来週の為替予想(米ドル/円)「さなえあれば・・・石破ショック、株式市場の反応で円は戦々恐々」ハロンズ FX 2024/9/28

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来週の為替予想(米ドル/円)「さなえあれば・・・石破ショック、株式市場の反応で円は戦々恐々」ハロンズ FX 2024/9/28
 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2024年9月27日 16時10分

さなえあれば・・・石破ショック、株式市場の反応で円は戦々恐々

米ドル/円は146円台回復

米ドル円は失速。日銀の追加利上げの後ずれ期待をベースにして、週明けの米ドル/円は144.458円まで上昇した後、欧州の企業景況感悪化を受けて143.10円台まで反落しました。その後、中国の金融緩和を受けた市場センチメント改善から、米ドル/円は144.676円まで切り返し、日銀会合後の高値144.500円を上回りました。米国の消費者信頼感指数の悪化を受けて、一旦は142.896円まで下げる局面も見られましたが、堅調な株価動向や自民党総裁選での高市氏の勝利期待を支えにして146.50円レベルまで上昇幅を広げました。しかしながら、自民党総裁選で石破氏が勝利すると、米ドル/円は142.78円レベルまで失速しました。(各レート水準は執筆時点のもの)

FX実践解説、米GDP・失業保険でドル円たまやー、こんな値動き攻略できるのか(2024年9月26日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

短気売買が基本スタンス

9月米FOMCの際にパウエルFRB議長は、「抑制策の緩和が遅すぎると、労働市場や雇用が過度に弱まる可能性がある」と述べ、金利調節は労働市場次第との認識を示しました。そのため、来週は発表される各種雇用指標を確認しながら、今後の利下げパスを見通す展開になりそうです。

シナリオとして、ざっくりと次の4つを想定しています。①労働市場が米国の景気減速懸念が払しょくされるほど好調なら、金利高、株高、米ドル高で米ドル/円は上昇基調となる展開。②労働市場が米国のリセッション見通しを高めるほど悲観的なら、株安、金利低下、米ドル安で米ドル/円が再び下げる展開。③労働市場がほどほどに不調なら、11月の0.5%利下げを織り込む動きから金利低下、米ドル安、株高で米ドル/円は上値が重くなる展開。④労働市場がほどほどに好調なら、11月の0.5%利下げ期待の剥落で金利高、ドル高、株安でドル円は底堅い展開などと見ています。

③と④の株高・株安は市場の雰囲気次第で逆になる可能性はあり、反応はもう少し複雑かもしれません。何れにしても米経済に対して悲観的な見方が増すのか、それとも楽観的な見方が強まるのかどうかがポイントではないでしょうか。個人的には、底堅い新規失業保険申請件数のデータを踏まえれば、④がイメージしやすいと見ており緩やかに米ドル/円は戻りを試すのではないかと考えています。ただ、金融所得課税に前向きなほか、日銀の金融正常化を容認しやすいと見られる石破氏の首相就任が濃厚となる中で、株式市場への向かい風が強まりだしたため、円安期待が後退していることは、米ドル/円にとっては不安材料となりそうです。米大統領選挙や中東情勢などの不確定材料もあり先は見通しづらく、短期売買を中心に戦略を構築したいと考えています。

21日線は挟みで上下両にらみ(テクニカル分析)

米ドル/円は、7月11日高値(161.756円)と8月16日高値(149.345円)からの下降レジスタンスラインを上抜けたかと思ったら急に押し戻されるなど、上値の重さが意識されやすいチャート形状になっています。21日線付近に押し戻されていますので、先ずは21日線を日足ベースで下回ってくるようなら、140.00円付近までの調整は想定されます。21日線で持ちこたえれば、146.00円付近までの戻しもありそうです。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足チャート

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:140.000-146.000

9/30 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

中国が矢継ぎ早に景気刺激策を打ち出しており、金融市場に安堵感を与えています。ただ、以前ならこうした話題に市場は大きくリスクオンに傾いたと思いますが、その時と比較すると現状は限られていると思うのは私だけなのだろうか。

