メキシコペソ/円 月間予想「ペソ円は7~8円のレンジを予想。米国との関係悪化、金融政策の行方に注目」FXレポート 2024年9月

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メキシコペソ/円 月間予想「ペソ円は7~8円のレンジを予想。米国との関係悪化、金融政策の行方に注目」FXレポート 2024年9月
 

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メキシコの経済状況

7月のCPIは前年同月比5.57%と、6月の4.98%から上昇し昨年5月以来の水準に上昇した。コア指数は前年同期比4.05%となり6月の4.13%から鈍化した。

メキシコの金融政策

8月8日にメキシコ中央銀行は政策金利を11%から10.75%に引き下げた。5人の委員のうち3人は0.25%の引き下げを主張、2人が据え置きを主張した。中銀は今年の総合インフレ率を4.4%に引き上げる一方、コアインフレ率予想を3.9%に据え置いた。来年の第4四半期にはインフレターゲットの3±1%の範囲内に収まるとの予想は据え置いた。
ロドリゲス・メキシコ中銀総裁はコアインフレ率以外は数四半期で解消され、総合インフレ率は早期に低下することが見込まれると語った。 22日に発表された会合の議事要旨によると、大半の委員はこれまでの金融政策と、コロナ禍やウクライナ戦争によるショックの沈静化のために引き締めの度合いを調整することが適切とした。
金利据え置きを主張した2名の副総裁はインフレ動向を見極めるのにもっと時間が必要だと指摘。ヒース副総裁は過去5カ月間で総合インフレ率が上昇し、5%に達していることを考えると、金融政策姿勢を緩和する決定はわれわれの信頼性を損なうと述べた。 7月のインフレ率が上昇したことで、メキシコ中銀の金融政策は今後難しい局面を迎えることがあるかもしれない。

メキシコの政治リスク

26日にメキシコの司法制度改革案が議会委員会で可決され審議会で最終審議が行われる見通しとなった。この法案は以前から投資家が懸念を示していた。
米国のラザール駐メキシコ大使は同改革案がメキシコの民主主義の機能に対する大きなリスクと批判。カナダのクラーク駐メキシコ大使も改革案について投資家が懸念していると指摘した。
両大使の批判に対してロペスオブラドール大統領は内政干渉と批判し、27日に米国とカナダの両大使館と関係を停止したと発表した。 両国との関係は停止していないと説明したが、最大の貿易相手国米国との関係悪化はメキシコ経済にとっては悪材料となりペソの下落要因になった。

メキシコペソの投資戦略

8月のドルペソは18.41~20.20のレンジでドル高ペソ安の流れとなった。8月5日に20.20ペソと2022年9月以来のペソ安となった。メキシコの政治リスクの表面化がペソ安の材料になっている。一方でFRBの利下げはドル安要因となり綱引きが続きそうだ。上昇後の押し目18.60ペソ付近がサポートとレベルととなり18.60~20.50ペソのレンジを予想する。
ペソ円も8月前半のリスクオフの流れで中期的なサポートレベルの8円を下抜けし7.07円付近まで下落した。その後は反発したが、やはりサポートだった8円がレジスタンスとなり7.4円付近で8月は終了した。7~8円のレンジを予想する。

メキシコペソ/円 週足チャート

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新興国通貨が高金利である理由について
新興国に分類される国々は概して政治リスクや財政リスクが先進国よりも高く、したがってその経済的信用度は相対的に低い水準にあります。こうした条件下では海外投資家の資金を呼び寄せられず、経済発展の支障となるため、金利を上げたり税金を安くしたりすることで、信用度の低さを補いうる投資環境を構築しようとします。そのため新興国通貨は一般に先進国通貨よりも高金利となる傾向にありますが、前述したように各種リスクが高い水準にあることから、長期的には先進国通貨に比べて価値が下がる(=通貨が下落する)条件を備えているともいえます。
 

YEN蔵
株式会社ADVANCE代表取締役 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行で、20年以上にわたり、為替ディーラーとして活躍。現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。ドル、ユーロなどメジャー通貨のみならず、アジア通貨をはじめとするエマージング通貨でのディーリングについても造詣が深い。また、海外のトレーダー、ファンド関係者との親交も深い。ブログ「YEN蔵のFX投資術」、メルマガ「YEN蔵の市場便り」で個人投資家に対して為替に関する情報を発信しており、人気を博している。

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