メキシコペソ/円 見通し「9日CPIは鈍化の予想…司法制度改革法案の審議開始も」注目の高金利通貨 9月8日号

FXブログ
メキシコペソ/円 見通し「9日CPIは鈍化の予想…司法制度改革法案の審議開始も」注目の高金利通貨 9月8日号

f:id:gaitamesk:20190821093810p:plain

メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。

作成日時 :2024年9月6日16時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
X(Twitter)@KandaTakuya

執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也

メキシコペソ/円(4時間足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照

先週のメキシコペソ/円は軟調な展開

 2日こそ7.490円前後まで上昇しましたが、以降は下げに転じました。3日には米8月ISM製造業景況指数の悪化を受けて米国株が大幅に下落する中、7.26円台へと軟化。4日も米7月JOLTS求人件数の悪化を受けて7.20円台に続落すると、5日には米8月ADP全国雇用者数の下振れで7.089円前後まで下値を拡大しました。売り一巡後は7.20円台を回復する場面もありましたが、6日の東京市場では再び7.10円台に押し戻されるなど、上値の重い動きが続いています。先週は、メキシコの隣国であり最大の輸出先である米国の景気後退懸念がペソ売り材料として意識された上に、メキシコの主要輸出品である原油価格の下落もペソの重しとなったようです。世界的な景気減速で需要が減退するとの観測が根強く、先週のNY原油先物(WTI)は最大で6.5%値下がりしました。

今週のメキシコペソ/円の注目ポイントは8月CPIとメキシコ議会

 今週9日にメキシコ8月消費者物価指数(CPI)が発表されます。市場予想によると前年比+5.05%と7月の+5.57%から鈍化する見通しです。メキシコ中銀の追加利下げを巡る判断にも影響する可能性があるだけに8月CPIに注目が集まりそうです。また、8月のペソ下落の一因となったメキシコの司法制度改革案の議会審議が今週にも始まる可能性があります。ロペスオブラドール大統領が推し進める同案には、最高裁を含む判事の公選制が盛り込まれており、成立すれば政権に近い人物が判事に選ばれやすくなることから民主主義の大きなリスクになるとの見方が強まっています。同案を巡る議会審議の行方もペソ相場の動きに影響する公算です。

来週のメキシコペソ/円の見通し

予想レンジ
7.000-7.300円
基調
上値重い

来週の注目ポイント
☆9/9 メキシコ8月CPI
☆— メキシコ議会、司法制度改革案審議
主要国株価、国際商品価格

 

メキシコペソ/円(MXN/JPY) FX為替レート・チャート

 
kanda.jpg

株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル メキシコペソ/円 見通し「9日CPIは鈍化の予想…司法制度改革法案の審議開始も」注目の高金利通貨 9月8日号

メキシコペソ/円を取引するメリットってなんだろう?

メキシコペソの値動きを分析する際は、政策金利の動向を確認するようにしましょう。

政策金利はその国の通貨の価格変動に大きな影響を与えます。メキシコの場合、インフレによるメキシコペソ安を抑えるため、2021年6月~2023年3月にかけて、15回号連続で利上げが行われ、この間に政策金利が7.25%引き上げられ、当該期間においてメキシコペソ/円の価格は5.4円付近から7.5円付近まで上昇しました。この政策金利の引き上げが、38%以上にもなる価格上昇の主な要因の一つとなったと言えるでしょう。

「FXネオ」はメキシコペソ/円だけでなく、高金利通貨として人気のトルコリラ/円、南アフリカランド/円なども取引可能です。また、パソコンとスマートフォンの両方で高機能の取引ツールが使えるのも魅力の一つで、初級者から上級者の方まで投資戦略に合わせてご利用いただけます。お申し込みから最短即日で取引が可能であり、口座開設は無料となっておりますので、この機会に検討してみてください。

メキシコペソ/円でも高いスワップポイントを提供しています。

メキシコペソはトルコリラや南アフリカランドと並ぶ高金利通貨であり、スワップポイントを狙って中長期的にポジションを保有する取引手法が人気です。日本円が超低金利となっていますので、多くの対円通貨ペアで買いポジションを持つことでスワップポイントが受け取れますが、メキシコペソ/円は特に金利差が大きく、受け取れるスワップポイントも多くなります。

メキシコペソは高金利通貨かつ資源国通貨でもあるため、政策金利の発表やエネルギー価格の変動に大きく影響を受けます。また、輸出入において隣国アメリカの依存度が高く、アメリカの経済や原油等の資源価格の動向によっても価格が変動するため、メキシコの経済状況以外にも、これらに関連するニュースや経済指標を注視して投資戦略を立てましょう。

メキシコペソ=約8.6円(2024年1月現在)程であり、レバレッジ25倍で取引する場合、1万通貨の取引が約3,440円でお取引いただけますので、少ない資金で取引できる点で初心者の方にお勧めです。

本記事公開時点のメキシコの政策金利は11.25%と高水準で、メキシコペソ/円はスワップポイントの高さで日本のFXトレーダーに人気があります。

このように、輸出入においてメキシコとアメリカは共依存の関係にあるため、両国の経済状況が相互に影響を与え合う関係になっています。そのため、メキシコペソはメキシコのみならず、アメリカの経済状況の他、両国間の物の行き来に関する協定や関係性の良し悪しも変動要因となります。

スワップポイント目当てにメキシコペソ/円の取引を始めたのに、一年後に受け取れたスワップポイントの金額より為替差損の方が大きかった…なんてことにならないよう注意しましょう。

メキシコペソ/円を取引するメリットってなんだろう?

たとえば、メキシコペソ/円の価格が7円のときに買いポジションを10万通貨持ち、1年後価格が6円のときに決済した場合の損益を見てみましょう。

一方で日本は永らく低金利政策が続いていますが、マイナス金利を解除する見方も強まっています。よって近い将来、メキシコと日本の金利差が縮小することが予想されます。金利差が縮小することで、近年、上昇を続けていたメキシコペソ/円が下降トレンドに入る可能性もあるため、両国の金利差を注視していくことが大切です。

メキシコペソ/円の見通しは、ここまで挙げてきたメキシコの経済上の特徴や政策金利の他、日本の動向にも注目する必要があります。

ズバリ、3月はメキシコペソ/円に注目です!

コメント

タイトルとURLをコピーしました