ドル円午前の為替予想、連日の気迷い商状!日銀「データ次第」なら材料になりにくい 2024/9/20

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ドル円午前の為替予想、連日の気迷い商状!日銀「データ次第」なら材料になりにくい 2024/9/20

午前の為替予想は… 連日の気迷い商状 日銀「データ次第」なら材料になりにくい

作成日時 :2024年9月20日7時40分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

ドル円予想レンジ

141.400-143.900円

前日の振り返りとドル円予想

昨日のドル/円は143円台で伸び悩んだ。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて利下げを巡る過度な観測が後退したことで143.95円前後までドル買いが先行。欧州市場で142円台前半へ調整したが、NY市場では米新規失業保険申請件数の減少を受けて143円台後半へと持ち直した。ただ、144円台を前に上値が重く、再び142円台に押し戻されて前日比0.2%高の142.60円前後で取引きを終えた。日足は上ヒゲの目立つ小陽線で、相場の「気迷い商状」を示す足型が前日の下ヒゲ十字線に続いて出現した。
ドル/円は本日も方向感が定まりにくい相場展開が続きそうだ。日銀金融政策決定会合は現状維持が既定路線で、見どころは植田総裁の記者会見となるが、追加利上げに前向きながらもその時期は「データ次第」の姿勢を維持する公算が大きいと見られることから、強い取引材料にはなりにくいだろう。

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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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ドル円午前の為替予想 連日の気迷い商状日銀 データ次第

日米の株式市場で主要指数が下落し、リスク回避の動きも円買いにつながった。円相場のボラティリティー(変動率)が高まり、低金利の円を調達して高金利のドルで運用する「円キャリー取引」を手掛けてきた投機筋などが円売りの持ち高縮小に動き、円買いに拍車がかかった。

25日の外国為替市場で対ドルの円相場は一時1ドル=151円台に上昇した。およそ2カ月半ぶりの円高・ドル安水準になる。7月30〜31日の日銀の金融政策決定会合を前に、国内の政治家から日銀に追加利上げを求める発言が相次ぎ、日米金利差の縮小が意識されている。

月末には米連邦公開市場委員会(FOMC)も控える。米国ではインフレ鈍化や労働市場の軟化を示す経済指標の発表が相次ぎ、米連邦準備理事会(FRB)高官からも早期利下げに前向きな発言が出ている。日米の金利差が縮小するとの観測から、円買い・ドル売りの動きが広がった。

25日は1ドル=153円台で推移する場面もあったが、9時30分ごろから152円台に向けて円高圧力が一段と強まった。各金融機関が毎朝9時55分時点の銀行間市場を参考に決定したレートである「中値(なかね)」に向けて、輸出企業を中心とした需給要因のドル売り・円買いの動きが強まった。

昨日のドル/円は終値ベースで約0.2%上昇。米5月生産者物価指数(PPI)が予想以上に鈍化し、米新規失業保険申請件数が予想以上に増加したことから156.58円前後まで下落する場面もあったが、売り一巡後には157円台を回復するなど、ドルの下値は堅かった。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、利下げを判断する上で単月の指標データを重視しない考えを示したことがあらためて意識されたと見られる。本日は日銀が金融政策決定会合後に当面の金融政策について発表する。利上げの可能性は低いものの、事前報道で国債保有残高の圧縮(買い入れ減額)を検討すると伝わっている。ただし、市場の混乱を抑えるために保有残高の減額のペースは緩やかにするとのことだ。報道通りなら長期金利の上昇を嫌がりながらの量的引き締め(QT)、いわば「及び腰のQT」となる公算が大きく、そうしたQTに円高方向への効力があるかはきわめて疑わしい。なお、植田総裁の就任以降、日銀が金融政策を発表した当日のドル/円はこれまでの9回中すべてが陽線引けだ。10回目の今回もドル高・円安に振れる可能性があり、値位置的に約1カ月半ぶりの158円台へ上昇してもおかしくないだろう。

金融市場では週明け以降も円安圧力が残るとの見方が広がっている。国内景気の弱さから日銀は追加利上げに踏み切りづらく、日米金利差が開いた状況が続くとの思惑があるためだ。7月末の金融政策決定会合へ向け、1ドル=160円を試す展開となりそうだ。

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