を終えました。
 下落の背景:
   – 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を控えての利益確定売り
   – 米雇用統計の年次基準値改定データによるリスク回避の動き

市場の注目点:
   – 米雇用者数の基準値改訂やFOMC議事要旨などを受けての9月の利下げ観測の強まり

専門家の見解:
     * 金価格が再び上昇するには実際の利下げサイクル開始が必要では
取引の推移:
   – 時間外取引: FRBの利下げ見通しを受けて堅調に推移
   – 欧州時間: 利食い売りで上値が抑えられる
   – 日中取引: 
     * 米雇用統計の下方改定を受けてリスク回避の動きが見られる
     * しかし、売りが一巡した後は押し目買いも入る

今後の展望:
   – 9月の利下げ観測が強まっているものの、実際の政策変更があるまでは大幅な上昇は見込みにくい状況
   – 米雇用者数の基準値改訂(下方修正)は、早期の利下げ開始を示唆する材料として注目されている

総じて、金市場は短期的には利益確定の売りや経済指標の影響を受けて若干の調整局面にありますが、中長期的には依然として強気の見方が優勢です。今後は実際の金融政策の変更、特に利下げサイクルの開始が、金価格の次の大きな上昇のきっかけになる可能性が高いと見られています。

FOMCの動向や経済指標、特に雇用関連のデータを注視しながら、金市場の動きを慎重に見守ることになりそうです。

最新の金(ゴールド)CFD 日足チャート

30分足チャート

金(ゴールド)30分足チャート

日足チャート

金(ゴールド)日足チャート

金(ゴールド)CFDについて、テクニカル分析では、単純移動平均線(10日)が右肩上がりの中、価格は移動平均線の上に位置している。また、相場の過熱感をはかるRSIは、「買われすぎ」とされる70を超えて推移している。
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金(ゴールド)の上昇・下落変動要因

上昇要因

インフレの期待:物価上昇の予測が強まると、金を価値保存手段として買う動きが強まる。
経済的不安定性:経済危機や金融市場の不安定時には、安全資産としての金への需要が高まる。
実質金利の低下:金利がインフレ率を下回ると、金への投資が魅力的になる。
通貨価値の低下:特に米ドルが弱まると、金価格は上昇する傾向がある。
地政学的緊張:紛争や政治的不安が高まると、リスク回避のため金への投資が増える。
中央銀行による購入:中央銀行が金を買い増すと、供給が減り価格が上昇する。

下落要因

インフレ率の安定または減少:物価上昇の懸念が和らぐと、金への投資需要が減少する。
経済的安定:経済が安定し、リスク資産への投資が増えると、金への需要が減る。
実質金利の上昇:金利がインフレ率を上回ると、金に対する魅力が減少する。
通貨価値の強化:特に米ドルが強まると、金価格は下落する傾向がある。
地政学的緊張の緩和:地政学的リスクが減少すると、金へのリスク回避需要が落ちる。
中央銀行による売却:中央銀行が金を市場に売り出すと、供給が増え価格が下がる。

 
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[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 金(ゴールド)、高値圏で推移。米雇用者数の基準値改訂は早期の利下げ開始を示唆(XAU/USD 市況と分析)2024/8/22 

以上 金価格の今後の見通しについて解説しました

以上、金価格の今後の見通しについて解説しました。

米欧の金融不安を受けて、今後は当局が銀行業界への規制強化に動く可能性があります。それに伴い、銀行が融資姿勢を厳格化すれば、資金調達難から経営に行き詰まる企業が増えることにもなりかねません。米国の利上げによる景気悪化懸念と併せて、企業の信用リスク不安はくすぶっていると言えます。

金(ゴールド)の国際価格の上昇が止まらない。国際指標となるロンドン現物価格は足元で1トロイオンス2300〜2400ドル程度と高値圏で推移している。金価格の年内の見通しを、マーケット・リスク・アドバイザリーの飯村美佳フェローに聞いた。

「ESG」は2010年ごろから世界に広まり始めました。E(環境)、S(社会)、G(企業統治)になじむ企業や国に投資をし、そうでない企業や国から資金を引き揚げる、投資先を選別する際の「正義と悪の線引き」のきっかけとなる考え方です。

