豪ドル/円 今日の見通し「中国への期待が豪ドルを下支えする?」2024/10/11

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豪ドル/円 今日の見通し「中国への期待が豪ドルを下支えする?」2024/10/11

【最新号】

オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉

豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック

・NY原油先物市場は反発。終値は前営業日比+2.61ドルの1バレル=75.85ドル(10月10日)。

<WTI原油・商品CFDチャートはこちらはこちら>

・10月1日に発表された豪8月小売売上高は前月比+0.7%と市場予想(+0.4%)を上回った。

・9月25日に発表された豪8月消費者物価指数(CPI)は前年比+2.7%となり、市場の予想通り前月(+3.5%)から鈍化した。7月31日に発表された豪4-6月期CPIは前年比+3.8%となり、市場予想通りに前四半期(+3.6%)から加速した。

・9月24日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなった。その後ブロック総裁は「今回は利上げをまったく検討しなかった」ことを明らかにした。

・9月19日発表の豪8月雇用統計は、雇用者数が4.75万人の増加と市場予想(2.60万人増)を上回った。また失業率と労働参加率はそれぞれ市場予想通り4.2%、67.1%とともに前回から横ばいだった。

今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ

中国への期待が豪ドルを下支えする?

中国は9日に「12日(土)に財政相が財政政策に関する記者会見を行う」と発表した。市場は中国がこの会見で財政刺激策が打ち出される可能性があると予想している。この中国の財政刺激策への期待が中国との交易関係が強い豪ドルを支える要因となっており、これが本日も続くのか注目したい。
また、本日は米9月生産者物価指数(PPI)が発表される。PPIはCPIの川上にある経済指標のため、PPIが上昇していれば、CPIにも上昇圧力がかかっているといった見方につながる。この場合、米国の金利高止まりへの警戒感から米株価指数が下落する可能性が高く、リスクセンチメントに敏感な豪ドルには売り圧力がかかりそうだ。
前述の通り、中国の財政刺激策への期待が豪ドルを支える可能性はあるものの、米国時間は米株価指数の動向に注目したい。

豪ドル/円 最新チャート分析

今後の注目経済指標・イベント

日中米株価動向
21:30 米9月PPI

「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果

外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り空に太陽が覗き、豪ドル/米ドルは曇り空に雨がぱらつく。3時に豪ドル/米ドルのMACDでシグナルが点灯

【情報提供:外為どっとコム】

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お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信

外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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よって 株式市場との相関性が高い豪ドル相場の押し上げ要因にもなる

米欧の主要中銀がそろって緩和サイクルへ突入している状況は、株式市場の下支え要因である(景気リスクが高まらない限り)。よって、株式市場との相関性が高い豪ドル相場の押し上げ要因にもなる。

また豪ドルは、輸出割合がトップの中国やコモディティ市場の影響を受けやすい傾向もあるnode 、そのあたりにも注視しておくと良いでしょう。

また、米国株をはじめとした世界の主要な株価指数が底を打った8月5日以降の豪ドル相場のパフォーマンスを確認すると、米ドルを含めた主要な通貨で豪ドル高優勢にある。

OANDA証券では、初心者の方でも取引を始めやすいよう1通貨から取引を行えます。 たとえば1豪ドル95円とした場合、約4円から取引を始めることが可能です。

4時間足のRSIはデッドクロスへ転じている。MACDも同じ状況にある。ドル円の下落局面では、21日線を視野に豪ドル円が下落する展開を想定しておきたい。

これにより、約94円(2015年6月時点)で推移していた豪ドル円ですが、約76円(2016年6月時点)まで下落してしまいます。

ドル円が上昇基調を維持し、かつ豪ドル/米ドル(AUD/USD)が昨年6月と7月にレジスタンスの水準として意識された0.69レベルを視野に上昇する場合、豪ドル円は102円を視野に上昇幅が拡大しよう。テクニカルの面で102.00レベルは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準(102.03レベル)にあたる(上の日足チャートを参照)。

これにより、約88円(2018年1月時点)で推移していた豪ドル円ですが、約65円(2020年3月時点)まで下落してしまいます。

以下は、豪ドル円とコモディティ(原油・鉄鉱石)の値動きを比較したチャートです。

豪ドル高と円安に支えられ豪ドル円(AUD/JPY)は現在、50日線の攻防にある(98.03レベル、下の日足チャート 青ラインを参照)。日足のMACDはゴールデンクロスへ転じ、強気相場の勢いを強める可能性を示唆している。RSIは買われ過ぎの水準までまだ余裕がある。

7月以降、世界の株式市場は上下に大きく振れるジェットコースター相場に陥った。7月から9月23日までのMSCI ACWI Index(オール・カントリー・ワールド・インデックス)と豪ドル/米ドルのトレンドを見ると、株安の局面では豪ドルが下落し、株高の局面では豪ドルが上昇するという強い「正の相関関係」が見られる。

そのため、2024年の豪ドル円を予想する上で、インフレ対策によるRBAの金融政策動向が大きなカギを握っていると言えるでしょう。

豪ドル円の下落局面では、先週20日にサポートラインとして意識された21日線の維持が焦点となろう(96.76レベル、上の日足チャート 緑ラインを参照)。下の4時間足にプロットしたフィボナッチ・エクステンション23.6%水準97.23の下方ブレイクは、21日線をトライするサインと捉えたい。

2008年頃の豪ドルは、政策金利が約7%まで上昇していたこともあり、高金利通貨の代表格でした。 しかし、リーマンショックの影響で金利が引き下げられ、それ以降は高金利通貨としての魅力が薄れてしまいました。

2024年前半の豪ドル円見通しを解説する前に、2023年はどのような相場だったのかをざっと振り返りましょう。

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