MUFGとKDDI 金融の資本見直しへ
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)とKDDIは、共同で出資しているインターネット専業の証券会社「auカブコム証券」と銀行「auじぶん銀行」の資本関係を見直す方針を固めた。MUFGがauカブコム証券を、KDDIがauじぶん銀行をそれぞれ完全子会社化する予定で、2024年度中にも実施される見込みだ。両社はそれぞれ強化したい分野に資本を集中させ、経営判断を迅速化することを目指している。
NTTドコモが銀行に進出すれば、メガバンクや他の大手スマホを巻き込んで、デジタル個人向け金融サービスの勢力図が大きく変わる。
資本関係を見直した後も、両社は引き続き協業を継続し、金融分野での生成AI(人工知能)の活用など、新たな提携も検討しているという。
お客さまにもっと銀行を身近に感じてほしい。もっと寄り添える銀行になりたい。その想いから2008年にスタートしたauじぶん銀行は、スマホを中心に様々な金融サービスの開発・提供に取り組んできました。 2019年にKDDIが100%出資する金融持株会社「auフィナンシャルホールディングス」の連結子会社となって以降、通信×金融の様々な金融サービスとの連携により、グループ一体となって、次世代金融サービスの創造に取り組んでおります。
MUFGの特色は?
MUFGとKDDIは資本関係の見直し後も協業関係を続ける。金融分野での生成AI(人工知能)の開発や活用で、新たに提携することも検討する。
複数の関係者によると、KDDIの金融持ち株会社「auフィナンシャルホールディングス」はauカブコム証券株の49%分をMUFG側に、MUFG傘下の三菱UFJ銀はauじぶん銀株の22%分をKDDI側に、それぞれ売却する。
今年6月に就任したNTTドコモの前田義晃社長が、「銀行業への参入」についてたびたび言及している。その背景には、スマートフォン市場の飽和状態に加え、携帯料金引き下げや低価格プランによる通信事業の伸び悩みがある。このため、NTTドコモだけでなく、ソフトバンク、KDDI、楽天の大手スマホ4社は、金融事業など非通信事業を強化し、ポイント経済圏の拡大や顧客の囲い込みを急ピッチで進めている。
この資本関係の見直しにより、国内での個人投資家や預金者の競争が一層激化するとみられる。具体的には、KDDIの金融持株会社である「auフィナンシャルホールディングス」が持つauカブコム証券株の49%をMUFG側に、MUFG傘下の三菱UFJ銀行が保有するauじぶん銀行株の22%をKDDI側にそれぞれ売却する。
auじぶん銀行のみならず、グループ会社とともに、お客さまへ金融・決済サービスをワンストップで提供する「スマートマネー構想」を推進してるauフィナンシャルグループ内では、ITは急成長下においてグループの安定したサービス提供を根幹から支える非常に重要な役割を担います。日本一のデジタルメガバンクを目指す、当社の更なる成長に向けたデジタライゼーションの取り組みを担う中核人材を募集します。
ソフトバンクがPayPay銀行とPayPay証券、KDDIがauじぶん銀行とauカブコム証券、楽天が楽天銀行と楽天証券を擁するなか、NTTドコモは今年1月にはマネックス証券、3月にはオリックス傘下の個人向けローン会社オリックス・クレジットをそれぞれ子会社化しているものの、大手スマホ4社の中で唯一、グループ内にネット銀行を持っておらず、金融事業で出遅れている。
デジタルを駆使する。お客さま視点で考える。 そして、期待を超える金融へ。
MUFGはauカブコム証券の社名を「三菱UFJ」を冠した名称に変更し、三菱UFJカードなどグループ内サービスとの連携を強化することで、個人向け証券事業を拡充する狙いがある。一方、KDDIが完全子会社化するauじぶん銀行は、通信サービスとの連携による住宅ローン金利優遇などを活用し、既存の600万超の口座数を基にさらに拡大を目指す。
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