中央銀行による金購入量は引き続き高水準2023年の世界の中央銀行による金購入量は1,037トンと、統計開始以来で最高を記録した2022年の1,082トンに次ぐ高水準となりました。(右下グラフ【C】)。中央銀行の金需要拡大については、米国が制裁行使などで米ドルの影響力を利用する中、新興国が脱米ドル依存を進めているためとの指摘があり、実際に中国などで外貨準備として金保有を積み増す動きがみられます。

世界的に重要な選挙を控え根強い安全資産需要主要英字紙の記事分析に基づく地政学リスク指数が長期平均を上回る推移となっており(右下グラフ【B】)、近年の国際情勢が歴史的にみて緊迫した状況にあることがわかります。こうした中、今年は6月の欧州議会選挙や11月の米国大統領選挙など世界的に重要な選挙が相次ぐ予定です。欧州での右派台頭や米国での自国第一主義の先鋭化が警戒される中、一連の選挙結果が国際情勢を一層複雑化させるおそれがあるため、金は安全資産として根強い需要を集めそうです。

高い希少性を持ち、独特の値動きが特徴的な金。投資対象として見た場合、その真価は資産の主要部分としてではなく、分散効果を期待するため1つの資産として捉えることで発揮されます。ポートフォリオ全体の値動きの安定化を図り、資産を守り育てるための手段として、ピクテでは為替ヘッジの有無で選べる2つのファンドを投資家の皆さまにご提供しています。

複雑化に拍車をかけたのが中央銀行でした。リーマンショック(2008年)の直後に断続的に、そしてコロナ・ショック(2020年)の直後に、米国を中心とした主要国の中央銀行は景気回復を企図し、大規模で緩和的な金融政策を実施しました。

米国などの民主主義陣営と中国などの権威主義陣営の対立という国際情勢の潮流は、簡単には変わらないとみられ、こうした中央銀行の金購入は継続すると見込まれます。

利上げによる実質金利の上昇に耐えた金相場金は実物資産であるため、インフレ局面で需要を集めやすいものの、金利がつかないことから、名目金利がインフレ率を超えて上昇する実質金利の上昇局面で、価格が下落する傾向があります。しかし、2022年3月に米FRB(連邦準備制度理事会)が利上げを開始して以降、実質金利の急速な上昇にもかかわらず、金は大幅な価格調整を免れました(左下グラフ)。その背景としては、①国際情勢の緊迫化を受けた安全資産としての金需要拡大、②中央銀行による積極的な金購入の2つの要因が支えとなったことが考えられます。

世界の中央銀行(中銀)による金購入の影響も見逃せません。国際調査機関のWGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)によると、22年の中銀による金の純購入量(購入から売却を差し引いた値)は1135トンと、統計をさかのぼれる1950年代以降で最高を記録しました。

利上げや利下げ、資産の買い取りや放出などの金融政策をつかさどる中央銀行は、特に景気動向が不安定化して市場が金融緩和を求めている時に、市場全体の最も大きな関心事(材料の頂点)になり得ます。こうした状況においては、株と金(ゴールド)の値動きの関係において、教科書や過去の常識と正反対のことが簡単に起きます。

また、先述の、株安・金安は、直前に発表された小売売上高と鉱工業生産が事前予想よりも強い内容だったことを受け、景気に過熱感があるため引締め状態が続く(利下げが遠のく)、という思惑が強まったことが一因だったと考えられます。

ウクライナ戦争や中東情勢混迷などにより、「有事ムード」起因の金(ゴールド)相場への上昇圧力が発生している中で、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策が緩和的になりつつあることで、景気回復期待が増幅して「代替資産」起因の下落圧力が、同時にドル安観測が浮上して「代替通貨」起因の上昇圧力が発生し、これらが相殺され、上昇圧力が優位な状態が続いていると考えられます。

下の図は、筆者が考える、現代の金(ゴールド)市場と向き合う上で必要な七つのテーマです。足元の株と金(ゴールド)の値動きが、教科書や過去の常識のとおりになっていない理由についても、説明することが可能です。

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