コメ高値 生産者「今年はバブル」

小目次・コメ不足はなぜ起きているのか？・価格バブルはいつまで続くのか？

コメ不足に伴う価格の高騰で消費者への影響が続いています。また、コメの生産現場では倒産や廃業が急増しています。

このように、コメ価格のバブル状態はすぐに解消されるわけではなく、短期的な改善の兆しはあっても、長期的には引き続き価格の上昇圧力がかかる可能性があります。

このように、コメ農家が直面している課題は非常に多く、若手の不足、経済的負担、政策的な影響、そして気候変動という4つの要因が複雑に絡み合って、廃業が増加していると言えるでしょう。

「今年はバブルです」コメ高騰 現場は廃業続出＆若手不足 燃料代高騰「毎日8万円」

日本のコメ農家が直面している廃業の現状と、その背後にある理由について解説し、未来に向けた解決策を探ります。

コメ価格の維持は、農水省が管轄するコメ農家や、天下り先であるJAグループ（農業協同組合）の悲願でもあります。

コメ価格の高騰、いわゆる「バブル状態」は、いつまで続くのか気になるところです。これにはいくつかの要因が絡み合っており、短期的には新米の収穫が市場に出回る9月以降に供給が改善されることが期待されています​。しかし、価格がすぐに元の水準に戻るかというと、そう簡単な話ではありません。

✅ 2024年のコメ不足は、猛暑や気候変動の影響が大きい。✅ コメの供給不足は、観光業の復活による需要増加も要因の一つ。✅ 燃料費や機械の維持費が増加し、農家の経営を圧迫している。✅ 政府の転作奨励政策がコメ生産量を減少させている。✅ 農業従事者の高齢化が、コメ農家の廃業を加速させている。✅ 若手の農業参入が少なく、コメ農家の後継者不足が深刻化。✅ コメ価格のバブル状態は、短期的には続く可能性が高い。✅ 燃料費やその他コストの高騰が、価格の低下を妨げている。✅ 若手の育成と農業参入を促進するための支援が必要。✅ スマート農業を導入し、作業効率化と負担軽減が解決策となる。✅ 他の作物との併作や付加価値の高いコメの生産が、経済的安定に繋がる。✅ 地産地消の取り組みで、地域コミュニティと農家の連携を強化。✅ 地域や都市部の人々に農業体験を提供し、関心を高める。✅ テクノロジーを活用した農業は、未来の担い手を引き寄せる手段になる。✅ 持続可能なコメ生産のためには、政策の見直しと支援の強化が欠かせない。

・コメ作りを未来に残すための解決策は？

また、農業にかかる天候リスクも廃業の一因です。特にここ数年の異常気象がコメの収穫に大きな影響を与えています。例年よりも高温だったり、台風の被害が増えたりすることで、収穫量が大幅に減少し、農家の収益に大きな打撃を与えています。このような天候リスクに耐えられない農家は、廃業を選ばざるを得ない状況に追い込まれているのです。

こうしてコメの価格を下げない工夫をしてきた結果、農家の平均的なコメの出荷価格は、長いあいだ1俵（約60キロ）1万前後で維持されてきました。さらに昨年秋にはようやく低価格米のスポット取引価格で1万3500円をつけました。

3. コメ以外の作物との連携また、コメ作りだけに依存するのではなく、他の作物との併作や農産物の多様化も一つの解決策です。政府が奨励する転作政策では、コメ以外の作物を作ることで補助金を受け取ることができます。これにより、農家はコメに頼りすぎるリスクを軽減し、経済的に安定することができます。さらに、付加価値の高い農産物（オーガニック米や特産品）を生産することで、より高い収益を上げることができ、これもコメ作りの未来を守る手段となるでしょう​。

しかも、ここにきてコメの品薄で、コメの価格維持どころか価格高騰が起きています。なんと直近で2万3000円を超え、1年で1.7倍にもなりました。

さらに、農業コストの上昇も価格が高止まりする理由の一つです。燃料費や肥料代が年々高騰している状況では、農家がコメの生産を維持するためには価格をある程度高い水準に保つ必要があります。これに加えて、機械の維持費や労働力不足も、農家の経営を圧迫しており、コメの生産にかかるコスト全体が上昇しています。