日本人滅びる論争 楽天社長の見解

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日本人滅びる論争 楽天社長の見解
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日本人滅びる論争 楽天社長の見解

【独占インタビュー】楽天・三木谷浩史社長が柳井正氏の「日本人は滅びる」論争に応えた 「日本に元気がないのは事実」「日本だけ『早く帰れ』では勝負にならない」

城間記者「日本生産性本部が公表している労働生産性の国際比較によると、2022年のデータで日本の1人あたりの労働生産性は8万5329ドルで、OECD加盟38か国中31位。ポルトガルやハンガリーと同水準で、順位も1970年以降で最も低い水準に落ち込んでいるんですね」片山記者「柳井さんがおっしゃるには、日本は人海戦術で人を十分以上に使いすぎていたと。だから日本ほどサービスのいい国はない。しかもサービスはタダだと思っている。でも、本当はサービスというのはお金がかかることなので、会社経営としては本心からのホスピタリティを持った少数精鋭でやらなければならない。つまり安い賃金で大勢でまったりではなくて、高い賃金で少人数でそれに見合う仕事をしろと、そういうことかなと思いました」城間記者「海外に行くとチップを払う文化があるから、日本はサービスを無料で享受できるんだなと感じるんですけど、私も最近複数の企業のトップから同じ言葉を聞いたことがあります。日本はおもてなし、サービスの国だと。その適切な価値を価格に乗せていかないといけない時代だという文脈だったんですが」片山記者「日本の安全とかホスピタリティといった特性を少数精鋭で作れるようにして、その上で外国人が住んでみたいと思えるような日本社会をつくれと。外国人と張り合うのではなくて、日本人らしさ全開で共生すればいいのかもしれません」

携帯電話市場に参入する前からの持論ですが、日本人だけのチームでは『世界選抜』と言える米国のメジャーリーグには勝てないと考えています。ドジャースの大谷翔平選手や、東北楽天ゴールデンイーグルスからパドレスに行った松井裕樹投手のように、日本人も力のある選手はMLBに所属しています。日本人だけの企業というのは社会人野球のチームのようなもの。そこが大谷選手を擁するドジャースに勝てますか? という話です。

片山記者「国税庁によると、2022年の日本人の平均給与は年間で大体458万円だそうです。柳井さんは、『日本人の給与水準は30年間ほぼ上がっていない。それどころか、事実上200万円から250万円くらいに半減したようなものだ』と指摘しています」「なぜかというと、一昔前の1ドル80円台という時代から比べると、円安の今は円の価値は半分になっているからなんですね。国力というのは貨幣の価値に表れると言うんです。つまり、『世界基準で考えたら日本は年収200万円台の国だよ』と」城間記者「先月、前財務官の神田眞人さんが日本テレビの単独インタビューに答えた時にも同じような指摘をしていました。円の実力ともいわれる『実質実効為替レート』の長期的な推移を見ると、1995年に最高値になってから、足元では65%も価値が減って、円の価値が3分の1になってしまったということなんです」

私が2010年に『楽天の社内公用語を英語にする』と言った時、多くの人が『それは無理だ』『必要ない』と言いました。今、楽天モバイルを中心に数千人の外国人エンジニアが集まっているのは、社内で英語が使えるからです。人数が多いだけでなく、『GAFAM(注:グーグル、アマゾン、フェイスブック・現メタ、アップル、マイクロソフトの巨大IT企業5社の頭文字をとって付けられた造語)』の人材供給源とも言われるIIT(インド工科大学)の卒業生をここ数年採用しており、直近では約200人を採用しました。

──しかし、柳井さんが「世界から見ると“年収200万円台の国”」と表現したように、現実には賃金の安さや税金の高さから「日本で働きたい」という外国人は少なくなっているようです。

■前編記事:【独占インタビュー】楽天・三木谷浩史社長が柳井正氏の「日本人は滅びる」論争に応えた 「日本に元気がないのは事実」「日本だけ『早く帰れ』では勝負にならない」

小さな自治体が自助努力で財源を確保しようとし、一般の方が応援したり、地元に恩返しする仕組みをなぜ潰しにかかるのか。日本にはまだ戦える競争力の源泉がある。それを解き放つ改革をしなくてはいけないのに、こんなことをしていたら、地域経済がますます疲弊し、日本の衰退が進んでしまうと思います」

