来週の為替予想(米ドル/円)「140円割れトライ?三角保ち合い下振れ警戒」ハロンズ FX 2024/9/14

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来週の為替予想(米ドル/円)「140円割れトライ?三角保ち合い下振れ警戒」ハロンズ FX 2024/9/14
 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2024年9月13日 12時55分

140円割れトライ?三角保ち合い下振れ警戒

ドル/円年初来安値更新

中国の成長鈍化でグローバル経済の下振れが意識されたほか、米大統領選挙を巡り法人税率の引き上げを掲げるハリス副大統領が優位に立つのではとの思惑から、リスク回避的な流れが強まり、米ドル/円は140.695円まで年初来安値を更新しました。その後は、予想を上回る米消費者物価指数を受けたディスインフレペース鈍化から、米ドル/円は143.04円レベルまで戻したものの、根強い米利下げ期待もあって、すぐさま141円台へ押し戻されました。(各レート水準は執筆時点のもの)

FX実践解説、米PPI, Jobless編「振幅相場攻略」(2024年9月12日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

米FOMC後は米大統領選へ?

来週の日銀会合は、複数の政策メンバーが金融市場が不安定な状況下での引き締めに消極姿勢を示しており、恐らくノンイベントになりそうです。そのため、利下げが議論される米FOMCがメインのトピックになると思われます。そのFOMCですが、ポイントは二つ。一つ目は利下げ幅が0.25%となるのか0.5%になるのか、そして二つ目は当局の来年末までの利下げ回数見通しです。先ずは一つ目ですが、9月9日までのデータをもとにしたアトランタ連銀のGDPNowで示される第3四半期の米成長率見通しは2.5%と底堅い成長が見込まれています。また、足許のインフレ鈍化の停滞もあり、利下げ幅は0.25%に留まるとの見方が優勢です。0.5%利下げ観測もそれなりにあるものの、あくまでもリスクシナリオに留まっている状態です。

二つ目のポイントである利下げ回数見通しは、6月時点で今年の利下げ回数は2回(1回=0.25%)、来年は3回でした。3月時点では今年が3回、来年が3回でしたので、3月からは上方修正された格好です。しかも、市場では来年夏ごろまでに、9回分の利下げを見込む形になっていますので、市場とのギャップはかなり開いている状況です。当局の予想が小幅な利下げ回数に留まれば、市場の利下げ期待が剥落し米ドル/円が買い戻される余地はあるでしょう。一方で、市場の見方にFOMCの見通しが大幅に近付くようなら、米景気減速懸念も加わり米ドル/円への調整圧力が高まりやすくなりそうです。

もっとも、少し先まで見渡せば、11月の米大統領選挙の結果次第で、利下げの軌道が変化することも十分に考えられます。そのため、今FOMCで提示される見通しは大統領選挙までの暫定的なものとして扱われる可能性はあり、FOMCの見通しや見解に固執し過ぎるのも危険と感じます。個人的には、市場の根強い大幅利下げ観測から、米ドル/円が下値トライをさらに強めると見ていますが、織り込み過ぎた利下げ期待の修正から、米ドル/円買い戻しへの警戒も怠れないと考えています。

137円までの下落も(テクニカル分析)

23年の安値127.225円からの上昇幅の61.8%押しとなる140.49円レベルや、昨年末の安値140.255円を前にしては下げ渋る格好になっているものの、トライアングルフォーメーションでは下振れ警戒型の形が続いています。サポートラインの140.255円や節目の140.00円を割り込んでくれば、137円台までの下げも想定されます。早急に、144.16円付近を低下中の上値抵抗線を超えて、この流れを断ち切れるかどうか着目されます。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足チャート

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:137.000-144.000

9/16 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

高齢社会対策大綱において、75歳以上の後期高齢者の医療費に関して、窓口負担が3割となる対象範囲の拡大を検討することが明記されました。現役世代の負担が少しは軽くなることは嬉しいのですが、定年近い私にとっては、すぐさま医療費の負担増が自身に返ってきそうで複雑な気持ちです。

 
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来週の為替予想 米ドル 円

9/3の8円26銭を高値に南ア最大の貿易相手国である中国の景気減速懸念に加え、南ア4-6月期GDPが市場予想を下回ったこと、さらに欧米主要株価指数の下落とともに南ア全株指数も大幅安となったことから対ドルでの下落とともに8円07銭へ下落。一方、9/4発表のPMIが50.5と、3か月ぶりに景況改善・悪化の境目となる50を上回ったことが好感され下げ止まったものの、9/6の米雇用統計やウォラーFRB理事のハト派発言を受けたドル円、クロス円の下落とともに7円95銭まで下落し7円97銭で取引を終えました。日足・転換線(8円10銭)が上値抵抗線として意識される中、先週IMFが南アの債務増大/高失業率に対する対応のほか、財政再建推進への要請を行ったこともあるだけに、南アの経済指標の強弱がこれまで以上に注目される中、9/10発表の7月製造業生産に加え、経済関係の強い中国が発表する8月消費者物価指数や貿易収支などを受けて軟調が続く上海株の反発への期待につながるか注目されます。そのほか、ドル円が8/5の141円70銭を下抜け、140円台へ下落する展開となればランド円の上値抑制につながるだけにクロス円を含めて日米欧の主要株価指数の動向と合わせて注目されます。

13日に材料視される目立った経済イベントはなく、米時間には様子見の姿勢も見られた。米10年国債利回り(米長期金利)は上昇となり、これによる日米金利格差の拡大観測を背景にドル買い・円売りが出る面もあった。

今週は11日(水)に発表される「8月の消費者物価指数(CPI)」が注目されます。市場の関心の中心が「インフレ」から「雇用」にシフトしてはいますが、それでも仮にCPIが予想を大きく上回るようなことになれば、「あれっ」ということになり、再びインフレにも注意が向き、ドル円も下げ止まる可能性があるかもしれません。

日米金利差縮小、プロのドル円FX予想は?

前週末13日のドル円は下落でクローズ。安値140.27をつけてから終値140.85と、4営業日連続で円買いののち週の取引を終えた。

図表4は、AIが予測した各シナリオにおけるドル円レートの推移と、各シナリオの発生確率を示している。AIの分析によると、最も発生確率が高いのは「現状維持シナリオ」で40%となっている。これは、短期的には急激な変化よりも緩やかな推移が予想されることを示唆している。次いで高い確率が割り当てられているのは「日米金融政策収束シナリオ」で30%である。この二つのシナリオで全体の70%を占めており、AIは比較的安定した市場環境が継続する可能性が高いと予測していると解釈できる。一方、「グローバル経済混乱シナリオ」には20%の確率が割り当てられており、世界経済の不確実性も無視できない水準で存在していることを示唆している。

週明けの日本株は一時1100円を超える下げを見せる場面もありました。先週末のNYで、ダウやナスダック指数が大きく売られたことと、円高が急速に進んだことが、日本株の下落につながっていますが、今日マイナスで取引を終えればこれで5日続落ということになります。株価の下落は、ドルが売られ円高方向に振れ易いことから、今後この日米株価がどこで下げ止まるのかも、焦点の一つになります。少なくとも米国では今後確実に金利が下がることから、金利面だけを考えればここからさらに大きく米国株が売られるリスクは低いと予想していますが、どうでしょう。

※前回変動幅...前回の発表時から10分間でドル円が何pips変動したか。

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