日銀、政策金利の据え置きを決定

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日銀、政策金利の据え置きを決定
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 日銀、政策金利の据え置きを決定

これで5年続けて日銀が目標とする2%前後が続く見通しとなった

今会合では、前述の通り、政策金利の据え置きは、ほぼコンセンサスとなっているため、市場の関心は、国債買い入れ減額の決定の有無に集まっています。日銀は3月に長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)を撤廃した際、これまでとおおむね同程度の金額(月6兆円程度)で国債の買い入れを継続し、実際の買い入れは市場の動向や国債需給などを踏まえて実施する方針を明示しました。

日銀があわせて公表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)では、2026年度の物価上昇率の見通しを初めて示し、1・9%とした。これで5年続けて日銀が目標とする2%前後が続く見通しとなった。

植田和男総裁は6月14日の記者会見で、「相応の規模」を「予見可能な形」で減額していく旨を表明した一方、日銀の国債保有残高が約597.6兆円に達している現状(6月10日時点)、長期的に望ましい残高の状態まで、減額計画期間の「1~2年で到達できるとは思っていない」と述べました。従来の日銀の慎重姿勢を踏まえると、実際の減額計画も市場の安定に十分配慮するものになると思われ、長期金利急騰などの混乱は避けられるとみています。

日銀は4月25-26日に開催した金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を決定し、政策金利を据え置くことを決定しました。長期国債の買い入れ方針についても「3月会合で決定された方針に沿って実施する」と明記したのみで現状維持としました。3月会合では長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)を撤廃した一方で、長期国債の買い入れ方針は「これまでとおおむね同程度の金額で長期国債の買い入れを継続する」との方針を決定していました。

日銀は今回、国債買い入れについて、取り敢えず減額の方針は示したものの、具体的な減額計画を示す次回7月会合までは、月6兆円規模の国債買い入れを継続することになります。そのため、政策金利の据え置きも合わせれば、実質的に今会合で政策変更はなかったといえます。また、減額計画は、債券市場参加者会合を経て決まる見通しであるため、日銀は極めて慎重に緩和修正の舵取りを行っています。

日銀は、銀行間で短期資金をやり取りする金利(無担保コール翌日物)の誘導目標を0~0.1%程度に据え置いた。長期金利を抑えるために続けてきた国債の買い入れ額も、月6兆円程度の規模を維持する。

日銀は6月13日、14日に金融政策決定会合を開催し、無担保コール翌日物金利の誘導目標を0~0.1%程度で据え置くことを決めました。ただ、据え置きはほぼコンセンサスで、むしろ市場が注目していたのは、国債買い入れ減額に関する決定の有無でした。こうしたなか日銀は今回、買い入れについて「減額していく方針」を明らかにし、7月30日、31日に開催される次回会合で、「今後1~2年程度の具体的な減額計画を決定する」としました。

●日銀は政策金利据え置きと国債買い入れ減額方針を決定、減額計画詳細は次会合で発表へ。●今回は減額方針の発表のみで、次会合まで現状の買い入れを継続、緩和修正の舵取りは慎重。●減額計画は市場の安定に十分配慮したものになり長期金利急騰などの混乱は避けられるとみる。

声明で減額スケジュールを示せば方針は最も明確になりますが、このほか、月末公表の国債買い入れの予定表で減額を示すことも考えられます。いずれにせよ、国債の買い入れは植田総裁自身、減額が適切と述べており、早晩何らかの決定が示される可能性が高いとみています。ただ、日銀は引き続き慎重な舵取りで緩和の修正を進めると思われるため、日銀の政策変更で、国内の長期金利や円が急騰し、日本株が急落する公算は小さいと考えます。

4月の日銀金融政策決定会合後に円安がさらに進行したことを受け、市場では為替介入とみられる動きがありました。足元の円安加速の背景としては、日銀の金融政策が現状維持であったこと、植田総裁の発言内容、米国にインフレ再加速懸念がある中、米国の利下げ期待が後退したことなどが挙げられます。円安に必ずしも金融政策で対応すべきではありませんが、日銀の情報発信に工夫が求められます。

日銀は前回3月の会合で、マイナス金利政策の解除や長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の撤廃など、大規模な金融緩和策の終了を決めた。前回の会合後の記者会見で、植田和男総裁は「基調的な物価上昇率がもう少し上昇すれば(金利の)引き上げにつながる」と述べたが、経済情勢や物価動向の見極めに時間をかける必要があると判断した模様だ。

外国為替市場で円安を巡る攻防が続いています。4月29日には財務省が5兆円規模の為替介入を決定し、日銀が実施した可能性が高いと市場は見ています。日銀が発表した当座預金増減(財政)要因の予想値と市場の推計値との差から、為替介入が実施された公算が高いと見られます。

ただ今回は、大方の予想通り、誘導目標は据え置きとみています。追加利上げの時期について、弊社は10月(誘導目標は0.25%へ引き上げ)を想定していますが、市場でも10月の追加利上げは織り込み済みの模様です(図表1)。弊社は実質賃金の前年比伸び率が、7月から9月頃にプラスに転じると予想しており、日銀が追加利上げを決定する際の1つの材料になる可能性が高いと考えています。

展望リポートで示した24年度の物価上昇率の見通しは、1月時点から原油高が進んでいることや、24年春闘で高水準の賃上げの動きが出ていることを踏まえて上方修正した。また、今回初めて示した26年度の見通しは1・9%で、日銀の物価安定目標である2%程度で推移するとした。

声明では、「金融市場において長期金利がより自由な形で形成されるよう」、減額の方針が決定されたこと、また、次回7月会合まではこれまでと同程度の月6兆円規模で国債を買い続けることが確認されました。そして、日銀は今回の決定を受け、今後「債券市場参加者会合」を開くことも発表しました。金融機関の実務担当者の意見を踏まえ、具体的な減額計画を決めていくことになります。

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