続く円安株高 1ドル150円台も視野
ドル円も148円台に入ってきています。これはもう150円が視野に入ってきたのではないかなと、私は思っています。来週、日銀の金融政策会合がありますが、ここでは何も起きないでしょう。それ以外、来週は主要な経済指標の発表とか、アメリカの金融政策の会合とか、こういった類いのものがありません。そういう中で、やはり金利差を背景に円安がまだ進むというのが、基本的なシナリオではないかと思っています。クロス円とドル円の買いということで、私も基本的にやってきています。クロス円も同じ話で、全体的にドル高になっているんですが、同時に円安の動きも出ています。ドル高はドル円で一番大きく起きているということなんですけども、クロス円も若干ドル円につられて、上がってきているという流れ。この流れは続くのではないかなと思います。ユーロ円も今161円台ですけど、前回高値の163円~164円が徐々に視野に入ってくる。年初からもうかなり来ていますので、スピードはゆっくりになるかもしれませんが、この流れを止めるような材料、経済指標等が1週間超ありませんので、その間にじわじわと円安がまだ進んでもおかしくないなということです。スピードはこの1週間非常に速かったので、そこからゆっくりになっていくのではないか、というふうに感じているところであります。目途がどこになるかというのがわかりませんので、しばらく円売りポジションを持って、そのままキープをして様子を見る、ということをしていきたいと思っています。
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日本銀行の政策修正観測によって、円ドルレートが振られる状況は今後も続くだろう。しかし実際には、日本銀行のマイナス金利政策解除の時期は、金融市場の強いコンセンサスである来年4月ではなく、来年後半あるいはそれ以降までずれ込む可能性を見ておきたい(コラム「日銀短観(12月調査)で景況感は小幅改善か:2024年日本経済は「内憂外患」。賃上げは期待に届かず日銀政策修正は後ずれへ」、2023年12月7日)。その場合、来年の円ドルレートの方向性を決めるのは、日本銀行の政策よりも、米国の金融政策となるだろう。
さらに向う数年間を視野に入れれば、日本銀行の政策修正が進み、その結果、円ドルレートは均衡水準と考えられる1ドル110円~115円程度まで、円安修正が進むものと見ておきたい。
2024年は米国景気の減速と利下げを主因に、円高ドル安が進む1年になると予想したい。2024年末時点での円ドルレートは1ドル130円~135円と見ておきたい。現在、金融市場は2024年中に米国の利下げ幅は1.0%程度に達することを織り込んでいる。実際の利下げ幅が1.5%~2.0%とより本格的な利下げとなる場合には、2024年末で120円台までの円高の可能性も出てくるだろう。
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