片山記者「こうした状況に日本はどう対応すればいいのか柳井さんに聞いたんですけれども、柳井さんは『日本はもう中流階級の国じゃなくなった』という認識のもとに考えないといけないとおっしゃってました」◇柳井理事長「中流階級の国からそうじゃない国になっていったということをもっと自覚してやっていかないといけないんじゃないですかね。そこで『日本文化が好きだ』とか、『日本人と一緒に仕事をしたい』という人を増やしていかないといけないんではないですか。そういう人たちに『日本に来て一緒に仕事しませんか?』というのをどんどん進めていかないといけないんじゃないんですかね。外国の人が日本に来た時に、『良かったな』『こういうところに住んでみたいな』というふうに思えるような、そういう日本社会をつくらないといけないんじゃないですか」──旅行ではいいなと思っていただけるかもしれないですけど、住んでというところになると柳井理事長「だから長期滞在みたいなところから仕事を始めるところまで、もっとすんなりと移行するような方法を考えたらどうですか。仕事をしてもらわないといけないんじゃないですか。『“旅行”よりも“仕事”で来てくれ』とか、家族で日本に移住したら清潔で、安全で、人はみんな親切で、挨拶もしてくれるし、一員として受け入れてくれますよ、ということをやらないといけないよね。個人とか企業がそれをやり始めるべきなんじゃないですか。そういうものが仕組みになるんですよ」◇片山記者「日本って島国で、日本人だけで“阿吽の呼吸”みたいな感じでやってきたところがありますので、異なるものを受け入れるという素地が残念ながらちょっと低いですよね。ジェンダーギャップについても柳井さんは『日本人はギャップがあるということすら意識していないんじゃないか』というふうに指摘して、『多様性を認めないといけない』と何度も強調していました」

歴史を振り返っても、税金の高い国は必ず衰退するという原則がある。私の周りでも、相続などを考えて生活拠点をシンガポールに移す人が少なくない。税率引き下げは投資の呼び水となり経済成長を促します。個人、法人の税率を上げていけば、日本の衰退はますます加速するでしょう」

これが「炎上」をしてしまう。ヤフコメには「日本を壊した張本人が日本の将来を憂う姿は片腹痛くて聞いてられない」「移民を解禁した方が日本人は滅びる」などの批判や反論が多く寄せられてしまったのである。そこに「参戦」をしたのが、衣料品通販大手「ZOZO」創業者の実業家・前澤友作氏だ。

「OECDによると、日本の個人所得への最高税率は55%で、シンガポールの22%、インドの30%よりはるかに高く、米国(最も高い州で連邦と合わせて50.3%)、英国(45%)より高い。法人所得への課税も日本は29.74%。シンガポールは17%で、米国は連邦が21%。州でみるとまちまちですが、税金の高いカリフォルニア州から安いテキサス州へ企業や人材が流れています。

──日本の衰退は地方に行くとよく分かります。人手不足で病院が閉鎖され、近所のガソリンスタンドが閉鎖し隣町まで走らないと給油できなくなったり。生活を維持できない状況が生まれつつあります。

【聞き手】 大西康之(おおにし・やすゆき)/1965年生まれ、愛知県出身。ジャーナリスト。1988年早大法卒、日本経済新聞社入社。日経新聞編集委員などを経て2016年に独立。著書に『起業の天才! 江副浩正8兆円企業リクルートをつくった男』(東洋経済新報社)、『最後の海賊 楽天・三木谷浩史はなぜ嫌われるのか』(小学館)など。

──柳井さんは「海外から知的労働に従事する移民をもっと迎え入れ、日本人と一緒になって研究開発をするなどして、日本の知的労働のレベルを上げていくべきだ」と提言しましたが、前澤さんは「薄めるのではなく、日本は日本人らしさを活かして連帯してもっともっと濃い国になっていくべきかと思いました」と言っています。楽天は外国人エンジニアを大量に雇用していますね。お昼時に楽天の本社がある東京・二子玉川を歩くと、インド人など様々な国の人で溢れています。

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