 
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来週の為替予想 米ドル 円

輸出額が輸入額を下回ると、その国の通貨は弱くなります。これは貿易赤字と呼ばれ、中国のように自国通貨を強くし「仕事を家に持ち帰る」国と米国との間で、近年繰り広げられている貿易戦争の原因となっています。日本は自動車、工業用 品、その他関連部品など、アメリカへの輸出量を増やしています。現在、日本の対米貿易収支は685億ドルの黒字、サービス収支は105億ドルの赤字となっています。2010年、米国と日本の貿易収支が600億ドルの赤字だったとき、ドル/円は 87.78円でした。

2028年5月のドル円見通し。当月始値 178.25、最低 178.25、当月最高 184.02。平均 180.46。月末 181.30。変更 1.7%。

2028年8月のドル円予想。当月始値 182.06、最低 178.83、当月最高 184.27。平均 181.68。月末 181.55。変更 -0.3%。

2028年2月のドル円予想。当月始値 174.89、最低 172.62、当月最高 177.88。平均 175.16。月末 175.25。変更 0.2%。

2028年6月のドル円予想。当月始値 181.30、最低 181.30、当月最高 186.85。平均 183.39。月末 184.09。変更 1.5%。

2028年3月のドル円見通し。当月始値 175.25、最低 170.46、当月最高 175.66。平均 173.61。月末 173.06。変更 -1.2%。

ほとんどの国家は赤字で運営しています。けれども、対外債務が増えると、投資家に懸念を与えます。莫大な対外債務と公的債務がインフレを加速させています。過去20〜30年間のドル/円相場の変動は、両国のうち、どちらかが借入を増や したか、あるいは赤字予算を削減したことに起因しています。

2028年7月のドル円見通し。当月始値 184.09、最低 179.33、当月最高 184.79。平均 182.57。月末 182.06。変更 -1.1%。

2027年6月のドル円予想。当月始値 166.40、最低 163.98、当月最高 168.98。平均 166.46。月末 166.48。変更 0.0%。

2026年12月のドル円予想。当月始値 158.67、最低 153.41、当月最高 158.67。平均 156.63。月末 155.75。変更 -1.8%。

2027年4月のドル円予想。当月始値 161.74、最低 161.74、当月最高 169.09。平均 164.79。月末 166.59。変更 3.0%。

ドル円は144円を挟んだ方向感のない動きから、24日には弱い米経済指標が相次いだことで米長期金利の低下とともに下落。25日の早朝には一時142.91円まで下押しした。ただ、中国の金融緩和政策をきっかけにリスクオンの円売りが進むと、一時145.21円まで上値を伸ばした。

2026年11月のドル円見通し。当月始値 154.05、最低 154.05、当月最高 161.05。平均 156.96。月末 158.67。変更 3.0%。

また、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁やボスティック米アトランタ連銀総裁が今後の大幅利下げについて否定的な見解を示した一方、グールズビー米シカゴ連銀総裁は大幅利下げについて賛同する姿勢を示すなど、FRBメンバーの中でも意見が分かれており、今後の利下げ見通しについて不透明感が高まっている。そうなると今後は経済データに一段の注目が集まることになり、来週は10月1日に8月JOLTS求人件数や9月ISM製造業景況指数、同月2日は9月ADP雇用統計、翌3日に9月ISM非製造業景況指数、4日には9月雇用統計と重要指標が目白押しだ。特に雇用統計に関しては結果次第で乱高下となる可能性が高いことに注意したい。

円相場については、27日の自民党総裁選での新首相誕生を受けた週明けの為替・株価動向を見極める必要があるだろう。また、上海株の動向にも注目。24日に中国人民銀行(PBOC)が大規模な金融緩和策を発表したことで上海株が続伸しているが、来週も強い地合いを維持できるかどうかがカギとなる。市場では「期待が先行し過ぎているのでは」との懸念も浮上するなか、株価が崩れれば一気に円買い戻しの動きが強まりそうだ。

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