夜行列車 特性と本格復活の「壁」

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夜行列車 特性と本格復活の「壁」
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 夜行列車 特性と本格復活の「壁」

娘3人が生まれた後も 夜行列車で旅してきたという

かつて各地を結んでいた夜行列車は、乗客減などで2路線だけになっていた。欧州連合(EU)によると、鉄道は、飛行機や車より温室効果ガスの排出を8割近く抑えられる。EUで夜行列車を活用する検討が始まり、フランスも2019年に方針を転換。ソンカリューさんは「今後7、8年で、さらに10路線は開通が可能だ」。

そういえば、オランダで夜行列車専門の企業「ヨーロピアン・スリーパー」を立ち上げたエルマー・ファン・ブーレンさんは、欧州で夜行列車の需要が高まる理由は温暖化への配慮からだけではない、と話していた。「コロナ禍も後押しとなって、最速の交通手段ではなく、最もスマートな手段を選ぶ人が増えている」。

フランス以外でも、ウィーン〜ブリュッセル間(20年)など、オーストリアを中心に国境を越える夜行列車が、続々と復活している。オランダでは、夜行列車専門のベンチャー企業も立ち上がり、22年からオランダやドイツ、チェコなどを結ぶ路線を開通する予定だ。

ただ、今回フランスの夜行列車に乗りながら改めてしみじみと感じたのは、「やっぱり人は旅が好きなんだ」ということだ。ある人は日本で乗った新幹線に感激した話を、また別の人は子どもの頃の家族旅行の思い出をうれしそうに語ってくれた。

翌朝、目覚めると、車窓には地中海の海原が広がっていた。廊下で外を眺めていた父親に安眠を妨げたことを謝った。「ノー・プロブレム」。笑顔で返してくれたティエリ・クレストさん(48)は、「夜行列車が好きなんだよね」と続けた。妻アンヌさん(47)も「小さい頃、スキーをしに夜行列車に乗り、起きたら『わ!別世界』と感激した。いつもと違う所で寝るわくわく感、旅の楽しさがここから始まっている」。娘3人が生まれた後も、夜行列車で旅してきたという。

欧州では市民団体が連携し、飛行機に乗るのは「飛び恥」だと、政府の方針転換を後押しした。フランスの団体「はい、夜行列車に賛成」は20〜30代の若者を中心に約50人が復活を求めてきた。その一人で会社員のアドリアンさん(40)は「ノスタルジーだけで、夜行列車を残すべきだと訴えているわけじゃない」と強調する。「温暖化に対して私たちは間違いなく何かをしないといけない。夜行列車ですべてを解決できるわけではないが、最も簡単な解決策の1つだと思う」と語る。

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