本日のロンドン為替市場のポンドドルとユーロドルは、中東の地政学リスクに警戒しながら、ディングラ英中銀金融政策委員会(MPC)委員とビルロワドガロー仏中銀総裁の講演から追加利下げの可能性を探る展開となる。
9月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)が前年比+1.8%まで低下していることで、17日の欧州中央銀行(ECB)理事会での追加利下げの可能性が高まっている。
本日は、ハト派のビルロワドガロー仏中銀総裁の講演が予定されているが、先週、「利下げの可能性は極めて高く、さらにこれが最後になるわけではない。今後のペースはインフレとの闘いの進展次第だ」と述べていた。17日の欧州中央銀行(ECB)理事会を控えて、ブラックアウト期間に入っているため、金融政策に関する言及はないと思われるが、景況感への見解に注目しておきたい。
8月の英消費者物価指数(CPI)は前年比+2.2%だったが、16日に発表される9月CPIは同比+1.9%まで低下することが予想されている。
本日は、9月の英中銀金融政策委員会で、ただ一人4.75%までの利下げを支持したハト派のディングラ英中銀金融政策委員会(MPC)委員の講演が予定されており、先日のベイリー英中銀(BOE)総裁の発言「より積極的な利下げが可能」に同調するハト派発言が予想される。
また、中東の地政学リスクに関しては、イスラエルは先週10日に安全保障閣議を開催しており、本日も、中東関連のヘッドラインには警戒しておきたい。
イスラエルがイランと全面的な軍事対決に踏み切った場合、第5次中東戦争の可能性が高まり、米国が支援するウクライナとイスラエル、イランの背後のロシアという構図から、さらなる地政学リスクの高まりに警戒せざるをえなくなる。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0992ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:163.89円(8/15高値)
・ポンドドル:1.3164ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ポンド円:195.97円(9/27高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0882ドル(8/8安値)
・ユーロ円:162.31円(10/11安値)
・ポンドドル:1.2941ドル(日足一目均衡表・雲の下限)
・ポンド円:193.87円(10/11安値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し ロンドン為替見通し中東情勢に警戒しつつ MPC委員と仏中銀総裁の講演に要注目か
NYタイムは、ニューヨーク市場がコロンブスデーで休日のため債券市場が休場となる。また、主だった経済指標の発表や米企業の決算発表も予定されていないため、引き続き149円台前半で動きづらい展開が予想される。
NY外為市場でドルは続伸した。本日はコロンバス・デーで米国債市場は休場だが、最新の良好な米雇用統計や消費者物価指数(CPI)を受け、速やかな利下げ観測が後退しつつある。
ポンドドルは、8月1日のイングランド銀行金融政策委員会(MPC)での利下げに反対したタカ派のピルMPC委員兼チーフエコノミストの講演で、昨日のガーディアン紙の記事「ベイリー英中銀総裁、より積極的な利下げの可能性を指摘」への見解に注目しておきたい。
本日のロンドン為替市場のユーロドルは、中東の地政学リスクに警戒しながら、複数の欧州中央銀行(ECB)高官の発言から10月17日のECB理事会での追加利下げの可能性を探る展開となる。
報道によると、スウェーデン王立科学アカデミーは10月14日、2024年のノーベル経済学賞を米マサチューセッツ工科大学(MIT)のダロン・アセモグル教授とサイモン・ジョンソン教授、米シカゴ大学のジェイムズ・ロビンソン教授の3氏に授与すると発表した。「制度がどのように形成され、繁栄に影響を与えるかについての研究」を評価した。
14日のロンドン外為市場でドル・円は、149円33銭から149円47銭まで強含み。本日は米国債市場が休場となるため、積極的な為替取引は手控えられており、一部でポジション調整的なドル買いが観測された。
FRBの利下げペースを探る展開が継続。速やかなペースでの利下げの思惑後退で、ドルは続伸。米国債相場はコロンバス・デーで休場となるため調整色が強まる可能性もある。さらに、中国の財政相らが12日の会見で不動産セクターを対象にした新たな支援策を講じる方針を示したため世界経済改善期待がリスク選好の動きを支援すると見られる。
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