2日の日経平均は大幅反落。終値は843円安の37808円。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり248/値下がり1370。中東の地政学リスクが意識されて原油価格が上昇したことから、INPEX、石油資源開発、富士石油、出光興産など原油高で恩恵を受ける銘柄が大幅上昇。日本製鉄や神戸鋼など、鉄鋼株にしっかりとした動きが見られた。大阪チタニウム、東邦チタニウムのチタン2社や住友鉱山など非鉄の一角が大幅高。人気車種「アウトランダー」に関するリリースを材料に三菱自動車が買いを集めた。
一方、米国でエヌビディアが弱かったことから、レーザーテック、アドバンテスト、ディスコなど半導体株が軒並み大幅安。米国ではアップルも大幅安となっており、TDKや村田製作所など電子部品株が売りに押された。ファーストリテイリングが4%安となり、日経平均を約171円押し下げた。地合いの悪い中、ナガイレーベンやあみやき亭が決算を材料に大きく値を崩した。
日経平均は大幅安。1日の終値が38651.97円で、きょうの安値が37651.07円。4桁安をつけに行くような動きが見られており、印象は悪い。中東に関しては緊張状態が続いているため、東京市場でこの地域に対する警戒が強まってくると、下に値幅が出たとしても取引時間中には自律反発が期待しづらくなる。目先は米国株に強い動きが見られるか、海外要因に鈍感となるくらいの好材料が国内で出てこないと、腰の入った買いは期待しづらい。
一方、リスクオフっぽくなった割にはドル円がそれほど円高に振れなかったことは安心材料。金曜4日には米9月雇用統計の発表があり、この先、為替の変動も大きくなるかもしれないが、2日の16時時点では144円近辺で推移しており、今のところ140円割れを懸念するような状況にはない。このタイミングで円高が進んでしまうと仕掛け的な売りに押されるリスクがあるが、そうはならないのであれば、徐々に日本株の売り圧力は和らいでいくと期待できる。ドル円のチャートを見ると、25日線が足元143円40銭近辺に位置している。これより上(円安水準)で推移できるかに注目しておきたい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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