陰線引け。転換線は基準線を上回っているものの、遅行スパンは実線を下回り、雲の下で引けていることで、売りシグナルが優勢な展開。抱き線で反落して依然として転換線を下回って引けており続落の可能性が示唆されている。
本日は基準線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を上抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス1 159.16(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 157.77
サポート1 156.12(ピポット・サポート2)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
テクニカル 日足テクニカル ユーロ円基準線を抵抗に戻り売りスタンス
ドル・円相場はテクニカル分析の観点から年末にかけて1ドル=130円台までの下値リスクが出てきた。日足の一目均衡表では強い売りシグナルである「三役逆転」が点灯、市場のモメンタムは典型的な下落トレンド入りした公算が大きい。
日経平均株価の昨年来高値からの調整は来月で12カ月(1年)が経過するが、図表2であらためて株価位置を確認したい。アベノミクス相場ではバブル崩壊後に付けた戻り高値のうち、2000年高値と2007年高値の2つのフシを上回ることに成功した。現在は、その2つの高値をつないで延長した下値支持線に向けて調整が続いている。もし、長期的に上昇が続くとすれば、押し目買いのひとつのポイントになる水準ということになる。図表2の下方に掲載した青のラインは、「コポック指標」という長期投資のタイミングをみるテクニカル分析指標である。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの平均株価の月中平均を用いて、ある時点と比較した騰落率の加重平均線である。ここでは12カ月前と比較した騰落率の10カ月間の加重平均(計算対象期間で現在に近づくほど1倍ずつ比重を加算していく、最も新しい価格には10倍する)で描かれている。「コポック指標」は主には底値圏での買いタイミングをみるもので、指標がマイナス圏にあり、上向きに転じることが買いサインの条件となる。 足元は昨年来高値からの調整過程の中、今年4月にマイナス圏に入ったばかりだ。5/16現在でも下落が続いている。12カ月前の昨年5月は20,000円を上回っていたため、何となく想像はつくだろう。過去の経緯では、マイナス圏に入ると下げが一段と加速するケースや調整の最終局面になるケース、またマイナス圏に入った直後に再びプラス圏に回復するなど様々である。ただ、いずれにしても現在のようにマイナス圏でも指標が上向き転じない限り、長期投資の買いサインにはならない。そこで、どのタイミングになれば、マイナス圏で指標が上向きに転じるのか?将来の株価推移を「たられば」で想定すれば、予測することができる。 今のまま6月以降も月中平均が16,500円で続くと見立てる(図表3)と、今年の12月に上向くことになる。15,000円-15,500円の場合(図表4)は2017年1月に上向く。逆に、ここから水準を上げ、17,500円-18,000円の場合(図表5)を想定すると今年の9月になる。直近の騰落に比重を高くする指標であるため、時間の経過にともない下げの勢いが弱まってくれば買いサインが出やすくなるが、下げれば下げるほどサイン発生が遅くなる。 図表6は、2000年と2007年の高値からの平均騰落率を当てはめたケースである。2000年〜2002年と2007年〜2009年までにおける6月以降の各月の平均騰落率(6月:-13.2%、7月:-14.5%、8月:-14.7%、9月:-15.2%、10月:-15.7%、11月:-16.9%、12月:-17.3%、・・・)を当てはめると、2017年1月に上向くことになる。 「コポック指標」は月足ベースで分析するため、日足ベースの反転サインに当然遅れるが、信頼性が高いため、ゆっくりタイプの投資家にはおすすめの指標である。
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