米0.5%利下げ 軟着陸へ政策を転換

米0.5%利下げ 軟着陸へ政策を転換
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 米0.5%利下げ 軟着陸へ政策を転換

米05利下げ 軟着陸へ政策を転換

米国の4―6月期の実質成長率は年率換算でプラス2・8%と堅調だ。米FRBはこの堅調を維持しつつ、インフレを抑える難しい政策運営が求められる。中国が不動産不況によるデフレ懸念を拭えないだけに、世界経済の減速を回避する上でも米国経済を軟着陸させる必要がある。

高水準の金利が長期化すれば深刻な雇用情勢の悪化を招く恐れもあり、インフレ抑制に向けた金融引き締め政策からの転換に踏み切った。今回の利下げで、2001年以来の高水準となっていた金利の誘導目標を4・75〜5・0%とし、経済のソフトランディング(軟着陸)を目指す。

【ワシントン=坂本一之】米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は18日、金融政策を協議する連邦公開市場委員会(FOMC)で主要政策金利を0・5%引き下げ、誘導目標を4・75~5・0%とすることを決めた。金利引き下げは4年半ぶり。記録的なインフレに対処するため2年を超えて金融引き締めを実施してきたFRBは、経済のソフトランディング(軟着陸)に向けて金融政策の転換を図った。

他方、パウエル議長らがよりハト派的に早期に金利を中立水準へと近づけることを考える場合、年内のどこかで0.5%ptの利下げ、及び25年前半の連続的な利下げが現実味を帯びそうだ。24年10~12月期の失業率を4.5%(6月SEP:4.0%)、コアPCEインフレ率を2.6%(2.8%)と仮定したうえで、最適な政策金利水準を考えるテイラールールを当てはめると、最適金利は24年末で3.9%となる。金融市場の想定する利下げ見通しはこうした考えに近く、24年末に4.25~4.5%、25年末に2.75~3.0%を予想している(9/11時点)。実際、1980年以降の過去11回の利下げサイクルにおいて、利下げ開始後1年間の金利変化幅の中央値は—2.75%ptであり、年間で1%未満の利下げで軟着陸に成功したのは1995年の利下げサイクルに限られる(詳細は8/28付け「2024~25年におけるFRBの利下げペース」参照)。

コメント

タイトルとURLをコピーしました